前号で予告しましたように、「共創をはぐくむ」取り組みの柱の1つとして、「共創力を鍛える」ことを目的の1つに開催している「日刊 温暖化新聞」企業・団体パートナー向けフォーラムの最新・開催レポートと、参加者の感想をお届けします。
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<企業・団体パートナー向けフォーラム>
第11回「他社に差をつける取り組みのために『バックキャスティング』と『システム4条件』を学ぶ」
開催日: 2010年11月8日(月)
対象: 「日刊 温暖化新聞」の企業・団体パートナーの方
ゲスト: 高見 幸子氏(ナチュラル・ステップ・ジャパン代表)
ファシリテーター: 枝廣淳子
参加人数: 17社21名
●開催レポート
現状の延長線上ではなく、「あるべき姿」からビジョンを描く「バックキャスティング」。持続可能性を考える上での羅針盤となる「システム4条件」。いずれも、環境やCSR活動の基盤として必ず身につけておくべきアプローチや枠組みです。
この両方を提示・推進してきたのが、スウェーデンに本拠地を置く国際環境NGOのナチュラル・ステップ。今回はこの2つについて、この活動を日本で展開してきた第一人者の高見幸子さんに、ワークショップを交えて教えていただきました。
頭で理解するだけでなく、この枠組みを実践で活用できるよう、企業と生活者、あるいは異業種間の「共創力」を高めるグループワークも行いました。
(1)講演「他社に差をつける取り組みのために『バックキャスティング』と『システム4条件』を学ぶ」/高見 幸子 氏
まず、自然資源とエコシステムのサービスが減少しているにもかかわらず、需要が増加しているために、地球環境が危機にさらされているという大きな絵を共有した後、持続可能な社会に必要な「システム4条件」について詳しく解説いただきました。
それぞれの条件について、グループごとにディスカッションを重ねながら、ある製品や素材、行動について多面的な視点で検証するトレーニングを行うことで、単に「理解する」だけでなく思考のツールとして使いこなす足がかりをつかみました。
(2)グループワーク・意見交換
講演を受けて後半には、「企業から生活者へのラブレター」「共創力を鍛えよう〜異業種間コラボレーションに挑戦」という2つのグループワークを行いました。
「企業から生活者へのラブレター」のワークは、具体的に以下のように進めました。
企業はそれぞれ環境配慮型・環境先進型の企業をめざして積極的に活動をしていると思います。社内で活動を推進していて、「もっと生活者がこうだったら」「消費者がこうしてくれたら」自社の取り組みが進むのに、、、と思うことはありませんか?
企業からよりよいコラボレーションへの要望を生活者に伝えていくことも大事なことではないかと思います。
そこで、「企業が生活者に望むこと」として、以下の文章の( )にあてはまる言葉を考え、生活者にも伝えていきたいと思います。
“私たちはできるだけ環境に負担をかけず、社会に貢献する企業になりたいと努力しています。もし消費者/生活者が( )してくれればもし消費者/生活者が( )であったらもっとその動きを加速できると思っています。”
1)まず、それぞれで考え、ポストイットに書き出して下さい
2)次に、グループ(4〜5人)で模造紙に貼りながら、グループ分けをし、さらに追加できるものがあるかをみんなで考えます
3)エダヒロがテーブルを回って、同じような要望を集約し、パワーポイントで映写したものを見ながら、さらに議論をします。
4)こうして、「企業が生活者に望むこと」の項目リストができました。
5)さらに、多くの企業の担当者の思いを集約したく、現在アンケートをおこなっています。企業の方、どうぞご協力下さいー。
【企業が生活者に望むこと】
https://daily-ondanka.com/cgi-bin/enquete/pc.cgi?id=0d8886f575ecb692e00e2253879c6545fd914759
「共創力を鍛えよう〜異業種間コラボレーションに挑戦」のグループワークでは、“たまたま”同じテーブルを囲んだ4〜5社が、それぞれの業務や強みを紹介し、その4〜5社すべてでどのようなコラボレーション・プロジェクトができるかを考えました。最後に、各グループがプロジェクトを発表し、全体で「やってみて気づいたこと」を共有しました。
フォーラムでは、「一方通行で聞くだけ」でななく、「学びつつ、考える」「考えて、発言する」「人の意見を聞き、みなで重ねていく」作業を繰り返します。
どのワークでも、いろいろなアイディアや気づきが出て、とっても面白かったです。みなさんも「いつもと違うアタマの筋肉を使った〜」と。(^^; 全体を終えての感想をご紹介しますね。
●参加された方の感想(アンケートより)
・普段の業務に生かせるヒントが得られた。
・高見さんのご講演がとても勉強になりました。新しい視点、バックキャスティングについて、正しく理解することができました。また、グループワークもとても有意義な時間でした。この場で知り合った方とコミュニケーションをとることができ、自分の業務外の様々なお話を聞くことができました。
・本日、初めて出席させていただきましたが、他の企業様との連携、コミュニケーションを取れたので、とても重要な場になりました。
・バックキャスティングについての認識をより具体的に把握できた。「共創」プロジェクトシミュレーションで、有益なアドバイスが得られた。
・貴重な勉強の機会であり、脳力の強化にピッタリの場である!!
