環境問題に取り組むようになって25年ぐらいになります。
この10年ぐらいは、日本の持続可能性のためには地方の市町村が持続可能でなくては!という思いで、いわゆる「地方創生」、まちづくりのお手伝いにも力を入れています。
現在、単発の講演やアドバイスなどでお邪魔する市町村のほかに、継続的に関わらせてもらってのは、北海道・下川町、宮城県・気仙沼市、島根県・海士町、徳島県・上勝町、熊本県・南小国町などです。
岩波新書『好循環のまちづくり』にプロセスや留意点、ノウハウなどをまとめましたが、まちづくりのお手伝いをするときに、
(1) バックキャスティングで未来の望ましい町の姿を描く(ビジョン)
(2) つながりをたどって現状の構造を理解し、望ましい好循環を描く(システム思考)
(3) 悪循環を断ち、好循環を強めるプロジェクトを立案・実行する(プロジェクト)
という基本プロセスを軸に、それぞれの地域の実情や目的にあわせた進め方をしていきます。
岩波新書『好循環のまちづくり』
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この3ステップのプロセスを最初に実行したのが2015年の海士町でのお手伝いでした。
海士町は当時から、「まちづくりのモデル」と言われる、ユニークで効果的な取り組みを展開していましたが、2015年に「まちづくりを進めていく次世代のチームをつくってほしい」という当時の山内町長からの依頼で、住民・役場職員の若手有志による「明日の海士をつくる会(通称:あすあまの会)」との熱く濃い6ヶ月のプロセスを進めたのでした。
海士町のスゴイところは、単発のイベントや集客ではなく、継続的に次々と新しい取り組みやしくみづくりを進めるところです。単発のプロジェクトだけでは、打ち上げ花火に終わることも多く、まちを前に進めていく力にはなりにくいこともあります。
海士町に通いながら、「海士町のしくみづくり」(特にじょうずに資金づくりにもつなげていくところ)はすごいなあ!と思いますし、10年通ってきたおかげで、その秘訣も少しずつ感じられるようになってきました。
そこで! 全国のまちづくりに携わっている方々や行政職員、研究者、NGOなどの方々に、その秘訣を少しでも見ていただけたら、感じていただけたら、と「海士町ツアー」を企画しました。
ふらっと海士町に行っただけでは絶対にわからない、外からは見えない海士町の強みの源泉を学ぶツアーです。まちづくりのキーパーソンが直に話をしてくれて、意見交換できます。
山内町政時代、課長として町長を支えていた大江さんが現在の町長ですが、その大江町長が手づからサザエご飯をつくってふるまってくれるところからのスタート! いろいろな話を聴けるに違いありません。
町内の宿泊施設や移動手段の制約から、最大でも18人のツアーとなります。またとない機会、ぜひお見逃しなく!
挑戦し続けるまち・海士町
外からは見えないそのしくみと工夫を
海士町魅力化ファシリテーターの枝廣淳子と深く学ぶ3日間の旅!
https://www.guardiantour.com/amachou
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"挑戦する人づくり"から学ぶ3日間
島根県隠岐諸島に位置する人口約2,280人の町、海士町。
2011年に「ないものはない」宣言をしたことでも知られています。
人口減少や経済破綻の危機を乗り越え、魅力あふれるまちづくりを行っている海士町から、そのヒミツを学ぼうと、毎年多くの自治体や企業が視察に訪れています。
あまり知られていないかもしれませんが、2015年に立ち上がった、住民・役場職員の若手有志による「明日の海士をつくる会(通称:あすあまの会)」も、海士町にとって重要な役割を果たしてきました。
そして今回アテンドを担当する私(枝廣淳子)も、あすあまのアドバイザーとして海士町とのつながりができ、現在まで約10年間、海士町のまちづくりのお手伝いをさせていただいています。
そんな、"海士町と言えば!"というお話から、"枝廣と行くからこそ!"というお話まで、盛り沢山の3日間となっております。そして、町長が手づから用意してくれるサザエご飯!も一生に一度の思い出になるでしょう。
海士町の魅力を、スペシャルなメンバーと探って、体感する、そんな贅沢な3日間を、この機会に是非ご一緒しませんか?
