えだブログ

2009
Jul
11

鼎談

2009年07月11日

昨日は、午前中オフィスで打ち合わせを2つ終えたあと、お弁当を食べて、いざ出陣!であった。

『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』などをお書きになり、「温暖化懐疑論者」として有名な武田邦彦先生と、国立環境研究所の温暖化研究者の江守さんとの、書籍をつくるための鼎談である。

コトの始まりは、私が去年の秋に三重県でのパネルディスカションで武田先生とはじめてご一緒し、話がかみ合わなかったのだけど、そのときの自分と武田先生の発言を許可をいただいてメールニュースで紹介したことだった。

技術評論社の編集者がそのメールニュースを見て、「一度ちゃんと議論して、本にしませんか?」と。私はもちろん「ぜひ!」と思ったし、武田先生も賛成してくれて、江守さんにも快諾してもらった。

それが1月だったのだけど、それからいろいろと紆余曲折があり、編集者は「もうだめか」と思ったこともあったそう。だけど、何とかこの佳き日にたどり着いたのであった。

事前にかなりメールのやりとりを通じて、議論の前提や理解の確認が進んでいたこともあり、よい議論ができたと思う。3つの部分に分けて、3人が順番に進行役を兼ねながら、議論していく。何の認識は同じで、何が違っているのか、その点について3人はそれぞれどう考えているのか、と同じところを確認しつつ、違うところは違うとはっきりさせていく。

温暖化懐疑論には大きく分けて、「温度なんて上がっていない」という気温上昇懐疑論と、「上がっているが、それは人間の影響ではない」という影響懐疑論と、「上がっていて、それは人間の影響かもしれないが、対策を取る必要はない」という対策懐疑論があるのだけど、武田先生は実は? そして、3人ががっちり一致した点とは?

……これ以上書くと、編集者に怒られるので、つづきは本で!(^^;

13時に始まった鼎談は、短い休憩を2回入れながら、18:30まで続いた。

自分の話したいことをじゃまも入らずに自由に話せる講演と違って、相手の話を聞きながら、すばやく自分の次の発言の組み立てを考え、自分が話しているときでも遮られてしまうので、それを押し返し、書籍になったときの読者からみてわかりにくいであろうところは補足の質問をし、自分に対する誤解を解く説明をし、一般の市民の懸念や考えを伝え、おかしいと思ったところははっきり「おかしいと思う」と言い、3人の話す量にあまり大きな違いが出ないようにできるだけ配慮し、相手の言っていることから自分が学べることをすくいとり……と、5時間半、脳細胞は大活躍。頭の中で格闘技してるみたいだった。(^^;

そして、とても刺激的で、感動もあり、何よりいろいろ考えさせられた。自分の次への課題ももらった思い。

武田先生はすぐに名古屋に帰らなくてはならないということでお別れしたあと、「おなかすいたー」と言ったら、編集者が江守さんとライターさんと私を近くの居酒屋へ連れていってくれた。

終わったあとにオフィスに送った「無事終わりました」メールに、「ホッとしました。今日はビールが格別においしいでしょう。(^^;」と返事が来たとおり、一仕事終えてのおいしいビールだった。おなかよりのどが乾いていたのねー。

本は(さらなる紆余曲折がなければ!)9月か10月頃に刊行予定とのこと。お楽しみに〜。

 

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