・システム4条件、共創のヒントが得られました。久しぶりに頭を使うことができました。
・太陽光発電をシステム4条件から、見直してみたいと思います。
・いつも新しい視点、考え方を得られます。自分の仕事から離れる時間、他の企業の方の考え方、視点を知るとても良い機会になっています。
・具体的にシステム4条件のワークができて良かった。
・このような勉強会の機会が得られること。他企業とのネットワーキングがよい。
・システム4条件のお話は今回初めて伺いましたので、新しい概念を学べたことが非常に勉強になりました。
・今日のようなフォーラムに参加して、意見交換できるところがパートナーになって良かった点です。
・他社の方とのコミュニケーションがしやすい構成で今後も続けて欲しい。
・異業種の方との意見交換は刺激になる。
・消費者、生活者への要望という視点は新しい。コミュニケーションのうえでも重要な切り口だと思う。
・全く異業種の方と交流が図れる点がよい。
・異業種の方とのディスカッションができ、新しい視点を得ることができた。
・バックキャスティングの視点。第4の条件については今までに誤った理解(あやふや)をしていたように思います。はっきりわかってよかったです。
・ワークショップが多かったのは大変良い考える時間となり、良かったと思います。
・バックキャスティングの考え方や頭の訓練のやり方を今後の仕事と生活に生かしたいと思います。
・異業種との交流及びネットワーク構築ができてよい。
・普通の勉強会と違って、頭を使って考えることができ、とても良かったです。
・社内のメンバーへの意識向上に役立てたいと思います。また、一方的に教えるのではなく、考えさせることの重要性を感じました。
※関西から初めて参加された彩生舎の西村さんが、この日の経験(フォーラム〜懇親会)をブログに書いて下さっていました。生の声での体験談はこちらへ。(11月10日付)
http://www.saiseisha.co.jp/blog/
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オンラインを活用しての「共創をはぐくむ」ためのアンケート、ぜひご協力よろしくお願いいたします〜。
●市民の方はこちら。【環境に関する企業イメージのアンケート】
https://daily-ondanka.com/cgi-bin/enquete/pc.cgi?id=df3885de03ad526bd8e893ec4a8fa753bf4f5680
●企業の方はこちら。【企業が生活者に望むこと】
https://daily-ondanka.com/cgi-bin/enquete/pc.cgi?id=0d8886f575ecb692e00e2253879c6545fd914759
「日刊 温暖化新聞」企業・団体パートナーは現在約60社・団体です。
http://daily-ondanka.com/partnership/partner_list.html
「温暖化に効く イチオシ商品・サービス特集2010」にもゾクゾクと登場。
http://daily-ondanka.com/partnership/ichioshi/
顔の見えるよい関係を築いていくためには、きっと上限は150社・団体ぐらいでしょう。「ぜひ我が社も!」という方、次回のフォーラムまでには参加したい!という企業の方、ぜひ一緒に学び、伝え、変えていきませんか。
http://daily-ondanka.com/partnership/index.html
さて、今からランニングに行ってきます〜。誕生日ランに向けて、鍛え中〜(^^;
http://justgiving.jp/c/829