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日本政府は、子どもを支援するために、どれくらいのお金を使っていると思いますか。日本が子どもを支援するために使っている金額は、他の国に比べて多いでしょうか。それとも少ないのでしょうか。
図1は、政府の家族関係社会支出(子育てを支援するために支出される現金給付と現物給付※1)が、その国の国内総生産(GDP)の何パーセントを占めているかを示したものです。
図1をみると、日本は1.35%、アメリカが0.70%と家族関係社会支出の割合(対GDP比)が低いのに対して、イギリス、フランス、スウェーデンでは3%を超えています。
つまり、日本政府はフランスやスウェーデンなどの欧州諸国と比べて、子ども手当、保育所運営費、育児休業給付、教育扶助などに支出している金額の割合が少ないのです(※2)。「子どもへの投資は国の未来への投資」と言いますが、これでよいのでしょうか?
さて、では、この家族関係社会支出と各国の出生率との間の関係を見てみましょう。図2は、図1の5ケ国の合計特殊出生率(※3)を表したものです。
アメリカは例外ですが、政府の家族関係社会支出の対GDP比が3%を超えているイギリス、フランス、スウェーデンは出生率も高い傾向があることが分かります。こうしたデータから、出生率を上げるためにも、政府の家族関係社会支出をもっと増やすべきだという声もあがっています。
※1 家族関係社会支出には以下が含まれます。
※2 日本は2011年度、アメリカ、ドイツは2010年度、イギリス、フランス、スウェーデンは2009年度です。
※3 合計特殊出生率とは、15~49歳までの女性の年齢別出生率を合計したもので、1人の女性が一生の間に生むとしたときの子どもの数に相当します。