えだブログ

2008
Oct
05

松江

2008年10月05日

いつものメールが使えなかった1日半から、「いつも本当にメールに時間を使っているんだなあ」ということが(予想どおり)よくわかった。。。だって、すごく仕事が進んだもの。

「メールの何に時間を使っているのか、それは必要な時間なのか、いらない時間はどこなのか」を考えていたら、メールのしくみを変えることを思いついたので、帰京後オフィスに戻ってさっそく実行。

帯広から羽田に戻り、オフィスに戻ってから、2件の取材を受けた。1つは、Christian Science Monitorという米国の有力紙の1つの記者さんが、「日本の持続可能性への動き、特に世界の中でも日本が秀でているところを知りたい」とのこと。1時間ぐらい英語で応えつつ、こういう取材や問い合わせが増えてきているから、一度資料を作っておいたほうがよいなあ、、、と思う。夜はジムへ。ZUMBAを踊り、ボディパンプでバーベル挙げ。運動は気持ちよいねぇ。

翌日午前中は、オフィスのマンスリーミーティング。月1回2時間ほどのこのミーティングは、オフィス全体とスタッフそれぞれにとって、ちょっと立ち止まって振り返り、大事なことを考えたり、先を見るためのよい機会になっていることをうれしく思う。今回は、先日英国のシューマッハ・カレッジのショートコースに参加してきたイイダサンからの報告もあって、よい時間だった。午後は久しぶりに海オフィへ。海がきらきらしていてきれいだった。

3日(金)は、午前中は東大で、「地球温暖化に係る政策支援と普及啓発のための気候変動シナリオに関する総合的研究」のアドバイザリー会合。これは温暖化の気候モデルが出す予測やシミュレーションを、政策策定者や企業、一般の人々など、その情報のユーザーに、どうやったらわかりやすく、誤解なく伝えられるか、有効に使ってもらえるか、というコミュニケーションに関わってくる研究。なので、大学の先生方といっしょに、NHKの方や私などもアドバイザーとして参加している。(日刊温暖化新聞などいつもいろいろと科学者として助けてもらっている国立環境研究所のエモリサンがまとめ役をしている)

研究者からの発表や、それを聞きつつ頭の中で忙しく考えること、いつも考えていることとのつながりや新しい視点などが楽しくて、私って、ほんとうに「伝えることを考えること」が好きなんだなあと思うことであるよ。

会合は午後も続くのであったが、私は午前中だけで失礼して、丸ビルへ移動。私もプロデューサーを務めているエコッツェリアの丸の内地球環境倶楽部のキックオフシンポジウム。楽しみにしていたアーヴィン・ラズロ博士の講演もわかりやすく(わかりやすいところを話してくれたおかげだけど)、2つのパネルセッションのために、9人いるプロデューサーのうち8人が集まっていたので、控え室でいろいろおしゃべりしたり、それも楽しかった。

私は2つめのセッションのコーディネータ。キャンドルナイト仲間の竹村さん、ソトコト編集長の小黒さん、環境ナビゲータの井手迫さんをパネリストに、「環境コミュニケーション〜気づきと行動のデザイン」というテーマでディスカション。

出番前に舞台袖で咳をしていたら、小黒さんが「エダヒロサン、飴あげよか」とのど飴をくれた。ありがたく、飴をなめつつ、登場。(^^;

これまた環境コミュニケーションってわけで、午前中にひきつづき、午後もとっても楽しかったのであった。あと2時間ぐらい時間があればなー、もっといろいろなことを聞いたり、考えたりできたのだけど!

