沖縄はとっても楽しかった。去年と同じく、国立環境研究所の温暖化科学者エモリサンとの2人旅である。
初日、機内で講演の仕上げをしながら那覇へ。飛行機から降りたところでエモリサンと待ち合わせ。まずはお昼ご飯である。
ふたりして「オリオン生ビール」に大いに誘われつつ、「いや、いかんいかん、今日は仕事なのだから」と誘惑を振り切って、沖縄そばを食べる。お迎えの車で、アジア青年の家へ。
内閣府主催のこの事業は、日本とアジア各国の高校生80人弱が2週間ほどの合宿をしながら共に学ぶ、というとてもよい事業である。去年と同じく、目をきらきら輝かせて私たちのレクチャーを聞き、熱心に自分たちの問題意識をぶつけてくる高校生を見ていると、日本もアジアもだいじょうぶかもしれない、と心強く思うことであるよ。
今年のテーマは「水」。エモリサンと私が1日目に温暖化の話を中心にして、2日目は水の専門家オキサンの出番である。オキサンは、エモリサンと私が出ると聞いて、初日から来てくれて、会場で会う。エモリサンとオキサンはIPCC関係でも一緒なのに、「久しぶりですねー、本州ではほとんど会えないですよねー」と挨拶している。(^^;
エモリサンがトップバッター。温暖化予測の話を英語でしているのを聞きながら、「なるほどー、この日本語にはその単語を使うのかー」などと勉強になる。一方で、高校生たちはやはり「で、どうしたらよいの?」という対策側の話をぶつけてくる。
二番手の私はそのやりとりを聞きながら、自分のプレゼンを大きく作りかえるのに大忙し。その疑問に応えるスライド、どっかにあったよなーと探し、英語にする。テーマが「水」というので、水に関する内容を入れていたのだけど、「明日オキサンがやってくれるだろうからいいや」と全部捨てちゃう。
かくして、「みんなの疑問にできるだけ応えたいと、配付資料とはだいぶ違う内容になっちゃった、ごめん」と、自分のレクチャーが始まった。去年より英語がラクに出てくる。だんだん熱が入ってきて、「Yes, we can change the world!」みたいな、がんばろうよ、状況はキミたちが、私たちが変えられるのだから!というトーンに。
そういえば、箱根の合宿でも(あのときは企業の人が対象だったけど)山本先生に「決起を呼びかけてよろしい」と褒められた?のだけど、どうも最近そういうトーンになりがちである。(^^;
高校生たちは熱心に聞いてくれて、そのあとも質問も、実に的を得た鋭いもので、とてもうれしくなったのであった。終了して、部屋を出たら、数人の日本人の高校生があとを追って来てくれて、「サインしてください」と本を差し出した。
ゴアさんの「不都合な真実」。しかも英語版。さすが!
会場からバスターミナルに送ってもらって、そこから高速バスに。エモリサンが缶ビールとおつまみを買ってきてくれる。なにせ1時間半の旅である。オリオンビールでカンパイ! 仕事が終わったあとのビールはおいしい〜。
名護に着いて、居酒屋で飲み直し、いえ、夕食を食べて、早々に寝る。翌朝早いのだ。
(つづく)