東電の竹内純子さんとのエコ対談のために訪れた尾瀬は、最高のタイミングで最高のお天気だった。宿の人も「3日前にはほとんどなかったんですよ。ベストのタイミングでしたね」と言ってくれたのだけど、ニッコキスゲの黄色い絨毯が風に揺れていて、それはそれは美しい景色だった。
竹内さんと木道を歩きながら、「何だかこの世じゃないみたい」「ナウシカの最後の場面を思い出す〜」「気がついたら、天国だったりして〜」。ニッコキスゲだけじゃなくて、色とりどりの小さなお花もあちこちに誇らしげに咲いていて、春の終わりと夏と秋の初めがいっぺんにやってきたみたい。
1日目は、お昼を食べてから歩き始め、撮影や対談をしながら、10キロほど歩いて、山小屋(東電小屋)に到着。
総勢8〜9人だったので、夕食時もにぎやかである。山小屋でも生ビールが飲めるってゼイタクなことだなー、と感謝しつつ、2杯いただき、私は8時前に就寝。
翌朝2時に目が覚めたけど、同室者を起こすのは悪いし、部屋にコンセントがなくて背負ってきたPCも使えそうにないので(新幹線でバッテリーを使い果たしてしまった)、もうちょっと寝ることに。4時半頃起きて出して、朝の散歩へ。朝もやの中の森、沢の音、遠くの山を照らす日の光、鳥たちのにぎやかな鳴き声。
2日目は、1日目にも増してお天気で、空の青が美しい。緑の木、白い雲、金色のニッコウキスゲ、そして透明な風。パレットに優しい原色を盛り合わせたような景色である。
撮影と対談をしながら、木道を歩いていく。山の鼻休憩所で一休み。地元の名産の「花豆ジェラート」、すごーくおいしい〜! まえに女優さんとの対談をしたとき、やっぱりこのジェラートを気に入って、女優さんなのに2つ食べてましたって。わかる〜!
最後は、上りと階段の道である。まあ、ジムと500段階段で鍛えているので、特にきつくもなく、しゃべりながらすたすたと上がっていったら、「健脚ですねー」とほめてもらっちゃった。
いや、すたすたと上がっていったのは、上りきったところの休憩所にも花豆ジェラートがあったことを思い出したからである。「いちば〜ん!」と着いて、「女優さんじゃなくて良かったー」と思いつつ、おいしくいただく。そんな私をみんなはほほえんで見ていてくれた。(^^;
2日間ほぼずーっと歩きながら竹内さんたちとしゃべっていた。東電の尾瀬保全のいろいろな取り組みや考え方についてもお聞きできたし、温暖化の影響もきっとあると思うけど、シカが増えて大変だという現場のお話や、さまざまな草花や生き物の名前やうんちくをいっぱい教えてもらったり、時間の流れがふだんとは違うことを感じつつ、目にも耳にも心にも頭にもとっても刺激的で楽しい2日間だった。
『山と渓谷』の10月号に掲載される予定とのこと。お楽しみにー。
さて、一夜明けて、わくわくと体重計に乗った。だって、20キロも歩いたんだもんね〜。おや、おかしい、増えている! もう一度測ったけど、同じだった。
おかしいなー、花豆ジェラート食べ過ぎたかな〜。(^^;