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「測ること」のパワー〜「自分の成長に役立つシステム思考を身につけるワークショップ...
エダヒロ・ライブラリー環境メールニュース
2006年06月30日
「測ること」のパワー〜「自分の成長に役立つシステム思考を身につけるワークショップ」1日コースの案内
昨日、米国出張から帰国しましたー。
出張の様子、ブログにアップしていきますので、もしご興味があればのぞいてみてください。http://www.es-inc.jp/edablog/diary/index.html
さて、2004年9月23日に配信した[No.1024] の「3度目のバラトン合宿報告記」の最後に、このようなことを書きました。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ここから引用〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
そして、私がシステム思考に大いに関心を惹かれているのは、「環境問題へのアプローチにシステム思考が必要だ」という実感だけではなく、「自分マネジメントにも必ずや有効に違いない!」と感じているからです。
システム思考は、人を責めるのではなく、システムの欠落や欠陥を見出し、もっとも有効に介入が「効く」システムのツボを探して、そこに働きかける、という考え方で、私にはとてもしっくりくるのです。「自分を変えるため、なりたい自分になるためのシステム思考」--いつかこちらもカタチにしたいな、と。
「システム思考」を日本に紹介し、役立つアプローチとして使ってもらうことを目的に、いくつかプロジェクトを進めています。そのうちご紹介できれば、と思いますし、メールニュースでも少しずつ「システム」についての基本的なところから、紹介していきたいと思っています。
しかし、そのためのシステムをまず自分に作らなきゃ!(^^;
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜引用ここまで〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
そうして、2005年4月にシステム思考を日本に広めることを使命のひとつとする会社「チェンジ・エージェント」を立ち上げ、ビジネスパーソンやJICA(国際協力機構)の途上国へ派遣される専門家の方々などに、システム思考のトレーニングを提供するようになりました。(この1年間で約500人ほどが受講)
http://www.change-agent.jp/
そして、2004年9月に夢見ていた「自分を変えるため、なりたい自分になるためのシステム思考」も、ワークショップというカタチになり、3回ほど開催してきました。7月に開催する1日コースの2回目(7月28日)の参加者募集を始めます。
このメールニュースは、環境問題に関わる情報などを中心にお届けしていますが、私はそのほかに、「イーズメール」という自己啓発をテーマとしたメルマガを出しており、そちらで案内を出して、ご紹介してきましたが、今回は、メールニュースの読者の方々にもご興味のある方がいらっしゃると思い、イーズメールを引用する形でご紹介します(重複で受け取られる方、ごめんなさい〜)
イーズメールにご興味のある方は、こちらから登録をどうぞ。不定期配信です。
http://www.es-inc.jp/
(ついでに、そのほかに、チェンジ・エージェントのシステム思考メルマガもあり、翻訳通信講座の受講生・卒業生向けに「英語・翻訳」をテーマとしたメルマガも出しています。なんだか毎日、メールニュースやらメルマガやらを書いている気分です。^^;)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ここから引用〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
◆「測ること」のパワー
◆「自分の成長に役立つシステム思考を身につけるワークショップ」1日コース開催のご案内(7月28日)
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◆「測ること」のパワー
毎日体重を計測して記録するだけというダイエット法があるそうです。その記事を読んだとき、「ああ、そうなんだよなぁ、測ることって、すごくパワーがあるからね」と思いました。(ダイエットが成功するかどうかは知りませんが......^^;)
経済で「測る」といえば、GDP(国内総生産)がよく登場しますね。やれ、3%上がっただの、1%下がっただの、経済界も政治家も一喜一憂していますよね。
「測ること」には、この「一喜一憂」させるパワーがあるのです。「測っているものが重要だから」というより、「測っているものが上下する」という動きの力のために、多くの人々の注意を引き寄せます。
なんとも不思議なことに、GDPが実際に何を測っているのかを知らなくても、その上下に目が釘付けになり、「なんとか上げなきゃ」「上がってくれないと困る」と思うようになるのです。自分の気やエネルギーをそちらに向けさせる不思議なパワーがあるのですね。
ですから私はよく、「自分が増やしたい(または減らしたい)と思っているものを測りなさい」と言います。もっと勉強したいと思っているなら、勉強時間を測ってみる。もっと笑顔で暮らしたいと思うのなら、笑顔で過ごせた日を数えてみる。
この「測ることのパワー」は、なんとなく試行錯誤的にたどりついた「自分を動かすコツ」のひとつだったのですが、実はシステム思考も同じアプローチを採り入れています。システム思考のツールの一つは、「時系列変化パターングラフ」というものですが、これは、あるもの(増やしたいもの、または減らしたいもの)
が、時系列でどのような変化のパターンを示すかをグラフに描くものです。
システム思考ワークショップで、このツールを使って、それぞれの目標や課題を表してもらうと、「それだけで目からウロコ」という人がいるほどのパワーを感じるようです。測ること--シンプルだけどパワフルなのです。
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◆「自分の成長に役立つシステム思考を身につけるワークショップ」1日コース開催のご案内(7月28日)
「わかってはいるけど、なかなか変えられない」「せっかくがんばったのに、リバウンド(揺り戻し)が来て、元の木阿弥になってしまった」「これでいいはずなのに、一生懸命やってもどうも進まない」......。自分の勉強や仕事、生き方で、こんなことを思うことはありませんか?
