10日間にわたるスウェーデン出張も最後を迎えている。いまコペンハーゲン空港。あと30分ほどで成田へ向かう機上の人となる。
アランとの早朝ミーティングは、例によってとてもよい時間だった。この1年自分がやってきたこと、いま考えていることをお互いにゆっくりじっくり考えながら共有する時間(アランも私も元・ロジャーズ派のカウンセラーだから、じっくりゆっくり相手の話に耳を傾けるペースも去有していて、安心して話せるのだ)。
「What's your next project?」とアラン。うーん、そうねー、と日本でのあわただしい時間で切れ切れに考えたり思いついたりしていることを、つなぎがら、「ああ、そうか、自分はこんなことを考えていたのか」と自分にも発見の時間。
アランとの早朝ミーティングもそうだし、バラトン合宿でいろいろ世界各地で“戦略的に”がんばっている人たちの話を聞くのは、本当に刺激になり、いろいろ我が身を反省することしきりである。
最後の朝にアランと朝食を食べながら、「ここにくるたびに、自分はもっとたくさんのことをもっと効果的にできているべきだ、まだまだ足りない、どうやったら学びと実践を加速できるんだろう?って思うんだよ」と言ったら、「え、今よりももっとだって???」とのけぞっていた。でもほんとうにそう思うんだよねー。
私は私なりにそのときどきに大事だと思うこと、直感的に次に来ると思うことをやってきている。やることは一生懸命やっているし、それなりにいろいろな方々に認めてもらい、受け入れてもらい、喜んでもらい、励みにしてもらい、それはそれでうれしくありがたいことである。
でも……。といつもバラトンに来ると思う。もっとシステマチックに、もっと大局から必要なことの全体像を把握した上で、いまやるべきこと、次にやるべきことを考えていかなくちゃいけないんじゃないか、と思うのだ。
「そのように考えていくための枠組みがほしいの。何かヒントない?」とアランに言ったら、「ぼくも同じようなことを考えているのだよ」という。「うん、そう言うと思ったよ。だから聞いたんだよ」と私。
「ぼくもまだ試行錯誤の段階なんだ。でも本当に大事なことだから、いっしょに考えていこう。アイディアを交換して、いっしょに試していこう」とアラン。こうして、私たちの早朝ミーティングは毎年、To Be Continued(つづく)だ。
新しい世界を見せてくれ、何ができるかについての刺激を与えてくれ、それでいて、楽しく歌ったり飲んだり、お互いに信頼し合っているからお互いに何でも話ができる仲間がいることは、本当に幸せなことであるよ。
そうそう、3日目の午後、そういうことを考えたくて、午後のワークショップはパスして、海沿いのホテルの小さな波止場で、ひとりで大の字になってひっくり返っていたら、ハンガリーからの参加者、ゾルタンとエレックがカヌーをかついでやってきた。「あそこに見えている島まで行こうと思うんだけど、いっしょに乗る?」
「私、何もしなくていいの?」「うん、乗っているだけでいいよ」「じゃ、乗る〜」(^^;
ハンガリー語で声を掛け合いながら巧みに櫂をあやつるふたりが漕いでくれるカヌーから、海と空と風と雲と波を思う存分楽しませてもらって、バラトンの美しい思い出の1ページをもらったのだった。