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地域の経済と幸せプロジェクト「地域経済に変革を」セミナーのご案内

2014年11月09日
地域の経済と幸せプロジェクト「地域経済に変革を」セミナーのご案内

JFSでは「地域の経済と幸せ」プロジェクトを進めています。幸せや持続可能な社会を考えていく上で「地域の経済」の観点を欠くことはできないと考えているからです。海外とのネットワークを進めていますが、今回、トランジション運動で知られる英国のトランジション・トットネスより、新しい地域経済のあり方を創造、発信する REconomy Project の発起人のひとり、環境ビジネス活動家のジェイ・トンプト氏を講師にセミナーを開催します!

REconomy Project とは、地域の事業を継続的に支えていく新しい仕組みづくりを行う、2011年に始まったプロジェクトです。雇用を生み出すだけでなく、地域経済に利益を還元し、環境負荷を下げ、「地域のレジリエンス」を高め、より公正な取引と利益を分配することをめざしています。

どのような問題意識から REconomy Project を立ち上げたのか、地域の経済改革をどのように進めているのか、豊富な事例と経験をお話いただきます。

幸せや地域に関心をお持ちの方、持続可能な地域づくりに関わっていらっしゃる方、地域に根ざした経済やビジネス展開について考えてみたい企業の方、関心ある市民や学生さんなど、みなさまのご参加をお待ちしています。

★JFS「地域の経済と幸せ」プロジェクト:オープンセミナー★
~地域経済に変革を~ 英国トットネス REconomy Project ジェイ・トンプト氏に聞く

●日時:2014年11月26日(水) 18:30~21:00(開場 18:00 予定)

●場所:JICA地球ひろば セミナールーム201AB
     (JR・地下鉄「市ヶ谷」駅より徒歩10分程度)

●定員:50名 (事前予約制)

●参加費:2,000円

●当日プログラム(予定)

 18:00 開場
 18:30 挨拶 JFS「地域の経済と幸せプロジェクト」のご紹介
 18:40 ジェイ・トンプト氏講演(逐次通訳):
     英国トットネス REconomy Project について
 20:10 休憩
 20:20 質疑応答
 20:50 まとめ
 21:00 閉会

●主催:ジャパン・フォー・サステナビリティ

●共催:幸せ経済社会研究所

●講師:ジェイ・トンプト(Jay Tompt)氏(ライター・環境ビジネス活動家)

 サン・ホセ州立大学で哲学を専攻。モントレー国際研究所で経済学修士号を取得。
 これまで、コンサルタント業を経て、トランジションタウン・トットネスで、
 多様な地域ビジネス、Well & Goodness Project, REconomy Projectに携わる。
 最近は、起業と地域経済の実行に関する理論的アプローチの構築に取り組んで
 いる。

●ファシリテータ:枝廣淳子(ジャパン・フォー・サステナビリティ代表
                  幸せ経済社会研究所所長)

●お申し込み
 以下のフォームより、お申し込みください。
 http://ptix.co/1zyIpUa

●お問い合わせ先:
 ジャパン・フォー・サステナビリティ事務局(担当:坂本、田辺)
 Tel: 03-6638-6713 / Fax: 03-6413-3762
 E-mail: info(@)japanfs.org ※迷惑メール対策のため、お手数ですが(@)を@に変更してお送り下さい。


共催している幸せ経済社会研究所は、グローバルなネットワークである Post
Growth Alliance に、日本から唯一、参加しています。

Post Growth Institute
Post Growth Alliance について


このネットワークには、欧米を中心に、約50の研究機関・市民団体が参加しており、Twitter やFacebook など、参加団体のネットワークを通じて情報を共有することによって、卒成長・脱成長の動きを広げ、加速させることを目的としています。

幸せ研では、英語版の Twitter や Facebook を通じて、このネットワークの参加団体からの情報もお知らせしていきます。また、こちらの参加団体を含め、世界からの主な動きを、日本語でまとめ、以下のページでご紹介しています。

幸せ経済社会研究所:世界・日本の幸せニュース

最近のニュースや取り組み事例から、3つほどご紹介しましょう。

~~~~~~~~~~~~ここから引用~~~~~~~~~~~~~~

倫理的な銀行に預けよう!

(Make wealth historyより)

脱経済成長を目指して活動を続けるバーチャルコミュニティPost Growth Instituteの共同創設者である英国のジェレミー・ウィリアムズが、自身のサイトで倫理的な銀行をいくつか紹介しています。

私たちが銀行に預けたお金は投資する力となり、また私たちが投資するものによって未来が形成されるため、再生可能エネルギーやフェアトレードの取り組みといった自分がもっとたくさん望むものにお金を投入し、石油会社や航空会社のようなものには投資したくないとウィリアムズ氏は述べています。

まず紹介されているのが倫理的な方針をもった英国の協同組合銀行(The Co-operative Bank)です。この銀行は、共同所有を通してより公平な資本主義モデルを構築する方法として19世紀に始まった「協同組合運動」に端を発しています。厳しい倫理方針により、武器の売買や化石燃料、動物試験にかかわる会社に投資が行われることはありません。顧客が毎年「どのようにお金が使われるべきか」について投票するため、遺伝子組み換えや気候変動といった新たな懸案事項も常にカバーしています。

他には、住宅金融組合のネーションワイド(Nationwide)も挙げられています。この組織は、組合員が共同で所有するため、株式市場の混乱に影響を受けることはありません。また各支店が独自に、より地元に根ざした運営を行い、顧客に寄り添った責任ある融資を行うハンデルスバンケン(Handelsbanken)も紹介されています。

