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東洋思想とサステナビリティ

2023年03月06日
東洋思想とサステナビリティ

Photo by Дмитрий Хрусталев-Григорьев on Unsplash

https://unsplash.com/photos/CFqUdmzzti0

2月の読書会では「Regeneration リジェネレーション 再生 気候危機を今の世代で終わらせる」を取り上げました。この本は気候変動の危機に対し、「2030年までに正しい速度で正しい方向に向かっている社会をつくること」ための処方箋を明らかにするものです。正しい速度とは、2050年までに排出量がネット・ゼロになるような変化のことです。この本のメインの書名が「再生」というのはどういうことなのだろうか? 再エネならわかるけど・・・と思われた方もいらっしゃるかもしれません。この「再生」という言葉がキーワードなのです!

同書では、「再生(regeneration)」とは、あらゆる行動や決定の中心に、生命を据えること としています。そして、

・劣化というのは、あらゆる生命系の中のつながりが分断されること
・再生は、このような生命系のつながりを大事にし、守ること

としています。大学時代の心理学・カウンセリング実践から、地球環境問題、システム思考、地方創生まで、「つながりを取り戻す」ことをライフテーマにしてきた私には特にズーンと響く見方です。

読書会でも最後にお話ししたのですが、私の東洋思想の先生がよくおっしゃるように、近代西洋思想の「機械論的世界観」から、東洋思想的な「生命論的世界観」へ移行しなくてはならないという方向性とぴったり合致した考え方ではないかと思います。(ちなみに、「リジェネレーション」の著者のポール・ホーケンは禅の修行を日本で行ったこともあり、東洋思想的なものの考え方にも親和性があるのだと思います)

「なぜ、MBAコースでシステム思考とサステナビリティを教えているアナタが東洋思想も教えているの?」という質問にも、「だって全部つながっていますから」という答えになるのですよね。

なぜ、企業などのリーダーを育成している社会人向けMBAコース(至善館)で、東洋思想の科目があるのでしょうか? (世界にMBAコースは数多くあれど、必修の授業に東洋思想が組み込まれているコースはあまりないと思います!)

この問いに答えつつ、東洋思想がリーダーシップ育成にどのように役に立つのか、その一端を無料で体験していただける機会がありますので、ご案内します。


~~~~~~~~~~~~~~ここからご案内~~~~~~~~~~~~~~~~~


3月27日(月)19:00~20:30 MBA OPEN CLASS|
VUCAの時代にぶれない軸をつくる「東洋思想にみるリーダーシップ」入門
https://shizenkan.ac.jp/event/toyo_oc2023/


なぜ、東洋思想がリーダーシップ教育に必要なのでしょうか?

幕末の思想家・佐久間象山は、「東洋道徳、西洋芸」と言いました。ここでいう「芸」とは、アート、つまり、技術だと考えて良いでしょう。「西洋には技術はある。しかし、その技術を使いこなすための人間の心=道徳は東洋にある」という意味です。

これまで西洋近代思想が世界を席巻してきました。西洋近代思想の、要素還元主義、理性万能主義、計数至上主義、主体としての人間の理性と客体として対象となる存在を分ける二元論などが、グローバルガバナンスの機能不全を引き起こし、環境問題や様々な社会課題をつくりだし、人間と文明と地球のサステナビリティを危うくしているのではないでしょうか。

そのとき、様々なものを全体として捉え、主客一致、見えないものを見ながら、根本に還る東洋思想の果たすべき役割があるのではないか、と考えます。

中国古典を中心とする東洋思想は、かつては日本人の教養の根幹でした。江戸時代末期の人材養成機関であった藩校や2,000あったと言われる私塾で教えられていたのは、儒学を中心とする東洋思想でした。

人間とは何か。人間性とは何か。人としてあるべき姿とはどのようなものか。宇宙とは何か。宇宙はどうやって成り立っているのか。そういった問いを深く深く掘り下げ、自己修養を通じて、あるべき姿に近づいていこうという、生きた人間学・リーダーシップ育成論がここにあるのです。

このような問題意識を持っている方は、ぜひご参加ください。

・ 東洋思想とはどのようなもので、なぜリーダーに必要とされるのか?
・ 今、求められているリーダーシップとは?
・ 東洋思想の教える組織運営や人材登用の本質的なポイントとは?

大学院大学至善館は、西洋と東洋の橋渡しをし、西洋近代思想が行き詰まる現代において、持続可能で包摂的な未来を実現するための新たなリーダーシップ教育を発信しています。至善館のMBAプログラムには、東洋思想を学ぶクラスがあり、これまでの西洋のリーダーシップ教育にはない視点からリーダー育成に挑戦しています。


