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エダヒロ・ライブラリー環境メールニュース

2011年03月19日

震災・原発事故に関するメッセージのいくつかをご紹介します (2011.03.18)

 

イーズの「震災・原発関連情報」ポータルから「震災・原発事故に関するメッセージ」をご紹介します。

きっと「自分もそう思う」と思われるものや、「いや、自分はこう考える」というものもあると思います。人の意見や考えを知ることは、自分の「感覚」「立ち位置」を確認する上でも役に立ちますよね。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ここから引用〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

★寄せられたコメントのうち、掲載許可をいただいたものをアップしていきます★

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●清里の方から

清里の寒冷地では、11日の発災時から翌朝5時過ぎまでの停電により断水を併発し「細く水を流しておけば凍らない」という状態が維持できなくなりました。

給湯機の凍結裂壊が断水を併発した地域で約1,000件発生したと言われ、ほかにも不凍ヒーターが効かなくなったことによる水道関係の凍結破損は相当な数になっていると思われます。給湯機のメーカーも製品の供給がままならない状態らしいです。

今回の計画停電はまさに「綱渡り」の状態であり、電力を制御する技術者は刻々と"真剣勝負"をしていると思います。

停電が予告されていて実施されなかった場合には「自分たちの節電が成功している」と喜ぶべきことのように感じています。報道にもそのことを評価してもらうべきだと思います。

もちろん予告通りに実施してその分、発電に必要なエネルギーを確実に減らすことも重要なことでしょうし成果として評価するべきですが、道路信号の停止による事故や電車の途中停車(駅間など)による損害も侮れないでしょう。

被災地のために物資や資金を送るとともに、全国でつながっている電線を通じて「思いとともに節電した分の電力を送っている」と私は考えるようにしています。

現時点では今までどおりの生活が急にできなくなったことに対する不満やいら立ちがありますが、原発の能力分の補充はそう簡単にはできず長期化することは明白です。

私は電力不足という窮地が一時的なものではなく、月単位の行動になる覚悟をしています。

でも日本人の善いところを世界に見せ、原発がなくてもやっていける前例が作れないだろうかというひそかな期待も持っています。

便利と我慢の分界・限界点はどこか?いままで「より早く、より便利に快適に」を追求し続けてきた日本が、それによって併発した副作用についても考え、方向を転換するポイント・きっかけになることを希望しています。

壊れた原発の代替は原発ではなく自然エネルギーだ、と強く信じています。災害にも強いエネルギー源を小さなエリアごとに設置し、万が一の時被害が大きくならないようにしておくことも必要と考えます。

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●北海道のエネルギー事業者さんからのメッセージ

実際には管轄外での節電は被災地のために大きな効果があります。

日本の電力の13%は石油で作られています。全国の石油火力発電所の運転を停止すれば、信じられない量の石油が余剰し、被災地支援物資としてまわせるはずです。

そのために全国に節電協力を呼びかけてはいかがでしょうか?たとえ電力会社が発電所を停止しなくても、市民が節電し、発電量が落ちれば、おのずと消費される石油の量は減ります。

ここ北海道はまだまだ厳しい冬の最中、札幌でも本日、真冬日、10センチ前後の降雪が予想されています。

それでも室蘭・苫小牧の石油施設では生産量の55%を被災地に向けて送っています。したがって道内の石油類の流通はあちこちで支障をきたしつつありますが、被災地のためなら石油業者も消費者も耐えるでしょう。

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●富山の方から

地震と原発の事故について日々報道されており、全く被害のない北陸富山でも心配と応援をしています。

ここ北陸電力からも関東・東北への電力供給がされているとHPで拝見しています。私達個人の間にもささやかではありますが、「節電」運動が少しずつ広がっているような気がします。大型スーパーや大手家電量販店でも「節電」をすでに実行しています。周波数の違いで大量に供給することはできないそうですが、それでも誰に言われるでもなく「節電」運動が広がっていることは、こんな悲惨な災害や事故に見舞われた中で、ちょっと心があたたまります。

私には難しいことは分かりません。 ただ、今の「節電」運動をこの先も続けていくことで少しはHappyになれないのかな。とのん気に考えていられるのも地震や原発の被害がないから。今私達にできることは、精一杯仕事をして地域貢献することだと当社の社長が申しておりました。

本当にそうだと思います。精一杯生きる。そして、一人でも多くの人の心にHappyが戻ることをお祈りします。

東京方面の皆さんも計画停電が実施されたりされなかったりでいろいろご不便なことが多いかと思いますが、日本国民全員で協力して災害にあわれた方をバックアップしていけたらと思います。

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●計画停電についてのコメント

デマンドサイド・マネジメントの手法の一つに、地域の(日本でいえば電力会社管内の)総電力消費をリアルタイムで可視化して、住民が自発的節電に協力しやすくするという工夫があったように思います。

一番わかりやすいのは、テレビ各局の画面の片隅に東電なら東電の総電力消費と、ここまでで抑えたいという節電ターゲットを示しておけば、大掛かりな計画停電なんかしなくても集合的善意で簡単に節電目標をクリアできるはず(テレビをつけてないと見えないのが難点ならケータイアプリにするとか)。

こういうの、すぐやれませんかね?