~~~~~~~~~~~~~~

経済学を見直そう!――リーマンショック後の経済学を変える世界的ネットワークの広まり

経済危機をきっかけに、これまでの経済学の学び方を見直す動きが世界各地で広がっています。その一つが、2013年に英国の経済学の学生や思想家らが立ち上げた団体「経済学の再考(Rethinking Economics)」です。

経済学の分野ではいわゆる新古典派が主流とされています。当時、オックスフォード大学のベリオール・カレッジ経済学部の学生だったユエン・ヤンさんは、2008年の秋に大学の外で世界市場の崩壊が起きているにもかかわらず、講師らがほとんど目を向けなかったことにショックを受けました。教室で教わる現代マクロ経済学と現実世界の問題に大きな隔たりがあると気づいたのです。他にも大学で学ぶ内容は"数学的な問題"ばかりで、経済思想の歴史や政治を学ぶ機会がない、一方的に講義を受けるだけで、議論する場が与えられていないことなどを問題視する声が上がっています。

こうした現状を踏まえ、ユエン・ヤンさんは「経済学の再考」を設立し、世界中の大学で経済学の教育課程の改革を目指す運動を起こしました。具体的には、新古典派だけではなく、歴史的・世界的背景における多様な学派があると学生に認識させること、さまざまな経済理論を支える哲学、政治、倫理の基礎を講義やセミナーで率直に議論すること、実社会の出来事や政策とつながる経済学を教えることなどを要求しています。

活動の一環として2014年9月には、ニューヨークで会議を開催。登壇者にはマイケル・サンデル教授やポール・クルーグマン教授などの著名な学者が名を連ねています。

「経済学の再考」のネットワークは、英国、ドイツ、フランスなどの欧州をはじめ、米国、カナダ、アルゼンチンなどの北南米、中国、インドなどのアジアにも拡大しています。

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スペインのモンドラゴン協同組合企業

最近、新しい働き方として労働者協同組合が紹介されることが増えています。労働者協同組合が、一般の企業と異なるのは、働き手は誰かに雇われているのではなく、自分たち自身で組合に出資し、労働や経営を行っているところです。モンドラゴン協同組合企業は、スペインのバスク地方の都市モンドラゴンに基盤をおく労働者協同組合の集まりで、モンドラゴンは60年以上をかけて、疲弊した金属加工労働者の町から、最大の労働者協同組合グループの拠点へと発展してきました。

モンドラゴン協同組合企業の始まりは、1950年代に聖職者のホセ・マリア・アリスメンディアリエタが、自分の教区の若者たちの雇用のため、協同所有による一連の事業開発への思いを持ったことでした。労働者が事業を所有することにより、産み出された富は、労働者と労働者を養いサポートするコミュニティに分配されるだろうと思い描いたのです。

現在では、モンドラゴンから育った約102の協同組合によって10万人以上が雇用されています。年間の収益を合わせるとスペインで7番目に大きなビジネスです。金融機関や社会福祉事業、生活協同組合のような、メンバーや組合事業にサービスを提供する組織もあります。

それぞれの協同組合は収益の10%を教育と社会貢献活動プロジェクトに寄付するように要求されています。ここからの支援によって、バスク語とバスク地方の文化は再び花開いています。また最高賃金は、最低賃金の8倍以上にならないことが申し合わされています。また収益の10%を新事業の研究・開発などに資金を供給するためのプールに入れることも要求されています。

スペインが25%の失業率に苦しんでいるときも、モンドラゴン協同組合企業には失業者はいませんでした。その理由は、働き手を再教育して、勢いがなくなっている部門から勢いのある部門へと移動させたことにあります。

モンドラゴン協同組合企業は、ただ「協同所有」に成功しただけではないのです。ホセ・マリア・アリスメンディアリエタが気にかけたのは、村の生活全体でした。利益は学校を支援し、文化プログラムは自信を築き、また社会福祉サービスへの投資は働き手とその家族の生活を見守っています。しかし、さらに特筆すべき点は、地域に適した新たな事業や技術を研究し、発展させ、資金を提供していることです。

~~~~~~~~~~~~引用ここまで~~~~~~~~~~~~~~

内外のさまざまなところで、さまざまな形で展開中の「地域の取り組み」、これからも情報収集・発信をしながら、大きな方向性と原動力を考えていきたいと思っています。

その意味でも、11月26日のオープンセミナー、とても楽しみです。ぜひいらして下さい~!

★JFS「地域の経済と幸せ」プロジェクト:オープンセミナー★
~地域経済に変革を~ 英国トットネス REconomy Project ジェイ・トンプト氏に聞く


※有限会社イーズは、2017年12月25日に移転いたしました。
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