農作物をつくるのには「土」「水」「栄養(肥料)」が必要ですよね。日本で「土」というと、黒い土を思い浮かべますが、ツバルの「土」はかなり違うものです。
ツバルは環礁の島なので、地力豊かな「黒い土」はなく、基本的にはサンゴ礁のかけらが細かく砕かれた砂や有孔虫の殻などがツバルの「土」になります。
砂ということは、保水力も栄養分もないので、基本的にはそのような土でも育つバナナ、パンの木、ココナツ、マンゴー、プラカ(タロイモの一種)などしか育ちません。
(すごーく立派なバナナの花! 上になっているのがバナナです。おうちで食べさせてもらったら、とっても甘くておいしい〜)
キャベツなどの野菜も、リンゴやオレンジなどのフルーツも、ビタミン源となりそうなものはほとんどが輸入品です。
「うー、野菜が食べたい〜」という感じになってきますが、ホテルのレストランでは、時々青菜の野菜炒めなども出してくれて、ありがたい!です。
これは、ツバルに大使館まで置いて援助にも力を入れている台湾政府が、5年ほど前から滑走路脇に「実験農園」を展開しているおかげだそうです。(ちなみに、ツバルには日本大使館はありません。在フィジー大使館が兼轄しています)
見学に連れて行ってもらいましたが、ツバル人のスタッフが世話をする農園では、トウモロコシ、ほうれん草などの青菜、トウガラシ、その他多くの野菜が育てられていました。この農園のある場所も、高潮時には塩水が上がってくるとのことで、最初は苦労したそうですが、いまはすっかり軌道に乗っている感じで、毎週金曜日の早朝、収穫物の販売日には、早くから(前日の夜遅くから?)滑走路に寝ころんで並ぶツバル人も多いとか。
この農園がコンポストをつくって土を豊かにし、作物を作っているのがよいモデルになっているようで、ツバル人の家の庭にも、あちこちに家庭菜園が見られます。過去にはなかった光景とのこと。
インフラや箱モノの援助も、特にツバルのような、自力では難しいのだろうなあ、と思う国では大事ですが、「自分で野菜を育てる文化を育てる」みたいな、ソフト面での援助もとっても大事だなあ!と思います。
今日の夕食は、台湾大使館に招かれているので、そのあたりの話もうかがえるかな、と楽しみにしているところです。
ちなみに、こちらへ来てから、雨と暑さでジョギングもできず、かといって部屋の中で運動するのもおっくうで(ツバルの魔法......)、それでも食事はしっかり食べちゃっているので、、、帰国後の体重計が恐怖!です〜。(^^;