昨夜、第8回の基本問題委員会が開催されました。こちらに配付資料と録画映像があります。(議事録も追ってアップされます)
http://www.enecho.meti.go.jp/info/committee/kihonmondai/index.htm
昨日の委員会でもお伝えし、資料も配付しましたが、昨日エネルギーに関するアンケート調査の結果を発表しました。
グラフも入ったバージョンはこちらからご覧ください。
http://www.es-inc.jp/news/20120118energy_release.pdf
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【プレスリリース】アンケート調査:36%が「すぐに」、65%が「2050年には」原発をゼロにすべき〜コストよりも安心・安全、未来世代を重視
平成24年1月18日幸せ経済社会研究所/ NGOジャパン・フォー・サステナビリティ
有限会社イーズ(本社:東京都世田谷区、代表取締役:枝廣淳子 http://www.es-inc.jp/)の主宰する「幸せ経済社会研究所」(所長:枝廣淳子 http://www.ishes.org/)とNGOジャパン・フォー・サステナビリティ(本部:川崎市多摩区、代表:枝廣淳子 http://www.japanfs.org/ja/)は本日、「エネルギーに関するアンケート」調査結果を発表しました。
本調査は、エネルギーに関して重要だと思う観点や今後の原子力のあり方について調査したものです。マクロミル社のモニタ会員に対してインターネット調査を行い、2012年1月12日〜14日の間、20歳以上の524名(年代、性別および大都市/中小都市・地方の割合は日本人口比に合わせる)から回答を得ました。
原子力の今後については、国民の3人の1人が「すぐに」原発をゼロにすべきと考えており、3人に2人が約40年後の「2050年には」原発をゼロにすべきと考えていることがわかりました(図1)。
1〜3年後に原発を「ゼロにすべき」「3.11以前より減らすがある程度残っても仕方がない」「3.11以前より減らすがある程度残すべき」を合わせた"以前より減らすべき"とする人は92%と、国民の9割以上が、原子力をすぐに減らしはじめるべきとの意見を持っています。
エネルギーについてはコストよりも安心・安全、未来世代を重視する人が多いことがわかりました。
エネルギーに関する観点を8つ示し、その重要度を「極めて重要」から「まったく重要でない」の5段階で評定してもらったところ、「極めて重要」との回答は、「万一事故が起きた場合でも甚大な被害を引き起こさないこと」(64%)、「人体や生態系にとって危険/有害なもの(廃棄物、放射線など)が出ないこと」(69%)と、「将来世代に負の遺産を残さないこと」(52%)が、「コスト/値段が安いこと」(33%)を上回る結果となりました(図2)。
「コスト/値段が安いこと」に対して「極めて重要」「重要」をあわせると89%に及び、重要な要因の一つではありますが、それ以上に安心・安全、未来世代に関する項目を重視したいとの考えが示唆されます。
※グラフを含むPDFはこちらをご覧ください
http://www.es-inc.jp/news/20120118energy_release.pdf
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜引用ここまで〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
基本問題委員会を含め、エネルギー政策を議論する場では、「コスト」をめぐる議論が前面に出がちですが、今回のアンケート結果では、それ以上に「事故時の被害」や「人体・生態系への安全性」「未来世代」の観点が重要と考えている人が多いことがわかりました。グラフをみていただくとわかりますが、「地球温暖化」も「コスト」より重要度が高いとの結果になっています。
エネルギー政策の議論に「国民はこういう観点も重視している」ことが伝わり、反映されれば、と願っています。
今回のアンケートを作成するにあたって(エネルギーに関する観点の抽出など)、昨年12月にみなさんに「エネルギー政策の議論の進め方について、ご意見をお待ちしています」とご協力をお願いしたアンケートの結果やご意見を反映させていただきました。本当にありがとうございました。
みなさんにご協力いただいたアンケートの結果も、ぜひいまの政策策定プロセスに反映したいと思っており、今後の基本問題委員会でご報告する予定です。
基本問題委員会は、春の「エネルギーミックスのシナリオ提示」に向けて、ほぼ毎週(!)という頻度で、議論を進めていく予定です。ちょっと大変ですが、よい機会なので、できるだけ勉強し、聞き、考えていきたいと思っています。
また、ここでの議論に役立てるよう、みなさんのご意見をお聞きしたいこともあると思いますが、ひきつづき、どうぞよろしくお願いいたします〜。