海士町のまちづくりの屋台骨であるAMAホールディングスが現地でのコーディネートを担当してくれる、スペシャルなツアーとなっています!
さらに、このツアーではレクチャーを聞くだけではなく、質疑応答やディスカッション、振り返りの時間を長めに設けていますので、1つ1つの気づきや学びをしっかりと自分のものにすることができるのも特長です。
詳細は下記をご覧ください。
https://www.guardiantour.com/amachou
(あすあまについて)
「地方創生の成功事例」といわれる海士町から、「まちづくりを手伝ってほしい」と声がかかったのは2015年のことでした。海士町の直面していた課題は「世代交代」でした。
そこで海士町では、まちづくりを進めていける次世代の仲間づくりをめざして、住民参加型会議を立ち上げることにしたのです。それが、2015年3月に立ち上げられた「明日の海士をつくる会」(通称:あすあま)です。
あすあまメンバーはどのように募集したのでしょうか? 「20~40歳代の男女で、戦略を策定するだけでなく自ら成し遂げたいという強い思いをもつ者」という条件を設け、町内及び役場内に募集をかけました。年齢制限がついているのは、次世代のまちづくりにつなげるためです。
商工会青年部や役場の若手から手が挙がり、民間からのメンバーが11名、漁業・農業・飲食・建設建築・教育・福祉など、幅広い分野から参加があり、行政からも総務・産業・建設・福祉・教育など、さまざまな部署から9名、計20名が集まりました。
「あすあま」では、半年にわたって、以下のプロセスを進め、私はコーディネータ・ファシリテータとしてそのプロセスの併走をさせてもらいました。
<ステップ1 バックキャスティングで未来の望ましい町の姿を描く>
<ステップ2 システム思考で構造を見える化する>
<ステップ3 構造に働きかけるプロジェクトを考え、実行する>
ありたいまちの姿とループ図による分析にもとづき、「あすあまチャレンジプラン」をつくりました。町役場は、それをもとに、「海士町創生総合戦略」を策定。海士町役場では、この総合戦略に従って様々な取り組みを進めています。
また、あすあまのメンバー一人ひとりも「このビジョンに向けて自分は何をやるか」を宣言しました。あすあま委員の委嘱期間終了後も、あすあまメンバーたちは折に触れて集まり、自分のプロジェクトの進捗を報告したり、お互いに相談をしたりしています。
「あすあま」から10年近くたった今、当時のあすあまメンバーは役場の課長や事業所の社長など、まちの中堅を担う立場についています。10年前に(エダヒロに絞られながら!)苦労してみんなでまちのありたい姿と、そこに向かうための構造を見える化したことが、今でもまちづくりの大きな精神的基盤になっていることを感じます。
私もずっと海士町のお手伝いをさせていただいており、今回のツアーでは、あまり知られていないが次々と挑戦する島・海士町の土台の1つとなっている「あすあま」の役割と意義について、あすあまメンバーにも登場してもらって共有してもらいます。そして、この土台から生み出されてきたさまざまな取り組みや、そのスゴイ仕組みを直に教えてもらうことができます!
事務局の中心となって推進してきた町役場の濱中さんが「あすあま」について分かりやすく書かれた記事を、過去に有限会社イーズのWebページでご紹介していますので、是非こちらもご覧ください。
https://bit.ly/3WtVYDz
~~~~~~~~~~~~~ご案内ここまで~~~~~~~~~~~~~~~
これまで下川町ツアーや上勝町ツアーを開催してきました。毎回、参加者も各地で素敵な活動をされている方が多く、参加者同士の交流もとても楽しく、新たなご縁につながるなど、楽しみの1つです。
今回のツアー、一期一会の旅となります。ぜひご参加下さい。お待ちしています。
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