南仏へはミュンヘン経由で行ったのだけど、ミュンヘンでの１泊も楽しかった。街には(目抜き通りでも)チカチカするネオンも看板もなく、急かされない落ち着いた感じ。

いちばん賑わっている街の中心部には車は入れないようになっていて、石畳の幅広い歩道の両側にお店やカフェ、ビアガーデンが並び、旬のホワイトアスパラガスを山積みにして売っている屋台も。たくさんの人出で賑わっている。

夜になると、閉店したお店の軒先を借りてストリートミュージックがそこここで。ジャズ系から、グランドピアノ付きの弦楽四重奏まで、本格派ぞろいでどれも楽しい。通りがかりの人たちが数十人立ち止まって耳を傾け、体を揺らし、曲間にCDを買ったり路上のギターケースにお礼のコインを入れたり。

ミュンヘンの街角や地下鉄の駅でビッグイシューを売っている人も見かけた。レストランで食べていたら、そんな一人が入ってきて、ビックイシューを掲げながら静かに客席を一巡し、私も含め何人かに買ってもらって出ていった。

日本では街角での販売は見かけるけど、レストランに入っての販売は見たことがなかったので、レストランのオーナーさんに「いいですね！」と言うと、「大したことじゃないよ」と言ったあと､｢We live, they live.｣とにっこり。｢私らが生活しているのと同じように、彼らにだって生活があるからね｣｡

ドイツ語のビッグイシューは私には読めないけど、秋からドイツへ留学するスタッフへのおみやげに。