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エダヒロ・ライブラリー一日一題

子供の声を騒音扱いする社会で子供は増えるか?

2014年12月29日
「東京都が、騒音防止を定めた環境確保条例の規制対象から、小学校就学前の子供の声を外す見直し案をまとめた」という記事を読みました。条例では「何人も規制基準を超える騒音の発生をさせてはならない」としており、地域や時間ごとの音量の基準はあっても、子供の声は除外されていなかったのですが、周辺住民の生活に支障を及ぼしているかを新たな基準にするそうです。

 

「子供の声がうるさい」という苦情が寄せられるため、外遊びを減らす保育園が増えていて、「子供の声がうるさくなるのはイヤ」と保育園の新設への反対運動もあると聞きます。

出生率をいかに上げるかという議論が盛んですが、子供を迷惑なものとして排除する、子供に優しくない社会で、どうして子供が増えるというのでしょう。電車の中でも、赤ちゃんの泣き声に舌打ちしたりイヤな顔をお母さんに向ける人がいます。そういう人を見るたびに「この人は赤ちゃんの時、泣かなかったのかなあ?」と思ってしまいます。でもそういう人が多いから、子供を連れて外に出るお母さんは「ごめんなさい」を言い続けなくてはならない。そんな社会で、どうして子供を生み育てたいと思う人が増えるというのでしょう。

人口減少に対する取り組みには、社会の寛容性に対する働きかけも必要だと思っていたので、東京都の取り組みに注目しています。

 

 

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