最後は、ふたたびラズロ博士が登場、野中ともよさんとの対談、とてもよかった。本当は懇親会にも出る予定だったのだけど、先日の帯広での講演後の質疑応答から、「あ、やっぱりこれを講演の中に入れておかなくてはいけないなあ」と痛感したことがあって、翌日の松江での講演は大きく変えたいと思ったので、予定を変更してオフィスに戻る。先にやるべきことを片づけて、ようやく落ち着いてから、22時過ぎまで講演準備。

そして、昨日、松江へ。松江におじゃまするのは初めてなので、楽しみだった。講演も、みなさんのアンケートを見てみないとわからないけど、自分では前よりも腑に落ちる講演ができたのではないかと思っている。もうちょっと考えて、整理をしていったほうがよいけど。まあ、つねに変えていけることは幸せなことである。

島根には翻訳等手伝ってくれているメンバーがいて、彼女の呼びかけに応じて関西圏から高速バスで松江まできてくれた2人と、あわせて3人が講演後(のNHKの取材後)、待っていてくれた。講演の主催者のご厚意で、宍道湖の夕日スポットへ連れていっていただく。祈りにも似た静かな夕暮れを楽しむ。

そのあと、この季節の土日だけという、堀川の水灯路を体験させてもらった。松江は水の都といわれるそう。堀川という水路沿いに、市民の手作りの灯籠がたくさん並んでいる、幻想的な風景の中、静かに小舟が進んでいく。とてもスローで、とても贅沢な時間だった。夕日に間に合うよう、日没時刻を調べてくれ、遊覧船のチケットも手配して送りだしてくださった主催者の方に感謝。うれしい時間でした。

それから4人で食事へ。関西圏の仲間が深夜バスで帰る時間まで、たっぷり3時間ほど、おいしいお料理とビール(私の好きなプレミアム・モルツ!)をいただきつつ、おしゃべりに花が咲く。見事なお造りには鮫皮のおろしとわさび。自分でわさびをおろしていただくのもスローでおいしい。ふだんはビールを飲むときはご飯とデザートはいただかないのだけど、昨日はあまりにおいしかったので、全部食べてしまったー。先日の体重アップは、すぐに2キロ落として戻ったのだけど、またアップしちゃったかも。(^^;

集まってくれた3人は、翻訳者をめざして勉強中なので、英語の話、翻訳の話、勉強の話、時間の作り方、人生のこのタイミングで何を大事にすべきなのか、なんて話をしていた、まじめな4人である。(^^;

しかし、いつも思うのだけど、翻訳したい、翻訳者になりたい、という人はとても多いのに、私のところではいつも翻訳者が足りなくて困っているのだ。やりたい気持ちだけでは扉は開かないわけで、その気持ちを「任せられる翻訳力」につなげていかなくてはいけないのだ。

どうやったらそのつながりが作れるのかといつも考えている。だって、あちらにやりたい人がいて、私はしてほしいと思っているわけだから、「翻訳の質」の関門を突破して、早くこっちに来てよーと思っているのだ。昨日彼女たちとしゃべっていても思ったけど、大事なポイントは「いかに自分で自分の誤訳を見つける力をつけるか」と、「絶対的な練習量をいかに確保するか」である。

練習しないで「うまくなりたいー」と言っていても、絶対にうまくはならない。それがわかっていても、でもなぜか「仕事だったらやるけど、自分の勉強はやらない」ことが多いんだよねー。昨日も話したのだけど、私の近くに、絶対的な練習量を自分に課して、しかも効果的に勉強したために、めきめき力をつけて、今や私にとってなくてはならない右腕になってくれている翻訳者もいる(そのうち、私の依頼に対応できないぐらい売れっ子になるんじゃないかと思う)。

自分でもそうやって勉強してきたので、「絶対的な練習量を自分に課す」のは自分の役目だろう、と思っていたのだけど、その一方で、「課してもらったほうがやる」心情もわかるので、ちょっと新しいやり方をくふうしてみようかと考えつつ、ホテルに戻った。

そして今、ホテルの部屋である。午前中はここで仕事をしてから、空港へ移動して帰京。オフィスで仕事して、ジムでひと汗かいてから帰宅の予定。松江にまた来たいなー。

 

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