ブータン政府は数年前から、GNH(国民総幸福)の考え方を世界にも広げていこうと、世界中のさまざまな分野の専門家からなる国際専門家委員会を作って国連への働きかけを続けています。私もこの委員会のメンバーとして、ブータンでの会合に参加してきました。
こうしたブータン政府などの働きかけもあり、2012年7月、国連総会で「幸せをもっと優先すべきであり、3月20日を世界幸福の日とする」という決議がなされました。それを受けて、昨年から3月20日には世界中で幸せに関するさまざまなイベントなどが行われています。日本でも、先週末に日比谷公園でHAPPY DAY TOKYOというイベントが開催されました。
国連では、2012年から世界幸福報告書(World Happiness Report)を出しています。昨年秋に出された2013年版をみると、世界の幸福度ランキングの上位5位は以下の国々でした。
1.デンマーク
2.ノルウェー
3.スイス
4.オランダ
5.スウェーデン
こういう調査では必ずといってよいほど、これらの国が上位に来ますね。日本は? 41位でした......。
この調査では、各国の平均得点の違いの75%を、6つの変数で説明できることがわかっています。つまり、この6つの「幸せの側面」の高低が幸福度の高低の4分の3を決めるということです。この6つの要因とは
・1人当たりの実質GDP
・健康で暮らせる平均寿命
・頼りになるだれかがいること
・人生の選択ができる自由があると認識していること
・汚職や腐敗からの自由
・寛容さ
自分だけでは何ともしがたいものもあるかもしれませんが、少しでも健康で長生きできるように食べ物や運動、睡眠などにも気を配ること、「自分は寛容かな?」と時々でも意識してみること、暮らしの中の小さなことでも「自分で選ぶ」自由を楽しむこと、そして、頼りになる人との人間関係を築いていくこと。
世界幸福デーの今日、マイ幸福のためにも、「いつもありがとう」って、だれかに声に出して言ってみませんか?