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最新の日本の温室効果ガス排出・吸収量とエネルギー需給実績

2023年04月28日
最新の日本の温室効果ガス排出・吸収量とエネルギー需給実績

出典)我が国の温室効果ガス排出・吸収量の推移(環境省)

https://www.env.go.jp/content/000128750.pdf

最近のニュースから2つ、キーポイントをお届けします。

4月21日、2021年度(令和3年度)の温室効果ガス排出・吸収量(確報値)が発表されました。

https://bit.ly/3oOa0Sc

~~~~~~~~~~~~ここから抜粋引用~~~~~~~~~~~~~~~~~

・2021年度の温室効果ガスの排出・吸収量は11億2,200万トン(二酸化炭素(CO2)換算)で、2013年度比では20.3%(2億8,530万トン)の減少だが、前年度比では2.0%(2,150万トン)の増加

・この増加は、新型コロナウイルス感染症に起因する経済停滞からの回復により、エネルギー消費量が増加したこと等が主な要因と考えられる。ほかのG7各国も同様のトレンド。

・2021年度の吸収量そのものは4,760万トンで、我が国の吸収量は4年ぶりに増加。

・吸収量の増加については、森林整備の着実な実施や木材利用の推進等が主な要因と考えられる

・なお、今回の国連への報告では、我が国として初めて、ブルーカーボン生態系のうちマングローブ林による吸収量を算定

~~~~~~~~~~~~抜粋引用ここまで~~~~~~~~~~~~~~~~~

日本は、2030年度までに2013年度比46%の削減を約束しています。2021年度の数字は2013年度比20.3%の削減ですから、残り8年ほどでさらに大きな削減が必要です。

なお、NPO法人ブルーカーボン・ネットワークの主宰者として、今回はじめて、ブルーカーボン生態系の吸収量が算定・計上されたことをうれしく思います。

ブルーカーボン生態系は、今回算定されたマングローブ林のほか、海草・海藻の藻場、塩性湿地があります。特に日本の場合、南方に限定されるマングローブ林だけでなく、全国での取り組みが可能で必要な藻場や湿地も、近いうちに算定・計上されることを強く願っています。

ブルーカーボンネットワーク
https://bluecarbon.jp/


もう1つは、資源エネルギー庁が同じく4月21日に発表した、2021年度エネルギー需給実績(確報)です。
https://www.meti.go.jp/press/2023/04/20230421001/20230421001.html

~~~~~~~~~~~~ここから抜粋引用~~~~~~~~~~~~~~~~~

(1)需要動向

・最終エネルギー消費は、前年度比1.6%増。うち石炭が同10.0%増、都市ガスが同4.3%増、電力が同1.1%増の一方、石油は同0.9%減であった。

・最終エネルギー消費を部門別に見ると、企業・事業所他が同4.0%増(うち製造業は同4.8%増)、運輸が同0.7%増の一方、前年度に唯一増加していた家庭は一転して同6.5%減。

・電力消費は、企業・事業所他が同4.2%増(うち製造業は同2.5%増)、家庭が同6.1%減。

・企業・事業所他部門、運輸部門は、新型コロナウイルス感染症による前年度の活動低迷からの回復などで増加。家庭部門は、行動制限緩和による在宅時間減などで減少。

(2)供給動向
・一次エネルギー国内供給は前年度比4.1%増。

・化石燃料は同2.0%増と8年ぶりに増加。石炭が同8.8%増、石油が同2.9%増、天然ガス・都市ガスは同6.4%減。

・非化石燃料は同15.7%増で、うち原子力が同85.6%増、再生可能エネルギー(水力を除く)は太陽光発電やバイオマスがけん引し同11.7%増

・再生可能エネルギー(水力を含む)は9年連続で増加。

・非化石燃料が化石燃料の増加率を上回って増えたことで、非化石燃料シェアは16.8%となり、東日本大震災より後で最高となった

・発電電力量は前年度比3.2%増(1兆328億kWh)。非化石電源の割合は27.1%(同3.4%ポイント[%p]増)

・発電電力量の構成は、再エネ(水力を含む)が20.3%(同0.4%p増)、原子力が6.9%(同3.0%p増)、火力(バイオマスを除く)が72.9%(同3.4%p減)

・エネルギー自給率(IEAベース)は前年度比2.0%p増で東日本大震災より後で最高の13.3%

・電力のCO2原単位(使用端)は、ほぼ前年度なみの、0.47kg-CO2/kWh。

~~~~~~~~~~~~抜粋引用ここまで~~~~~~~~~~~~~~~~~

再エネが増えているのはうれしいですが、増加のペースをもっと加速する必要があります。他方、石炭が増えている・・・!

