「人口減少時代に幸せにしなやかに暮らせる経済・社会にどうシフトしていくのか?」−−これがこれからの日本にとって、最も大事な問いの1つになるのではないでしょうか。
日本の総人口は2004年をピークに、今後100年間で100年前(明治時代後半)の水準に戻っていく可能性があります。この変化は千年単位でみても海外をみても類を見ない、極めて急激な減少です。
「GDP(国内総生産)=労働人口×労働生産性」を考えると、単に市場(需要)の縮小だけではなく、生産自体も縮小していく可能性があります。これまでのように、「GDPを拡大することで社会保障や環境等の問題を解決しよう」という考え方は通用しない時代になってきます。
量的な拡大はないけれど、活発な経済活動が展開される「定常経済」へのシフトをはかっていくこと(経済のしくみも私たちの価値観も)、そして、パイの"拡大"ではなく"分配"という、本来政治がすべき仕事をきちんと行うようプッシュしていくこと。
地球の許容力の範囲でしなやかに幸せに生きられる"持続可能な社会"へシフトしていける、大きなチャンスの時代でもあります。