システム思考を身につけることで、人を責めない、自分を責めないアプローチを身につけ、問題や状況の構造を要素のつながりとして把握できるようになります。そして、小さな力で大きく動かせる働きかけのポイントを探ることで、構造から問題を解決し、自己成長を促すことができます。
「いつもこうなってしまうという望ましくないパターンや悪循環を断ち、自分にとっての好循環をつくりだすことで、自分を進めていく」ことができるのです。
ご参考まで、これまでの参加者がどのようにこのワークショップに参加し、何を感じ、何を考えたのか、末尾に載せますね。
○日程:7月28日(金)
○場所:東京都渋谷区「こどもの城」研修室
(JR「渋谷駅」東口から徒歩10分、地下鉄「表参道駅」B2出口から徒歩8分)
http://www.kodomono-shiro.or.jp/access/index.html
○ファシリテーター
枝廣淳子
○スケジュール:
9:00 開場
9:15 ワークショップ(1)
1.システム思考が自分の成長に役に立つのはなぜか〜その基本的な考え方
2.自分の目標をシステム思考的に考える
3.システム思考のツール(1)時系列パターングラフ
4.システム思考のツール(2)ループ図
〜自らの課題をループ図で描く
13:15 昼食懇談会
14:15 ワークショップ(2)
5.システムの構造に働きかける方法
6.自分の課題にどのように働きかけることができるか
7.発表、講評
18:15 終了
○定員:最大8名
○参加費:59,000円(ランチ付き、税込み)
ワークショップ時間も内容も、「1泊2日コース」と同じです(会場の部屋が小さい分、1泊2泊コースより安い費用設定となっています)。
ご自分の課題や目標をじっくりと考え、システム思考の観点から、効果的な解決や実行につなげます。最大人数を8人にすることで、講師(=エダヒロ)がじっくりと個別にアドバイス・サポートできます。
これまでのシステム思考コースに参加された方のフォローアップやスキルアップにも最適です。さらに考えてみたい、別の課題を取り上げてみたい、復習してしっかり身につけたいという方も、ぜひどうぞ。
○お申し込み・お問い合わせ:
メールで以下の申込書をお送り下さい。受講費の振込についてご案内します。受講費の振込をもって正式受付とし、受講票をメールでお送りいたします。定員に達した時点で締め切り、あとはキャンセル待ちとなります(キャンセル待ちの方には、次回のご案内を先行してお送りします)。
申込書送付先: info@es-inc.jp
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申 込 書
2006年7月28日
「自分の成長に役立つシステム思考を身につける」ワークショップ
ご氏名 [ ]
メールアドレス [ ]
連絡先電話番号 [ ]
ご住所 [〒 ] [ ]
振込人名義(フリガナ) [ ]
備考 [ ]
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
(以下、これまでの参加者の感想です)
○自分が陥っている状況やその対策について、今までも一人で考え、いろいろ試し、そしてやはりループから抜けられませんでした。今回、ループ図から、どう構造を変えるか考えたとき、これまでは全く考えなかった答(チャレンジ)に出会うことができました。どう成果が出るか、出ないかは分かりませんが、いずれにしても楽しみな気持ちになりました。ダメだったら、またループ図を描いて考えてみようと思います。
○自分でできていないことを文章化することはあっても、それはあまりいい文章にならない(ポジティブな記録ではない)のですが、ループ図にしてみる、そして、その言葉の選び方で、その図は変化するというのは、自分にとって新しい試みで、今後もやってみようと思っています。
○最初はループを発見することが難しいのではないかと思っていたが、手順どおりにやると自然にループを描けることがわかった。
○ループ図を描いてながめることにより、何が重要で、何か重要でないか、どこに働きかけるべきか、よくわかるということが分かった。(講師のご指導もありがたかった) 参加して良かったと思います。
○受験勉強のループ図を描いて、自分のやっている働きかけや工夫が、どのポイントに介入しているのか、を目に見える形で表し、理解できた。近いところの直接の介入だけでなく、遠いところにある介入事項にも気づいた。
