[No.1453] に誤りがありました。
> 「直接排出量」と「間接排出量」のどちらで考えるのがよいのか、一長一短あり
> ます。家庭部門で考えてみましょう。私たちが直接排出しているのは5.2%です
> が(主にガソリンやガスなどでしょう)、私たちが使っている電力も含めると、
> 13.5%になります。
と書きましたが、ガソリンは、家庭部門ではなく、運輸部門でした。家庭部門に入るのは、主に灯油がガス、ということになります。訂正いたします〜。
日刊温暖化新聞、2月の1ヶ月分の見出しをお届けします。
http://daily-ondanka.com/index.html
そのまえに、3月のニュースから、興味深いものを1本ご紹介します。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ここから引用〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
2008年03月08日
ワシントン国際再生可能エネルギー会議終了:米国の公約
(ワシントン国際再生可能エネルギー会議より)
3月4日から開かれていたワシントン国際再生可能エネルギー会議(WIREC)が、6日終了した。
会議で、米国政府は「世界最大のエネルギー消費国」とした上で、2013年までに国内の使用電力の7.5%を再生可能な資源でまかなうこと、再生可能エネルギーにおいて複数機関がまとめる取り組みを通してリーダーシップを取リ続けていくことを公約した。
各省庁の具体的な取り組みは次の通り。
農務省:セルロース系エタノール製造に向けてスイッチグラスの開発と栽培に取り組む。市場を活性化し、木質バイオマスと関連製品の需要を増加させ、2008年度は682キロワット時のエネルギーの製造、あるいは節約に力を注ぐ。
国務省:クリーン開発と気候に関するアジア太平洋パートナーシップでの取り組みを継続して行い、2013年までに48メガワットの再生可能なクリーンエネルギーをインドで製造する。
エネルギー省:風力・太陽光エネルギーの費用に競争力を持たせるほか、再生可能エネルギーとエネルギー効率を向上するシステムに対する債務保証に100億ドルを支給。
内務省:地熱資源について包括的な評価を行なっていく。
環境保護庁:米国内で使われる再生可能燃料の使用量を2022年までに360億ガロンにまで増やす。埋立地から発生するメタンの利用プログラム(LandfillMethane Outreach Program)を通して、2012年までに560の埋立地から発生する温室効果ガスを2,400万トン削減する。
米国の公約に続いて、会議参加国の代表がそれぞれの公約を発表。WIRECは、今回の会議で特に注目された国として、オーストラリア、ブラジル、カナダ、カーボヴェルデ共和国、デンマーク、ドイツ、ヨルダン、ニュージーランド、ノルウェーを挙げている。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜引用ここまで〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
米国政府が「世界最大のエネルギー消費国」としっかり自分たちの影響と責任を認識したうえで、いろいろ(まだ足りないにしろ)取り組みを進めようとしていること、潔いですね。
日本の政府や産業界が、「自分たちはすでにこれだけやってきた」というだけではなく、自分たちの影響を大局的に認識し、その責任を全うするために○○を進める、といっているのを、私はあまり見聞きしたことがないのですが、どうでしょうか?
ところで、温暖化ニュースチームから、この記事があがってきたとき、この最後のパラグラフに出てくる「カーボヴェルデ共和国」に、???と思って、聞いてみました。調べてくれていたので、こちらもご紹介します。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ここから引用〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
カーボヴェルデ共和国は、私も気になって昨日調べていました〜。
南アフリカの西海岸に位置する群島のようです。
地図:http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/capeverde/index.html
詳細データ:http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/capeverde/data.html
枝廣さんのメールを拝見して、環境について調べてみました。
まず国の概要は
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/shiryo/kuni/06_databook/pdfs/05-06.pdf
http://www.mofa.jp/mofaj/gaiko/oda/shiryo/kuni/04_databook/05_africa/africa_06/africa_06.html
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/shiryo/jisseki/kuni/j_99/g5-06.htm
上の情報によると、とりわけ環境対策が進んでいるわけではないようですが、「2010年までに安全で安定した飲料水の給水率を100%とする」といったように、飲料水の安定供給に力を入れているように見受けられました。
今回の記事になったワシントン国際再生可能エネルギーで、カーボヴェルデがした公約は、
(1)2020年までに、再生可能エネルギー源を現在の3.2%から50%に増やす。
(2)2020年までに、一つの島で使用されるエネルギーをすべて再生可能エネルギーでまかなう
(3)全国民に対する電力供給率を、現在の80%から2011年には95%にまで拡大する。2015年までに完全供給をめざす。
です。
http://www.usda.gov/documents/Pledge_Display_Web.pdf
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜引用ここまで〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
すばらしい公約ですね!
毎日、「ほー」「へー」「ふー」と言いながら、温暖化ニュースチームからの記事を読んでいます。みなさんもぜひ、ときどきのぞいてみてください。
さて、2008年2月の記事タイトルリストです。まとめて眺めてみると、何が浮かんできますか? 具体的な記事にご関心があれば、以下からどうぞ!
http://daily-ondanka.com/index.html
2008年2月1日
報告書:農業による気候への影響と緩和策の可能性
2008年2月2日
国連環境計画、2008年「環境大賞」を発表
2008年2月3日
バフィン島の氷冠、1950年代の半分に:コロラド大学
2008年2月4日
全米10人の州検事総長、カーボンオフセット事業の基準作成を求める
2008年2月5日
ワールドウォッチ研究所「地球白書2008」:環境がグローバル経済を動かす
2008年2月6日
IFAD、農業プロジェクトでイエメンの農民を支援
2008年2月7日
氷の融解 世界中で加速
2008年2月8日
世界エネルギー会議、70カ国超のエネルギー効率と政策に関する報告書を発表
2008年2月9日
英国、アデア・ターナー氏を気候変動委員長に任命
2008年2月10日
英国王立協会、報告書「持続可能なバイオ燃料:展望と課題」を発行
2008年2月11日
南極で氷の消失が増加
2008年2月12日
英国王立協会、ザ・ネイチャー・コンサーバンシーのバイオ燃料研究にコメント
2008年2月12日
研究報告:バイオ燃料生産で気候変動が悪化
2008年2月13日
米金融機関、電力会社への融資に関する環境ガイドライン作成
2008年2月14日
英国、経済成長しても、2006年の温室効果ガス排出量は前年比0.5%減少
2008年2月14日
ユネスコが警告、カリブ海のサンゴ礁が危機的状況に
2008年2月15日
フロリダ最大の太陽光パネルが始動
2008年2月16日
欧州委員会、域内環境情報共有システムの構築を提案
2008年2月17日
インド、気候変動に関する国家行動計画発表へ
2008年2月18日
米欧投資家連合、温暖化対策の行動計画を発表
2008年2月19日
エネルギー効率連合 世界的に基準施行へ
2008年2月20日
英国国際開発省、途上国における気候変動調査資金を10倍に
2008年2月21日
国連総会、気候変動に関する会議を実施
2008年2月22日
ドイツ3都市 公害車を禁止
2008年2月23日
米国:カ州の大気管理当局、温室効果ガス排出料徴収を提案
2008年2月24日
国連環境計画、低炭素世界に向けた気候中立のネットワークを設立
2008年2月25日
ブリティッシュコロンビア州 炭素税導入へ:環境重視・経済強化をめざした2008年度予算発表
2008年2月26日
「アースアワー」に参加する都市、世界24都市に
2008年2月27日
米エネルギー省、省エネ住宅建設推進プログラムを開始
2008年2月28日
国連環境計画レポート:「温暖化で魚資源が減少」
2008年2月29日
米国テキサス州、省エネビルにより90万トンの温室効果ガス削減