8月29日、兄弟会社のチェンジ・エージェント主催のもと、新しいセミナー、リーダーシップ開発セミナー「東洋思想から、リーダーとしての自分を振り返る「論語」編」を開催しました。
当日は猛暑の中、北海道や長野、徳島など、全国から14名の皆さんが参加してくださいました。どうもありがとうございました!
私は10年ほど前から東洋思想の第一人者、田口佳史先生のもので東洋思想を学び始め、書籍『ぶれない軸をつくる東洋思想の力』を出版したり、西洋と東洋の強みをあわせて新しい価値観を考えていく「東洋と西洋の知の融合研究所」の活動に参加したりしています。
20年にわたる環境活動の中で、私は近代西洋思想が環境問題や社会問題をもたらしてきたのではないかと考えるようになりました。セミナーの冒頭に、このような問題意識から東洋思想に目を向けたこと、そして東洋思想が私たちにどのようなヒントを与えてくれるのかを皆さんにお伝えしました。
西洋思想が「外側にある真理に迫り、普遍性を重視する」探究方式であるのに対して、東洋思想は「自分の内側にある仏性や精神性に迫る」やり方で真理を探究していくと言えるでしょう。そして、これまでは客観性を重視する近代西洋思想に重きを置いてきました。
しかし、不安定で不確実で不透明な現代を生きる私たちは、機械論なものの見方や数字に頼る近代西洋思想では対応できない課題に直面しています。だからこそ、国内外の多くの経済人が禅や東洋思想に注目をしているのだと考えています。
では、このような混迷の時代において人々を導いてくれる人、リーダーには何が必要でしょうか。
1つには「自分の中にぶれない軸・芯があるかどうか」です。
今回のセミナーでは、変化の時代であっても時代に左右されない根本軸、ぶれない軸を自分の中にどう作るか、そのために自分の内面をどう磨き、人間性を高めていくかについて、孔子とその弟子たちの言語録「論語」から読み解いていきました。
私が資料として「論語」から抽出し、皆さんにお配りした語録はなんと82個!
ぜひお伝えしたいと思って集めたら、とてもたくさんの数になってしまいました。
たとえば短いものではこちら。これまでどこかでご覧になったことがある語録もあるかもしれません。
子曰く、知者は惑わず。仁者は憂へず。勇者は懼れず。
子曰く、君子は義に喩り、小人は利に喩る。
子曰く、学びて時に之を習ふ、亦悦ばしからずや。
当日全部を解説することはできませんでしたが、これはというものを皆さんと音読し、解説をし、孔子が伝えたかったことや「徳」を、自分に引き付けて考えるきっかけとしていただきました。
参加者の皆さんからは、「論語の新たな魅力に気づいた」「自分自身に響くところがあった」という感想をもらい、とてもうれしく思っています。
生きていく上で本当に大切なことは、今から2000年以上前に、すでに学びとして存在していたのです。それが現代にもつながっている。おもしろいと思いませんか?! 皆さんもぜひ機会があったら、東洋思想の世界をのぞいてみてください。さまざまな問題や迷いの解決のヒントや答えは東洋思想の中にあるかもしれません。
★本セミナーは今後も開催を予定しています。詳細が決まりましたらイーズやチェンジ・エージェントのホームページでご案内させていただきます。
チェンジ・エージェント
https://www.change-agent.jp/index.html
★こちらのページでもセミナーのご報告をしています。ぜひご覧ください!
「学習する組織と東洋思想」
https://www.change-agent.jp/news/archives/001250.html