グラフなどはこちらからご覧下さい。
https://www.meti.go.jp/press/2023/04/20230421001/20230421001-1.pdf


少し前に、IPCC「第6次統合報告書」政策決定者向け要約(SPM)についてのメールニュースを出しました。
https://www.es-inc.jp/insight/2023/ist_id012520.html

わかりやすい解説動画・資料を教えていただいたので、共有します。15分ほどの動画で全体像がわかります!

IPCC「第6次統合報告書」政策決定者向け要約(SPM) 解説動画
https://youtu.be/zdHlJcHn9Nw

IPCC「第6次統合報告書」政策決定者向け要約(SPM) 資料
https://www-iam.nies.go.jp/aim/pdf/IPCC_AR6_SYR_SPM_230324.pdf


さて、14年間にわたって続けてきた異業種勉強会の活動を今月末に終えることになりました。14年前と現在と、環境問題や持続可能性に関わる状況も、企業の取り組みやあり方も大きく変化してきました。それぞれの次のステージに向けて、どのように進んでいけばよいのでしょうか?

最後の異業種勉強会、どなたでもご参加いただけますので、それぞれのこれまでとこれからを一緒に考える機会としていただけたら、と思います。また、当日熱海会場にいらっしゃれる方は、ブルーカーボンの見学会や懇親会も開催しますので、ぜひどうぞ!

~~~~~~~~~~~~ここからご案内~~~~~~~~~~~~~~~~~

異業種勉強会「14年間の異業種勉強会を超えて~何が変わったのか? 今後どうやって進んでいけばよいか?」

かねてより皆さまにご案内させていただいておりましたが、この4月末をもちまして、イーズ未来共創フォーラムの異業種勉強会は活動を終了させていただきます。

これまで勉強会に参加してくださった皆さま、またつながりを持ってくださった皆さま、本当にどうもありがとうございます。心より御礼申し上げます。

そこで、5月19日(金)に最後の異業種勉強会を開催させていただきたいと思います。

最終回は、これまで72回の開催で得た学びを振り返りつつ、皆さまのこれからの活動・戦略を考える場となればと考えています。

変化の激しい時代に、企業は何をめざし、どのように舵取りをしたらいいのでしょうか。
掲げたビジョンを達成するためにはどんなツールやスキルがあればいいのでしょうか。
システム思考や変化の理論(TOC)なども交えながら、未来を切り開く次の一歩を皆さんと創る場にできればと思います。

今回は、久しぶりにリアル会場として熱海で開催いたします。(ハイブリッドでオンラインでも配信いたします)

また、オプションとして午前中に熱海の未来創造部で展開しているブルーカーボンの見学会も開催しますので、この機会に皆さまに現場をご覧いただけたらと思っております。
夜には異業種勉強会恒例の(?!)懇親会も復活開催いたします。

皆さまがいま、どんな活動をされているのか、ぜひお話に来ていただけませんか?
お会いできることを、楽しみにしております!

■開催日時:2023年5月19日(金)13時30分~16時

■参加方法:
(1)会場参加:熱海・未来創造部 2階セミナールーム(定員20名)
住所:静岡県熱海市渚町7-5 エムズ熱海ビル
地図:https://goo.gl/maps/8cFXdp78GdPpXeF79

(2)オンライン参加:前日までにZoomのアドレスをご案内します

■参加費:
【これまでイーズ未来共創フォーラムのパートナー会員になっていただいた企業・団体さま】無料
【はじめてご参加いただく皆さま】2,200円/名(熱海での参加の場合、1社・団体 2名まで)

■進行:枝廣淳子

■プログラム:これまでの学びを振り返りつつ、皆さんとのワークを交えながら進めます

■詳細・お申込み方法:以下のサイトからお手続きください
https://www.es-inc.jp/network/forum/2023/nwk_id012621.html

※ブルーカーボン見学ツアーおよび夕食懇親会も、上記サイトのお申し込みフォームからお手続きをお願いいたします。

上記サイトからお手続きが難しい方、またご不明点等ございましたら、下記事務局までご連絡ください。
イーズ未来共創フォーラム事務局(担当:横山)
電話:03-5846-9841(平日午前9ー17時)
メール:info-partner(@)es-inc.jp
※(@)を@に変えてお送りください


~~~~~~~~~~~~ご案内ここまで~~~~~~~~~~~~~~~~~


毎回好評をいただいています「システム思考の基礎と変化の理論を学ぶ」セミナー、自分の来し方行く末をじっくり考える「自分合宿」、次回の日程が決まりましたので、ご案内させていただきます。次のステージへのきっかけとして、ぜひご活用いただけたら幸いです。

7月8日(土)~9日(日)
変化の担い手のためのスキルアップ講座「システム思考をベースに変化の理論をつくる」

2023年7月29日(土)【熱海会場もしくはオンライン受講】
「自分合宿 2023夏@熱海&オンライン ~ビジョンを描き、レジリエンスを高める"自分マネジメント"の実践にむけて~」

 

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