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エダヒロ・ライブラリー環境メールニュース

2008年08月30日

「本当の幸せと持続可能性を考える」通信講座と特別セッションのご案内(2008.08.30)

大切なこと
 

バラトン合宿の2、3日目に「変化の担い手の活動から学ぶ」として、世界各地からの事例報告とディスカションがありました。ドイツ、英国、インドネシア、タイ、フランスなどからの発表に並んで、私たちも日本での取り組みの発表をしました。

発表の後半に、私が特に力を入れて伝えようとしていることとして、以下の3点を話しました。

・バックキャスティングでのビジョンづくり
・意識啓発だけではなく、行動を誘発するしくみづくり
・経済成長や幸せなど、本当に大切なことを考えること

午前中の全体会のあと、午後には午前中の発表者を囲んでさらに議論する時間があるのですが、バックキャスティングや「本当に大切なこと」について、熱心な議論がおこなわれました。

最後の点については、特にブータンのGNH(Gross National Happiness)や、それに刺激を受けての日本での実践例であるGCH(Gross Company Hapiness)の話などに、多くの参加者が刺激を受け、考えを深めたようでした。

「本当に大切なことは何かを考え、本当に大切なことを大切にする社会や経済に変えていくこと」は、私にとってのとても大事なテーマの一つです。この7月〜8月に、自分の学びを深めつつ、関心ある方々といっしょに考えていくため、「本当の幸せと持続可能性を考える」連続講座(全4回)を開催しました。

第1回:辻信一氏(明治学院大学国際学部教授)
「幸せってなんだっけ?--GNHとスローライフ」

第2回:ダグラス・ラミス氏
「Happy, Happen, Hap - 幸せは追求できるものだろうか」

第3回:草郷孝好氏(大阪大学グローバルコラボレーションセンター 副センター長・准教授)
「自然と人をつなぐ思想と実践:ブータンのGNHと水俣の再生からの学び」

第4回:向山邦史氏(向山塗料株式会社相談役) × 枝廣淳子(対談)
「本当に大事なことを企業を実践するということ」

毎回50人近くが参加し、その場への参加はかなわないがいっしょに勉強したいという数十人の「通信会員」も講義の音声ファイルと資料をメールなどで受け取って、気づきと学びを深めました。

これだけ豪華な講師陣から話が聞ける機会はめったにないため、その後も「ぜひ自分も学びたい」「内容を聞きたい」というリクエストをいただき、4人の講師の快諾を得て、通信講座とすることにしました。以下に、そのご案内を載せましたので、「自分もぜひ!」という方、ぜひごらんください。

また、講座では毎回、講師からの話のあと、ワールドカフェ方式(小グループでのディスカション)で気づきと学びを深める時間をとったのですが、十分に考え抜くには至らず(まあ、一生かかっても、十分に考え抜くのは難しい大きなテーマなのですが......)、"大事なこと"をじっくり考える時間と場を作りたいと思いました。

そこで、9月9日の夜に「本当の幸せと持続可能性を考える」特別セッションを開催することにしました。私がファシリテータをつとめながら、「本当に考えるべきこと」をいくつかの問いを立てながら、ワールドカフェ方式で深めていきます。

前回の講座への参加・不参加は関係ないセッションですので、「本当に大事なこと」「幸せと経済成長と持続可能性の関係」について考えたい方はどなたでもぜひご参加下さい。特別セッションのご案内も以下にあります。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ここからご案内〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

●本当の幸せと持続可能性を考える連続講座」通信講座のご案内

「本当に大切なことは何なのだろう?」
「いまの世の中で、本当に大切なことに人々が気づき、考え方ややり方を変えていくには何が必要なのだろう?」と考えたい方へ

2008年7〜8月に開催した「本当の幸せと持続可能性を考える」連続講座(全4回)の講座資料と音声により、ご自分で学んでいただける通信講座です。

4人の講師による「本当の幸せと持続可能性」に関する講演を聞いて、この大事なテーマを考えていきませんか?