○ループを描くことにより、自分の思い込みがはっきりして、何をどうすればいいのかをイメージできたのがとても良かったです。人とのコミュニケーションのツールとして、言葉ではその人の持つニュアンスや、自分の持つ価値観により、どうしても誤解や思い違いが起こりがちですが、ループだと一目瞭然で、はっきり示すことができるので、違いや対策がたてやすいと思います。新たな視点を探すのも楽しい作業になると実感しています。改めて、物事を見る時の視点をより多角的に見る必要性と、思い込みからリリースする重要性を感じました。
○ループ図という手法により、自分の思考を分解し、表現していくと、とてもシンプルになってきて、これからやっていくことがとても楽しみになりました。他の人のループを見せていただく中で、たくさんの事例が擬似体験できるので、ワークショップはやはり良いと思いました。講師の方から、個別に直接アドバイ
スをいただけるので、とても励みになりました。
○問題点をループ図に示したことで、どういう働きかけをしていけば良いのか、考えるヒントがたくさん出てきました。「書き出せ」をよくどの本にも書いてありますが、ただ書き並べるのと、問題のある起こるシステムを見つけながら書くのでは、全然違うのですね。また、色々とコメントをいただいたことで、より深く考えることができて良かったです。
○ループ図を書くことにより、見えなかったものが見えてきました。現状の把握(自分の思っている)が、今までよりも客観的にできるようになったこと。さらに、複数の人と考えると、さらに見えてくるようになると、自分との、そして他人とのコミュニケーションツールとして素晴らしいと思いました。
○システム思考は一生使えそう。日々の問題の整理・解決に活用したい。難しくはないので、自分でもすぐに使いたい。家族や友人にも伝えたい。
○自分のループを作成する時間を十分とれたこと。その時間に個別にアドバイスを得られたのがよかった。自分の頭の中だけで何となくやっていたこともあるが、ツールを使うことによって問題点やそれを作用している要素を整理して、向き合うことができた。
○とかく気力が原因と考えてしまい、結局自分が悪いんだと考えても解決策には至らず自身を喪失していくだけだった。システム思考を使って、きちんと考えながら先に進むという考えは、とても納得できたし、安心した。
○自分とよく対話しているつもりでも、実際、ループ図という視覚的(多分脳神経的にも)わかりやすいツールを使うことで、見えてきたものがたくさんあった。自分が何となく「役割をとっているな」とうすうす感じていた部分が明確にわかり、今後の対策がしやすくなった。
○今回のワークショップを通じて、目標までの道のりを計画的に、また評価、チェックする方法を学ぶことができました。他の人の話も、自分に重ねて考えることができ役に立ちました。目標が決まったら、自分に今何が足りていないのか、足りているものが何かが一目でわかり、これからどう行動すべきかがとってもわかりやすい。
○「システム思考」という問題解決の手法を知識として知ることができたことは大変意義があったと思います。大きな問題から小さな問題まで、仕事や個人、家庭の問題まで状況の把握と解決までの具体的に使えそうなところが、魅力的です。(さっそく息子との遊び―テレビ―宿題の関係に使ってみます)
○頭の中のモヤモヤを、ループ図にしてみることにより、"見えて"くるんだとわかりました。一人でじっくり考える時間がもてたこと。システム思考を学べたこと。今日(明日)からストレスを減らすためにとるアクションが見えたこと、候補があがったこと、がよかったです。また、たくさんの例を聞けて、具体的に理解できたこと、生活での前提条件を変える勇気をもてるようになれたこと。
○子育てと仕事に振り回されていたので、自分を振り返る良い機会となりました。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜引用ここまで〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
これまで3回開催してみて、自分の課題を取り上げてシステム思考を使ってみるのは、実践的であること、自分に引きつけて理解できること、すぐに効果がわかることなど、とてもよいやり方だなあと思っています。
システム思考を身につけたい方も、システム思考はどうでもいいけど、自分の課題について考えてみたい方も、よろしかったらぜひごいっしょに〜。