夜中に独特の穏やかな響きを感じて、出港したことを知る(が、そのまままた寝ちゃった)。今日は体力回復日なので、寝られるだけ寝ることに。5時頃起きる。5時半にサンデッキへあがってみた。風は冷たいけど、朝焼けがきれい。
「朝焼けがきれい」なんて言葉じゃなくて、、、とその厳かで祈りと平和に満ちた海と空の色を描写する言葉を探していたら、海に朱い線が見えた。6時頃だ。「もしや!?」とわくわくして待っていたら、そう、雲にも何にも阻まれることなく、海から直接太陽があがってきたのである! 感動。
みるみるうちに、朱い線は朱い瞳の形になり、すぐに、海の上に朱いおまんじゅうがちょんと置いてあるような景色に。そのうち、力を増した朱い太陽から朱い一筋の光の道が海の上をまっすぐに私のところへ敷かれて、波に細かくゆるゆると揺れている。いつかこの光の道を歩いていくんだ。黄金色と朱色にたゆたゆと揺れる水面に、イルカかな、小さな背中がときどき見え隠れ。エスコート役かな。
前回ピースボートに乗ったときも、毎朝サンデッキから日の出を楽しんだけど、一度も海から直接あがるのは見られなかった。雲経由だったのだ。それだけに、初日から「海からの日の出」が見られるなんて、今回はますますツイていそうで、うれしいな。
デッキに人も増えてきたので、6時半頃部屋へ戻る。持参した湯沸かしとインスタントコーヒーで、モーニングコーヒー。
日本では今日は、首相の「温暖化懇談会」だ。中期目標の議論なのでぜひ出たかったが、私は出られないので、資料とビデオメッセージを託して出てきたのだけど、どういう議論になっているのだろう(想像がついてしまうのだけど、、、想像を裏切るような展開があったらよいのだけど!)。
今日の予定は、朝、避難訓練(乗り込んだ人はすべて受けることになっている)。水先案内人の紹介。今後の講演・ゼミ等の打ち合わせ。
船の時速は30キロ。これで3ヶ月走ると世界一周できちゃう、というのもすごい。そして、とっても人にやさしい速度である。新幹線の中で考えられることと、船の上で考えられることと、きっと違うと思う。乗船している2週間の間、時速30キロで、ふだんの高速スピード生活ではなかなか考えられないこと、できないこ
とをじっくり進められたら、と思っている。
もう太陽は空高く上がりつつあり、あの朱さがウソのように、白い。(いつも、お日様のこの変化を見ると、白々しい、という言葉がぴったりだと思ってしまう)。いわゆる今日の1日が始まったわけだ。ネットに接続しにいって、ダイアリーをアップし、朝ごはんを食べにいこうっと。
朝ごはんのあと、避難訓練、水先案内人紹介、私のサポートをしてくれる水先案内人パートナー(水パ)との顔合わせ会合、通訳チームとの打ち合わせ。水パは若い女性を中心に十数人が来てくれて、これからが楽しみ。
スタッフのみなさんとランチを食べながら、講座やゼミの内容についての打ち合わせ。午後は、部屋に戻って、講座の準備やメール対応など。今回のお部屋は、部屋から海が見えるので、とってもうれしい。ときどき、窓枠に腰掛けて、ぼーっと海を見ている。(こうして見ると、時速30キロもけっこう速いなあと思う)
夕食は、2回制になっていて、18:00スタートか、20:00スタート。私は両方のチケットをもらっているので、どちらにでも行ける(2回行くこともできる。やったことはないけど。^^;)。
スタッフのゴウダサンと18時スタートの回で食べながらおしゃべり。帰りにメールチェックをして、部屋に戻ったところ。
船は揺れないし、船酔いもないのだけど、やたら眠くなる。聞けば、これも船酔いの一種だとか。平和な船酔いだ。本当は海に沈む夕日も見たいのだけど、夜の8時半ごろらしい。そんなに起きていられない〜。(^^;