1月24日付の日経夕刊に小さな記事が載っていました。
原発「重要」の文言削除へ エネ基本計画
政府が国の中長期的なエネルギー政策の方向を示すエネルギー基本計画で原発の位置付けを弱める検討を始めたという報道記事でした。現在の原案では「基盤となる重要なベース電源」と位置づけられていますが、「重要な」の文言を削除する方向で調整するそうです。
調整する理由として「約1万9千件も寄せられた国民の声や、与党内の慎重な意見を反映して表現に修正を加える必要があると判断した」とのこと。原発が大きな焦点となっている都知事選の影響もあるのかもしれないですね。
私も呼びかけましたが、お正月をはさんでの時期に行われたパブリックコメントに、多くの声が寄せられました。その多くはおそらく、原発の位置づけに対する反対や懸念を伝えるものだったでしょう。
「国民の声が政策に影響を及ぼせる」という、当たり前だけど、これまであまり実感のなかったことが、こうして小さな実を結ぶこと、心励まされる思いです。
「重要な」が削除されても、現在のエネルギー基本計画案では「原子力発電は基盤となるベース電源」という位置づけは変わっていません。ここが変わっていくためには、エネルギーのつくり方だけではなく、使い方も含めて変えていかなくてはなりません。
だからこそ、東京都という大消費地でも、原発の是非(というより要不要)について議論することはとても大事だと思っています。