昨日は同時通訳の仕事だった。少し久しぶりの気がする。。。
ピアニストは1日練習を休むと腕が落ちると言うし、同時通訳者もそうかもしれないのだけど、反面、自転車みたいに、いったん乗れるようになったら、ある程度はいつでも乗れちゃう、ということもあって、久しぶりでも、それほど不自由でなくできるような気がする。もっとも、私が「極めて」いないせいなのであるけど。
ところで、8時に東京プリンスホテルに集合だったので、6:30に家を出ることになる。朝2時に起きて、「4時間1本勝負!」である。実際のプレゼンの資料が届いていないので、日英の単語リストを作りながら、参考資料を読んでいく。全体の参考資料と、今日見学に行く先の個別の参考資料があるので、バランスを考えつつ、残り時間をはかりながら、読んでいく。
テーマは、「統合水資源管理」。これがすごーく面白かった。参考資料をこれほどおもしろがって読む人もいないだろうなあ、と思うほど。単語や表現をピックアップするアンダーラインより、自分のためのアンダーラインが断然多くなってしまった。
別に私は水資源源管理の専門家になるつもりはないのだけど、とうとうと流れてゆく川の水を、いろいろな用途に「使いたい」と言ってくる人たちと交渉しつつ、現在の人間のニーズだけではなく、生態系や将来のことも同時に考えながら、どう配分し、どう有効活用することで、全体の幸せを最大化するか?--これが「統合水資源管理」の目的なんだー、と腑に落ちた瞬間に、「なんだ、タイムマネジメントと一緒じゃん」と思ったのである。
私はタイムマネジメントには非常に関心があり、被験者(=自分)を使い、いろいろな実験もやりつつ研究を進めているので、統合水資源管理のアプローチや方法論から、学ぶところが非常に多かったのである。面白かった~。
そして役立った。いま新年最初の週末に「日常から離れて、静かに自分と向き合い、1年の計を立て、自分マネジメントシステムを整える」1泊のワークショップを企画中なのだが、すぐに使えそうなヒントもあったのだ。(だいじょうぶ、水資源の話はしないから。^^;)
通訳って、こういう「ぼたもち」がぼたぼた落ちてくる仕事なのである。だからやめられない!(多くの人にとってぼたもちでないものも多いだろうけど)
そうして、ホテルに到着。会場で打ち合わせを始めたら、なんと、「昨夜バイク便でプレゼン資料が来ましたよ」とパートナーのハナコさんに聞いて、「あらら~、うちには来なかった~」。
ハナコさんは、ぱっと自分の鞄から、私が担当の分の資料を取り出して渡してくれ、事務局にも「枝廣さんには、届いていなかった」と抗議をしてくれ、見学地に向かうバスの中で、「あちゃ~」と資料に目を通し始めた私のために、バスの中での通訳を一手に引き受けてくれる。
ぼーっと立ちすくんでいた私は、「なんて出来た人なんだろう・・・」とひたすら感心しつつ、バスの中で準備をする。ふだんはバスで本を読むと酔うのだが、さすがに車酔いもそれどころではないとわきまえたらしく、無事到着。
横浜スタジアムや鶴見川貯水池などの見学をしたあと、会議室で分科会の同時通訳。帰りのバスはもう仕事はなかったので、ハナコさんといろいろなおしゃべりをして、楽しかった。
ハナコさんは私より年下なのだけど、ずっとベテランで、本当に素晴らしい通訳をするので、引く手あまたである。でも「通訳や英語の力を、社会で自分が大事だと思っていることに使いたい」という点でとても共通点があって、話が弾むのである。
3:30頃ホテルに戻って解散。それからエコプロ展の会場、東京ビックサイトへ向かう。JFSでもブースを出すのだけど、いよいよ「きのころ」のお披露目で、こちらも「きのころと愉快な仲間たち」というブースを「エコプロダクツひろば」のなかに出すのだ。
4時過ぎに着いたら、きのころスペース、本当に素敵にできあがっていて、うれしかった。青森からの乾いた枯葉を敷きつめ、木や枝や、木の実や、そしてきのころ。
にぎやかになるであろう会場のまんなかにあるのだけど、すーっと森へ、そして懐かしいあの時代にタイムスリップしちゃいそうな。たくさんの人に愉快になってもらえたらいいなあ!と思う。ぜひどうぞ~!
そのあと、打ち合わせ2つ。就寝が1時になってしまったので、なんと23時間営業であった。(それでも途中で眠くならないのが不思議である・・・ハムスターのプチ曰く「鈍感なだけじゃない?」^^;)
さあ、今日から3日間、エコプロ展。3日とも行きます。ぜひ遊びに来て下さい~。