第1回:辻信一氏(明治学院大学国際学部教授)
「幸せってなんだっけ?--GNHとスローライフ」

第2回:ダグラス・ラミス氏
「Happy, Happen, Hap - 幸せは追求できるものだろうか」

第3回:草郷孝好氏(大阪大学グローバルコラボレーションセンター 副センター長・准教授)
「自然と人をつなぐ思想と実践:ブータンのGNHと水俣の再生からの学び」

第4回:向山邦史氏(向山塗料株式会社相談役) × 枝廣淳子(対談)
「本当に大事なことを企業を実践するということ」


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●「本当の幸せと持続可能性を考える」特別セッション

○日時:2008年9月9日(火) 18:15-20:45(18:00- 開場予定)

○会場:こどもの城 803・804研修室
http://www.kodomono-shiro.or.jp/access/index.html
東京都渋谷区神宮前5-53-1 TEL 03-3797-5666 
(JR渋谷駅 東口/宮益坂側より徒歩10分
 メトロ表参道駅 B2出口より徒歩8分)

○参加費:6,000円(税込)

○プログラム概要:
ワールドカフェ形式のディスカッションを中心に行います。今回の講座で学んだことや得た考えるきっかけをもとに、参加者同士の対話を通じ、本当に考えるべきことをじっくり考えます。

○ファシリテーター:枝廣淳子

○定員:40名ほど 

○お申込み:
以下の申込書をinfo@es-inc.jp までお送り下さい。(件名に「本当の幸せと持続可能性を考える」特別セッション申込み とお書きください。)折り返し、受講費のお支払方法についてご案内します。受講費のお支払をもって正式受付とし、受講票を電子メールでお送りいたします。

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             申 込 書

■2008年9月9日(火)
「本当の幸せと持続可能性を考える」特別セッションに参加します。

ご氏名 [                      ]
ふりがな[                      ]
ご所属 [                      ]
メールアドレス [                  ]
連絡先電話番号 [                  ]
備 考 [                      ]

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※お申込後、数日たちましても受付票が届かない場合は、メール送受信のトラブルの可能性がございますので、その際は info@es-inc.jp もしくは電話03-5426-1128までお問い合わせください。

○お問合せ
有限会社イーズ  担当 飯田
E-mail:info@es-inc.jp/電話:03-5426-1128

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ご案内ここまで〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

私たちは経済成長のために生きているわけではありません。多くの人が幸せになりたいと思って生きているのだと思います。戦後の復興期など貧しいときには、「経済成長→収入が増える→いろいろなものが買えるようになる→幸せになれる」という図式が通用するのかもしれませんが、いまの日本をはじめとする先進国は、物質的な貧しさを脱却したあとも、同じメンタルモデルのままです。

GDPの成長が自分たちを幸せにしてくれると信じ込んでいることに、どこか「おかしいぞ」と思いつつ、「走り続けることをやめれば、経済が倒れてしまう」とばかりに、立ち止まることを拒否している。

「本当にこれまでの経済成長は私たちを幸せにしたの?」「私たちは何のために生きているの?」「本当に大切なことは何なの?」と考えることをなぜだか恐れ、ただ走り続けている。GDPで測られる経済は成長しているにもかかわらず、いや、成長を追求し続けているからこそ、物質的な貧困ではなく、精神的な(心の)貧困が広がって、人々や社会、そして地球をむしばんでいる......。

ずっと前に、東大の山本良一先生に「エダヒロさんは哲学者なんだなあ」と言われたことがありますが(^^;)、哲学者でなくても、地球や環境のことを考えていれば、おのずと「本当の幸せ」「人生の意味」「本当に大切なこと」などに思いと考えが至るように思います。

そして、そういうことを考えつつ、自分だけの"桃源郷"に逃避するのではなく、その思いや考えをどう伝えていくのかを考えていくこと。

システム思考では、システムを変えるための働きかけ(レバレッジ・ポイント)の中でも、「人々や社会のパラダイム」への介入が(容易ではないけれど)とても大きな力を発揮するものとされています。(歴史を見てもそのことがわかります)

省エネやエネルギー効率の改善も新しい技術の開発も大切ですが(それぞれ別のレベルでシステムへの働きかけとなります)、同時に、そもそもそのような働きかけが必要となっている問題の根本を考えることも進めなくてはなりません。

今年27年目を迎えたバラトンの仲間には、こういうことについて30年以上考え続け、発信し続けている大ベテランもいます。私はまだひよっこですが、たとえば、100万人のキャンドルナイトは、私にとってはパラダイムへの働きかけのひとつのつもりです。

これからも、考え続け、可能な場合には、働きかけの実践をし続けていきたいと思っています。よろしければ、ぜひいっしょに歩んでいきましょう。

企業の文脈で「本当に考えるべきこと」を知り、考えるための集中ゼミを9月10〜11日に開催します。まだ残席がありますので、よろしければこちらもどうぞ!


※有限会社イーズは、2017年12月25日に移転いたしました。
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