ブルカーボン.jp ウェブサイトより
2020年の秋、日本でも「2050年カーボンニュートラル」という目標が宣言されました。未来創造部でも、海での環境活動の一環として、藻場の再生によって、CO2を吸収・回収すると同時に、水質の浄化・生物多様性の保全、持続可能な漁業にも資することをめざし、「ブルーカーボン・プロジェクト」を進めています。
https://mirai-sozo.work/topics/blue-carbon.html
英国のガーディアン紙によると、海草の藻場は、
・熱帯雨林の35倍のスピードでCO2を吸収する。
・藻場のない海底の40倍もの海洋生物のすみかとなる。
・海の面積の0.2%に過ぎないが、海のCO2貯蔵量の10%を占めている
というほど、海洋生態系にも温暖化対策にも有効です。
しかし、英国でも「海草藻場の90%以上が失われてしまった」とのこと。
このような藻場再生のプロジェクトも始まっています。
Seagrass Ocean Rescue
https://www.projectseagrass.org/seagrass-ocean-rescue/
米国のチェサピーク湾でも、大規模な藻場再生プロジェクトが進められています。
https://www.vims.edu/research/units/programs/sav1/restoration/index.php
日本では、これほど大規模なものはないように思いますが、数十年前から藻場再生に取り組む活動があちこちにあります。
私たち未来創造部では、そういった"先輩地域"にも学びながら、取り組みを進めています。6月~9月は海草であるコアマモの再生実験を行いました。
10月からは海藻のカジメの再生実験を開始しています。こちらで写真とともにご覧いただけます。
<ブルーカーボン熱海モデル:カジメ編・スタート!>
未来創造部では、磯焼けによりカジメが無くなった海の再生に挑戦しています。
今回は、カジメのタネ(遊走子)を巻き付け法によって種苗利用するテストを実施しています。
https://mirai-sozo.work/topics/011200.html
<ブルーカーボン熱海モデル:カジメ編・その2>
昨日からうねりが入っていたので、水産試験場伊豆分場に連絡を入れると、カジメが打ち上がっているとのことでした。早速取りに行きました!
戻って人工海水に入れ、遊走子が出るところを見たくてタイムラプスカメラで録画してます! カジメのタネ(遊走子)出るかなぁ~!
https://mirai-sozo.work/topics/011201.html
<ブルーカーボン熱海モデル:カジメ編・その3>
先週タイムラプスカメラでカジメのタネ(遊走子)がでる瞬間を捉えようと挑戦していました。その結果報告です。
打ちあがったカジメ母藻を人工海水につけて13時間後までの様子を1分動画にまとめてみました。
10時ぐらいから右奥のカジメあたりの海水が茶色く濁ってきています。これが遊走子でしょうか...?!
顕微鏡で確認したわけではないので確証はありませんが、直後と13時間後を比べると13時間後のほうが水槽の底が茶色くなっています。
現在は濃い遊走子液につけたタネ糸の観察中です。また途中経過をご報告していきます。
https://mirai-sozo.work/topics/011202.html
<ブルーカーボン熱海モデル:カジメ編・その4>
10月27日、11月10日に採取したカジメに漬けたタネ糸を観察中です。ほぼ一月が経過したので顕微鏡で確認してみました。
カジメの赤ちゃん(幼芽)?と思われるものが糸に付着しています。糸径が1mmなので、300μmくらい。ミニサイズのカジメに見えなくもない...。このまま大きく育てばカジメ確定なのですが、今後が楽しみです。
今回カジメの赤ちゃんが見えたのは11月10日に採取したカジメ由来のタネ糸。10月27日に採取したカジメ由来のタネ糸は別の藻のようなものに覆われています。水槽の印象が全然違いますが、引き続き2つの水槽の観察を続けていきます。
https://mirai-sozo.work/topics/011204.html
このような熱海での藻場再生に向けての実験を続けながら、任意団体「ブルーカーボン・ネットワーク」を設立しました。(定款もこちらにあります)
https://mirai-sozo.work/topics/011198.html
ブルーカーボンや藻場再生の取り組みに関する情報共有を行い、共創の環を広げることを通じて、海の豊かさを取り戻し、温暖化対策につなげることを目的に、主に以下の活動を進めてまいります。
(1) 国内外のブルーカーボンや藻場再生の取り組みに関する情報共有および支援
(2) 気候変動・海の生態系などに関する情報共有
(3) ブルーカーボン・クレジットやブルーファイナンスに関する情報共有
(4) ウェブサイトやセミナー等を通じた情報発信・情報共有・支援の場づくり
(5) 会員および活動に必要な支援金の募集
また、活動に関する情報発信はウェブサイト「ブルカーボン.jp」で行っていきます。
https://bluecarbon.jp/
国内の活動だけではなく、冒頭に紹介したような海外の取り組みともネットワークを広げながら、情報を共有し、少しでも活動の推進と、多くの人々の意識や理解、支援につなげていきたいと考えています。
このような活動を続けるための資金集めのクラウドファンディング、残り10日となりました。ぜひ活動を広げ、次世代にも伝えていくために、少しでもよいのでご支援いただけたら励みになります。どうぞよろしくお願いします!
https://camp-fire.jp/projects/view/514844
皆様とともに活動を進め、広げていきたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。