(エダヒロ※柏崎原発の被災後には、夏にHPでデンキ予報 をしていましたよね)

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●ホテルの宴会場に勤務する方からのお便り

今回の地震発生の時、200人以上の高校生の謝恩会の真っ最中で、 人命か、宴会続行かで、すごく緊張しました

結局ホテルの宴会場をすべて帰宅難民の方々に開放するなど、夜遅くまで忙しい時間を過ごして、2日ほどあっという間に過ぎたら、今度は全ての宴会がキャンセルになり、4日間の自宅待機を悶々と過ごしていますその先も、どうなるかわからず、見通しは誰にも立てられません

そんな時、「がんばれ、日本」のサイトを枝廣さんのメールニュースで見つけて、心が震えました一人で見てるのがもったいなくて、早速同僚のみんなにアドレスを送ってあげました

社会に必要とされていないんじゃないか?もう働く職場がなくなるんじゃないか?と、テレビの映像を毎日眺めながら、待機していた僕らにとって、待っていたのはまさにこの情報でした

その証拠に、続々と反響が返ってきています感想はどれも、暖かい気持ちになって、そしてやる気が沸いてきたというものでした

「冠婚葬祭」・・・ 一緒になって喜び、哀しみ、いとおしみ、尽くしてあげる

人に出来ない仕事をしている、そんな僕らの出番は必ずやってきます その時のために自信を持って、待機することにしました

いずれやってくる出番に備えて、    宴会屋一同を代表して                    勝手に宣言させていただきます 

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●メールニュースへのお便り

私は3人の息子を持つ主婦です。未来ある息子たちを、守らないといけません。

我々庶民が賢くなってマイクロシーベルトとか東京でどのくらいのレベルで放射物質が飛んでいるか今の風向きはどうとか飛んできたときの対策とか考えなければなりません。

一部のセレブたちと違って外国に逃げることはできません。本当は不安でどうしたらいいのかわかりません。

だから、心を鉄のように強くして正しい情報をください。

テレビの解説者は「これだけの大地震でこんな最小の被害しか出ていない福島原発は世界に誇れる技術だ。」と言っている。

われわれが賢くなって事実を知って、頭を使って行動します。どうか、元気で頑張ってください。

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●危機管理の専門家の先生より

ご存じのように、フランス原子力安全機関(ASN)総裁が、危機的状況が数週間続くとの見方を発表しました。

事態はあまり改善していないように見えます。これに対して、パニックはまだ起こっていないのに、パニックは避けるようにという報道が目立ちます。

私は、あまり神経質にパニックを避ける事ばかりを考えて情報を控えてしまうと、万一、混乱が起きた時の規模がかえって大きくなる潜在性を高めてしまうのではないかと心配しています。この危険性は分散すべきであると考えています。

NHKラジオで解説委員が「いまはまだ、慌てふためく状況ではない」と繰り返し強調しておられました。しかし、公衆衛生の立場からしますと、「慌てふためく」状況になって一斉に動いてもらっても困ります。

「慌てふためく状況」とは健康障害の可能性が出てきた状況のことかと思います。しかし、健康障害が起こる状況と混乱が起こる状況とはしばしば異なります。公衆衛生の立場は、健康障害も混乱も起こって欲しくはありません。混乱も健康障害につながりますから。

今の状況は60Hzの地方に移動しておいた方が良い状況がそろっています。関東地方は停電が起こって、電力不足は当分続きます。それに関東地方の物資は不足しています。一方、とりあえず移動できる人は、就学前の子供です。この人たちは放射線への感受性が大きい年齢層です。そして年齢が上がるほど移動しにくくなり、年齢が下がるほど感受性が増します。就学前の子供は、大人が連れて移動する際にも大変です。人ごみにも慣れていません。

私は、移動できる人から順に移動しておいた方が良いのではないかと思います。範囲は少しずつ拡がっている現状では、万一、移動した方が良いと多くの人が短時間に考えた時は、その範囲が広ければ広いほど、今の避難規模とはスケールが異なってくるからです。避難勧告の範囲が拡がると、単純計算で半径の広がりの二乗の人口が該当し移動人数が増えます。約80,000人が移動するという現在でも混乱が多少起きているようです。

このようなことを考えて、1週間とか半月をめどに、遠くへ可能であれば60Hzの地域や北海道に実家がある就学前の子供と親から移動しておくことを考えて誘導しておいた方が、その分だけでもいざというとき混乱が少なくなると思います。

事態は悪くなっているように見えますが、少なくともゆっくり進んでいるようです。人が移動する時特に家族が移動する時は、さあ移動してくださいと言われて移動できるものでなく、準備時間があればあるほど移動しやすいです。節電にもなりますしね。ただ、ライフラインや医療従事者があまり移動してしまうと移動できない人達がどうにもならなくなることを考慮する必要があります。

半月もすればこの事態はもう少し違って見えているのではないでしょうか。まとめると、健康障害の問題とは別に、混乱を少なくするための情報の工夫が必要と思います。さらに、世界でも前例があまりない自体に突入する中で、不確定性が大きいゆえに、自分がパニックの引き金になるのを恐れて、はっきりと今後のことを語らない専門家から、必要な情報を聞き出す工夫も聞き手側としては今後必要となるでしょう。
                           岡山大学・津田敏秀

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜引用ここまで〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

世界からJFSを通じて日本へ寄せられたメッセージを日本語で読みいただけるページができました。世界の人々の思いと祈りをぜひご覧ください。
http://www.japanfs.org/ja/pray4japan/message.cgi

※メールニュースに掲載されている内容・情報はそれぞれのご判断の上、出所(枝廣淳子の環境メールニュース http://www.es-inc.jp)を添えて、引用・転載くださってけっこうです。ただ、どの情報も「その時点での情報」であって、のちに修正・追加等される可能性がある情報であることをご理解・ご明記いただければ幸いです。

いただくすべてのメールに対応できていないのですが、少しずつ、いろいろな情報やコメントをアップし続けていこうと思っています。

 

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