~~~~~~~~~~~~~~ご案内ここまで~~~~~~~~~~~~~~~~~


最後に、このMBAコースを提供している(私が立ち上げ当初から教鞭を執らせてもらっている)大学院大学・至善館がコアスタッフを募集中です。この案内からどんな大学院なのか感じていただけると思うので、ご紹介します(このようなことに関心のある方にぜひご紹介ください~)


~~~~~~~~~~~~~~ここから引用~~~~~~~~~~~~~~~~~


人の変容にトコトン向き合う!教育系ベンチャーの中核を担うコアメンバーを募集
https://www.wantedly.com/projects/1239366

<なにをやっているのか>

私たちは、長年にわたって「社会変革を牽引する経営リーダーの育成」に取り組んできた組織です。

2001年の創業当時から、「全人格経営リーダーシップ教育」を掲げています。
全人格経営リーダーとは、(1)三人称で物事を語る頭でっかちの批評家ではなく、自ら構想し【自らをリードし行動する実践者】としての素質、(2)包括的かつ長期的視野で、事業と組織の未来を自らの手でつくりあげる【経営者・経営人材】としての資質、(3)共感と信頼で人を動かすリーダーであると共に、自らも社会やコミュニティの一員でもあるという【社会全体の未来に対して責任を引き受ける全人格的なリーダー】としての素養、このすべてを持ち合わせた経営リーダーのことです。

私たちはこの「全人格経営リーダーシップ教育」の実現のために、大学院大学至善館(MBA)の運営と、ISLというトップリーダー層の育成プログラムという、2つの事業に取り組んでいます。

◆大学院大学至善館(しぜんかん)
至善館は、文科省認可の経営修士プログラム(MBA)を提供する2年制の大学院です。
2018年に文科省認可の大学院として誕生しました。

至善館
https://shizenkan.ac.jp/

至善館は、目指す姿として「日本から世界に発信する、グローバルな教育機関」であることを掲げています。

今期81名の新入生を含めると、2018年の一期生から四期生までの学生数は世界44か国の326名となりました。 社会人を対象としたビジネススクールのため、大企業で働く企業人が中心にはなりますが、全体の約 2 割程度は、外交官や国内外の官公庁で重責を担っている人、社会起業家として第一線で活躍する人、海外現地にて国際貢献に携わってきた人やスタートアップ企業の CEO 等、ユニークなバックグラウンドを持つノンビジネスセクターの方々が集まる大学院に成長しています

至善館は修士号を取得できるMBAスクールですが、一般的なMBAスクールの教育アプローチとは似て非なるものを実践しています。海外も含めMBAスクールでは、ビジネスに関する知識やスキル面の習得に重きがおかれていますが、至善館では、「『何のために、誰のために、なぜ』それを成し遂げるのか」、その目的を自らの力で答えを導きだせるリーダーの育成を目指しています。

至善館の講義(例):
ー歴史、宗教、哲学、社会学、芸術などのリベラルアーツのカリキュラム
ー演劇ワークショップやコーチング手法を用いた内省のセッション
ー外国籍の方と一緒に学ぶ、「日本」の歴史と文明のセッション(世界の中の日本)
ー海外提携大学の学生と共に学ぶ、「資本主義の未来」のセッション(Future of Capitalism)
ー統合経営、パーパス経営の最前線を学ぶセッション and more....

◆トップリーダー育成プログラム
至善館はまだ新しい大学院ですが、バックグラウンドには、20年間にわたり日本のトップリーダー育成を牽引してきたISLの活動に裏打ちされた、教育機関としての確かな基盤があります。
ISLの活動と組織運営は、日本を代表する財界人、起業家、社会活動家、大学教授、プロフェッショナルなど、約300名の賛同者がともに協働し、活動を推進しています。

ISL
http://www.isl.gr.jp/

<なぜやるのか>
22世紀のビジネスリーダー教育を、ここ日本、そしてアジアから体現する存在へ。

右肩上がりの経済を前提とした大量生産・大量消費モデル。その生産・消費モデルを支えるピラミッド型の組織構造。そしてそのピラミッド型組織を担う、専門知識とアメとムチの管理手法を身につけた機能別スペシャリストや中間管理職たち。こうした20世紀型ビジネススクールが前提とする、ビジネス、経済、社会のあり方が、21世紀に入り、根底から揺らいでいます。

国連SDGsや一般化するESG投資に代表されるように、右肩上がりの経済成長に対する持続可能性への懸念は広く社会で共有されるようになりました。経済社会の成熟に伴う生活者ニーズ・ウォンツの多様化・個別化と、分散型生産技術の進展は、大量生産・大量消費モデルに代わり、ファブ(FAB)社会に象徴されるカスタム少量生産・少量消費モデルの到来をもたらしています。ソーシャルネットワークやシェアリングエコノミーの急速な進展は、企業組織においても、たての関係と組織の枠組みに沿って仕事を管理するピラミッド組織から、部門や組織の壁を超えた個人同士のヨコの繋がりに力点を置くネットワーク型の組織への変容が起きています。

こうした変容の中、組織の中核人材に求められるのも、アメとムチで組織を動かす管理能力ではなく、ポジションや肩書に頼ることなく、共感と信頼をベースに人やチームを動かすリーダーシップ能力へとシフトしています。

