１粒で２度おいしい、とは昔のグリコのコマーシャルだけど、１日で２度夢みたい、というのは私のおとといである。

午前中は、ソトコトの鼎談で、金メダリストの北島選手とジョン・カビラさんとの鼎談。すごく筋肉質の大柄な人を想像していたら、思いのほか華奢な体つきで、とても素敵な好青年でしたー。私やカビラさんの話をじーっと集中して聞いていて、自分の思うことを自分の言葉で丁寧にしゃべっていて、90分があっという間だった。来月、エコプロ展でもこの顔ぶれでトークショーがあるので、お楽しみに！

午後はオフィスで仕事。うちのオフィスは割と寒いので、フリースをかぶり、分厚い毛糸のソックスを履き、机の上の書類やＰＣのメールと格闘する。まるで、シンデレラになる前の灰かぶりみたいである。

でもやがて時は訪れ、スタッフに「転ばないように〜！」と送り出され、カボチャの馬車じゃなくて地下鉄だったけど、美容院まで出かけ、できあがったドレスを手に待ってくれていたスタイリストさんとメイクさんの手で、変身〜！したのであった。

ダイアリーに自分が登場するのは美意識的に好きではないのであるが、「（あんたじゃなくて）ローブ・デコルテを見たい！」という声が届いているので、今回特別にマネキンとして登場ー。上着も素敵。

そうして、タクシーで会場に到着したのであった。始まるまではカクテルをいただきながら談笑する特別室で時間を過ごす。キョロキョロしても知っている人もいないので、手持ち無沙汰だなーと思っていたら、先日お仕事でご一緒した企業の社長夫妻がいらっしゃるのを見つけ、しばらくお話しさせてもらった。そのうち、本会場へ移動。

真ん中のメインテーブルを囲むように、10人ずつの円卓が30ぐらいある。すごい規模だなー。同じテーブルの方々とおしゃべりしているうちに、合図があって、みなで静かに、スペイン国王王妃・天皇皇后・皇太子・礼宮様、紀子様の到着をお迎えする。

さすがスペインだけだって、お食事の前にマリア・パヘス舞踊団によるフラメンコがあった。当代きっての踊り手の方だという。たっぷり楽しませていただいて、それからお食事のスタート。スペインのタパス（前菜）、お魚料理、お肉料理、デザートと、おいしいスペインワインをいただく。近くの方々とのおしゃべりも楽しく、10メートルも離れていないところに、テレビや新聞でしか拝見したことのない皇族が同じお食事を召し上がっているのが見える、というのも何だか不思議な感じだった。

ドレスはとても軽くて着やすく、着ていてもラクで、後ろからふいに呼ばれて裾を踏んづけて転ぶこともなく、階段を上るときだけ、どうしたらいいのかなあ？と昔映画で見たような感じで、ちょっと持ち上げて歩いたりして、楽しい夜が終わったのであった。

美容室でドレスを着せてもらって、ヘア・メイクをしてもらった自分の姿を鏡に見たとき、「絶対に12時までに帰らなくちゃ！（魔法がとけちゃう）」と思ったのであるが、無事、魔法がとけるまえに帰宅。(^^;

で、行ってみても、どうして私がお招きにあずかったのかやっぱりわからなかった。首相の懇談会メンバーだからかなー思っていたけど、ほかに環境関連の方のお顔もなかったようだし。。。もしかしたらあの方がリストにこっそり混ぜて下さったのかな？と思う方はいるけど、聞いてみるわけにもいかないし。でも、どなたかがどこかで見てくれているんだなあ、と一夜限りのシンデレラはありがたくうれしく思ったのだった。(^^;

シンデレラの翌日（昨日）は、国交省の幹部向け研修の１コマを担当。世の中の変化、温暖化やエネルギー、食糧問題をめぐる状況、バックキャスティングでのビジョン、システム思考、ＧＤＰよりも根本的に大事なこと＝幸せ、などの話を、参加者との議論をしながらさせてもらった。

「政策とは補助金を出すことではなく、補助金がなくなったあとも自律的に動いていく市場やメカニズムをつくること」、「これまでは『作ること』『先へ進むこと』ばかりの時代だったが、これからは、『決めたことをやめる技術』『元に戻すスキル』が必要になってくる。国交省が自らそういった新しい価値観を打ち出し、スキルを磨き、世に問うていってはいかがか」というような話が「ショックだった」との感想もあり、２時間しかなかったけど、少しは伝えられたかな？と願っている。

オフィスに戻って仕事。途中、英語での電話取材が入る。最近、とても増えている。日本への関心が高まっていることを感じるとともに、こういうことを海外に発信できる人を早く増やしていかなくては、、、と思う。

夜は久しぶりにスカッシュ。思いっきりラケットを振って、いい汗をかいた〜。（で、かいた汗以上のビールを飲んでしまったのであった。^^;)