東京都市大学枝廣研究室のゼミ生といっしょに、熊本県水増集落で育てられてきた在来種大豆「八天狗」を使って味噌づくりをしました。会場は、味噌づくりワークショップを不定期でおこなっている有限会社グラム・デザインです。
味噌づくりを行うにあたり、学生は事前に「大豆と味噌」について、歴史や国内外の生産・消費、発酵食品、地域性などを調べて、プレゼン発表を行いました。毎日のように食卓に出てきて、私達日本人に馴染みの深い大豆と味噌ですが、意外と知られていないことも多く、学生も新たな疑問やさらに調べたいことが出てきたので、研究室として引き続き調べてレポートにまとめてお伝えしたいと考えています。
グラム・デザインの赤池さんに作り方を教えていただき、一般の参加者のみなさんと一緒に作りました。熊本の大豆であることから、九州でよく食べられている麦味噌がよいのではないかという赤池さんの提案で「手前麦味噌」を仕込みました。
「塩切り麹を作る」「大豆を潰す」「塩切り麹と大豆をよく混ぜ合わせる」「混ぜ合わせたものを団子にして容器に詰める」という4工程を行いました。
○塩切り麹を作る
福井県越前のマルカワ味噌の蔵付き天然麹に塩を加えて、よく擦り合わせて、塩切り麹を作ります。麹の香ばしい匂いが部屋中に広がりました。
○大豆を潰す
水に浸して、煮あげた大豆は約2.5~3倍に膨らみます。八天狗は大粒でしっかりとしているため、大量の大豆を潰す作業は大変でしたが、男子学生が張り切って頑張ってくれました。
○塩切り麹と大豆をよく混ぜ合わせる
潰した大豆に塩切り麹を入れて混ぜ合わせ、そこに大豆を煮あげたゆで汁を加えて、柔らかさが耳たぶぐらいになるように混ぜ合わせます。
○混ぜ合わせたものを団子状にして袋に詰める
ソフトボール程の大きさの団子状にして、容器に投げつけるなどして空気を抜きます。混ぜ合わせた味噌をよく見てみると、八天狗の特徴の1つでもある黒いおへその部分が残っています。
味噌が出来上がるまで、3カ月~1年程度発酵が必要となります。現在の状態から発酵が進みどのように変化していくのか、八天狗を使った味噌はどのような味がするのか、毎日ワクワクしながら観察して、出来上がりを楽しみにしています。
今回の味噌づくりワークショップは、他の参加者のみなさんに八天狗について知っていただく良い機会になったとともに、微生物について詳しい方、ゴスペルをしている方など様々な活動をされている参加者の方とお話をしながら味噌づくりをすることができて、とても豊かな時間で楽しかったです!