さらには、AI、ロボティクス、IoT、ブロックチェーン、ライフサイエンスといった科学技術と、こうした技術革新がもたらすイノベーションが私たちの生活世界を急激に塗り替える中、価値創造の源泉が、知識や資源、市場を独占することや、規模の拡大による経済性を追求することから、新たな知識を生み出す「創造性」と、自らリスクを取り新しい現実を創りだしていく「起業家精神」へとシフトしています。

このように、従来のビジネススクールのMBA教育パラダイムが、21世紀に入っての経済社会の変容の中で陳腐化し、有効性を失う中、私たちは、この問題意識をさらに発展させ、ビジネスリーダー教育の22世紀に向けてのあるべき姿を世界に提示すべく、リーダー教育のトップランナーとして、業界を牽引していきます。

<どうやっているのか>
今はリモートワーク中心ですが日本橋に広々としたオフィス&キャンパスを構えています。
多様な年齢、性別、国籍のスタッフが活躍しています。

△至善館の社風
すべてのスタッフが、「知的好奇心」と「グローバルへのアンテナ」を高くもって仕事に取り組んでいます。ご自身の研究分野や、興味関心を生かしていただくことができる職場です。
大学院としてはスタートアップの要素を強く持ちながらも、これまで培ってきたリベラルアーツ教育のバックボーンがあるため、「古き良き」を大切にする場面もあります。

一般的な「教育機関」に比べると、スタートアップ的なフレキシブルさがあり、スピード感あふれる環境です。一方で、組織の(人数的な)規模感から想像すると、はるかにスケールの大きい仕事を扱うことにビックリされるかもしれません。(入社した社員は、「自分のこれまでの職場とは全然違う!」と口を揃えて言います!)

△こんな人がはたらいています!
20~60代まで、年齢/ジェンダー/バックグラウンド/国籍/ライフステージの異なる社員が、多様性をバランスしながら働いている職場です。

バックグラウンドは、元教師、企業の人事、大学職員、ラジオディレクター、営業職、クリエイティブデザイナーなど、さまざまです。

たとえ類似の業界出身者でも、私たちの教育プログラムで扱う内容を完全に網羅している方はいません。入社後1年間は、まずは「すべてを貪欲に吸収する」つもりで、謙虚に学ぶ姿勢のある方がジャンプアップできる職場です。

△こんなオフィスです!
日本橋高島屋ビルディング17階。まだ新しいピカピカのビルに、広々としたキャンパスとオフィスを構えています。地下鉄から直結なので雨の日も濡れずに出勤できます&ランチはデパ地下で選ぶ楽しみも。

現在は、オフィス出勤・リモート勤務はバランスよく週半分程度です(新型コロナウィルスの感染状況によってはに完全リモートになることもあります)

<こんなことやります>

<募集背景>
格差の拡大と持続可能性への危惧から、資本主義の是非が問われる時代。「企業」と「経営」は、根本からそのあり方を見直すべきターニングポイントを迎えています。
この大きな歴史の変曲点にあたって、わたしたちISL/至善館では、2022〜23年にかけてプログラムの拡充と事業拡大を目指しています。

この大きなチャレンジを共に歩む、コアメンバーを募集しています。

<主な業務内容>
・経営幹部を対象とした教育プログラムのカリキュラム開発(大学教員や経営コンサルタントなど、第一線で活躍する講師陣と連携し、最先端の経営の潮流を取り込んだカリキュラム開発を行います)

・教育プログラムのセッション運営(オンライン・オフライン)
・受講生対応とサポート業務
※本人の経験、志向、スキルと相談して担っていただく職務を決定します。

<望ましいスキル・経験>
・教育業界での経験や人材育成への熱意
・企業の研修部門、研修会社、大学など教育機関での研修の企画立案、運営経験
・経営や組織開発、マネジメントに関する知見、経験

<求める人物像>
・前例がない企画を、自らの頭で考え抜き、形にすることが好き&得意な方
・多くのステークホルダーが関わるプロジェクトを、マネジメントした経験のある方
・突発的な事項に柔軟に対応し、成果を出した経験のある方

<仕事の魅力とやりがい>
私たちのプログラムでは、リベラルアーツ・ビジネス/経営(MBA)、リーダシップ開発など、多岐にわたる分野を広範囲におさえながら、複雑に組み合わせることを大切にしています。当事者として運営していただくことで、ご自身もその内容を学び、自己成長につなげていただくことが可能です。

プログラム開発および運営は、複数人のチームを組んで行います。
メンバーひとり一人の経験や関心、特性に応じて、プログラムごとの担当を割り振り、チーム全体でサポートしながら、当日のセッションを運営するスタイルです。
入社後も成長に応じてマネージャー、ディレクターとして活躍いただけるキャリアのポジションがあります。


~~~~~~~~~~~~~~引用ここまで~~~~~~~~~~~~~~~~~


私も日々スタッフの方々のお世話になっていますが、皆さん、本当に気持ち良く、能力も志も高い方々で、働きながら自己成長したい方々にはとてもよい職場ではないかと思います!

 

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