今週も、盛りだくさんの週だった。講演、取材、打ち合わせのほか、キャンドルナイトのホルダーミーティング(会費で支えてくれている企業の方々との交流会)などなど。
講演は、横須賀市議会の議員研修のものもあった。議員さんたちを対象にお話しするのははじめてだったけど、キーパーソンのはずだから、温暖化や環境問題の本質について、ぜひ知ってもらいたいと思う。
それから、大和証券の静岡支店65周年記念イベントでの講演もさせてもらった。大和証券さんは、この春に東京での支店長会議で30分ほどの講演をさせてもらったのだが、それがとても好評だったとのことで、そのあと、北海道から九州までいくつもの支店にお声掛けをいただいて講演の機会をもらっている。顧客企業向けであれ、一般投資家向けであれ、私だけではなかなかリーチできない方々に聞いてもらえるので、とてもありがたいことである。
そうそう、スウェーデンの高見さんから「テレビに出てたわよー」と連絡をもらった。前に取材を受けたスウェーデンのテレビの番組が放映されたらしい。(事前に教えてくれるはずだったのに、、、)
高見さんがウェブでも見られるから、と教えてくれた。あ、ほんとうだ。
このサイトで、見られます。
番組はもちろんスウェーデン語。私が出ているのは19:45〜20:30ぐらい(英語でしゃべってる)。40分ぐらい収録していったけど、30秒ぐらいなのねー。(^^;
そして、今週のメイン・イベントの1つは、イーズ・チェンジエージェント事務所での忘年会であった。内輪のというより、プロジェクトごとに仕事をしてもらってお世話になっている外部スタッフの方々にお声掛けをしての「拡大オフィス忘年会」である。
オフィスには幸せなことに、私やオダサンのビール好きを知っていろいろなおいしいビールを贈ってくださる方々のおかげで、ビールもいっぱいあるし、ワインもいただきものが何本もあって、それにやはり贈り物のソーセージや、スタッフ手作りのサラダ、宅配のピザ、参加者からの差し入れなどなど、それはそれはにぎやかなテーブルになったのであった。
自己紹介をぐるりとしてもらおうと思ったら、それぞれの思いを語る熱い時間が続いた。「思いを重ねて」「思いの重なっている範囲で」一緒に仕事をしよう、とよく言うのだけど、こうしてみんなの重なる思いを聞かせてもらって、改めて幸せなことであるよ、と思ったのだった。
お金より思いの方が人を動かす力は強い。特にお金の神通力が失われつつある今、企業もNGOもどんな組織やグループも、みんなの思いをいかに引き出すか、いかに重ねるか、という「思いのマネジメント」がその存続や強さの鍵となる--という持論を改めて実感した。
わいわいとおしゃべりをしている時に、乞われてブータンの話をした(うー、ブータンレポート、下書きは終わっているのだけど、まだ仕上げる時間がなくて配信できてません〜)。
ブータン人のガイドさんと仲良くなっていろいろ話しているうちに、私が「ブータンに来てから、怒っている人を見たことがないんですよ。ブータンの人って、怒らないんですか?」って聞いたら、彼が「どうして怒る必要があるんですか?」と尋ね返してきたんだよねー、という話をしていたら、割と最近入ってくれた一人のスタッフがこう言った。
「うちのオフィスもブータンみたい!だってだれも怒らないもの」。私や前からいるスタッフが「どうして怒るの?」と思わず笑ったら(だってうちのオフィスで誰かが怒るなんて場面は想像できないから)、彼女は真顔で「でも前の職場ではよく、怒られたり、どなられたりしてました」と。
彼女は他のスタッフ同様とっても優秀なスタッフで、何を頼んでもあっという間に仕上げて戻してくれる。すてきな笑顔つき、で。前の職場というのがマスコミという、テンションが高い人が多くて時間的にもぎりぎり追いつめられるようなところだったから、いらいらしたり八つ当たりする人がいたのかもしれない。
それに比べたら、笑顔と笑い声と「ありがとう」という言葉が行き交ううちのオフィスは、“オフィス・ブータン”だよねぇ。うちのオフィスには、私とオダサンをのぞくと、7人のスタッフがいる(たまたま全員女性である)。みんな重なる思いがあって、仕事が速くて確かで丁寧で、チームワークもとてもよい。
スタッフ間の連絡や情報共有のためのMLがあるのだけど、そこにはよく「お客様からこんなうれしいメッセージをいただきました!」「おかげさまで無事終わりました。ありがとうございました」というメールが飛び交っている。そういえば前に、別のスタッフが「このオフィスに来てびっくりしたことの1つは、うれしかったことをみんなで共有していることです」と言っていたけど、これも“オフィス・ブータン”の1つの側面かな。(^^;
ところで、同じように優秀で優しい人たちが集まっていても、怒鳴りあい、ぎすぎすした組織もある。何が違うのか?というようなことを、これまでもいろいろ考え、自分なりに試してきたのだけど、やっぱり最初のころの「トーン・セッティング」だと思う。これはトップ(イーズのオフィスで言えば私)の責任だ。
トップがどういうトーン(雰囲気)の場にしたいと思っているのか、それが意識的であれ無意識のものであれ、そのとおりの場になる可能性が高いのである。最初にじょうずにトーンが設定できれば、あとは自律的にそのトーンが強化されつつ組織は動いていく。あるトーンができれば、それにあった人が入ってくるようになる。トップはあとは見守り、必要な場面でトーンを引き戻したり方向修正すために介入するぐらいでよい。
私自身もそのあたりの認識がなくて、じょうずにトーンが設定できずうまくいかなかったこともある(よい教訓になった)。いまのオフィスはじょずうによいトーンで回っていて、とてもうれしいことである。
というわけで、忘年会の夜は楽しく更けてゆき、プレゼント交換(買ってはだめよ、おうちにある自分にとってはいらないけど、誰かの役に立つかもしれないモノを持ってきて、という約束)も、ビンゴゲームも盛り上がって、予定よりずいぶん遅くなって閉会となったのであった。
そして今日の夜は、同じく思いの重なるみなさんで活動をしているJFSのクリスマス会&忘年会。楽しみ〜。