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2014年に発表されたRobert G.Eccles氏らの研究によると、「持続可能性が高い企業の方が、株式市場での長期的なパフォーマンスがよい」そうです。これはどういうことなのでしょうか?
この研究では、米国の180の企業を「持続可能性の高い企業」と「持続可能性の低い企業」の2つのグループに分けています。「持続可能性の高い企業」とは、1993年から持続可能性に関する方針を自主的に採用していた企業90社です。それに対して「持続可能性の低い企業」とは2009年までに持続可能性に関する方針をほとんど採用してこなかった企業90社です。
図は、1993年頭の株式市場での1ドルの投資が、累積的には2010年末にどれくらいの価値になるのかを表しています(この値は時価総額の加重平均によってポートフォリオのパフォーマンスを算出したものです)。
図からは、持続可能性の高い企業が、持続可能性の低い企業の値を明らかに上回っていることがわかります。具体的には、1993年頭の1ドルの投資は、持続可能性の高い企業では、2010年末には22.6ドルに成長しています。それに対して、持続可能性の低い企業の場合、2010年末までの伸びは15.4ドルでした。
引用文献(英語)
Robert G. Eccles, Ioannis Ioannou, and George Serafeim, 2014, "The Impact of Corporate Sustainability on Organizational Processes and Performance," Management Science.
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