ブータンは、GDP(国内総生産)よりも大事だとGNH(国民総幸福)を提唱し、指標化の取り組みと同時に、国連などの場を通して、世界全体で「本当に大切なこと」を中心に考えていこう、という呼びかけや動きを展開しています。
私はブータンの首都・ティンプーで開催された第4回国際GNH会議に参加したり、このGNHのブレーンである国立ブータン研究所所長のダショー・カルマ・ウラ氏に幸せ経済社会研究所のアドバイザーになっていただいたり、情報交換などをしてきました。
http://ishes.org/aboutus/
今回、ブータンがさらにそういった動きをグローバルに展開していくための専門家グループに、光栄なことにも参加を招聘され、日本の中の動きや考えと世界をつないでいく役目をお引き受けすることになりました。
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【プレスリリース】
枝廣淳子、ブータン王国「豊かさと幸福:新しい発展のパラダイム」に向けた国際専門家作業グループへ参加
2012年9月7日
幸せ経済社会研究所
この度、幸せ経済社会研究所(東京都世田谷区、有限会社イーズ内、http://www.ishes.org/)の所長を務める環境ジャーナリスト・枝廣淳子は、ブータン王国の国王陛下の勅令により設立された国際専門家作業グループに参加することになりましたので、ここにお知らせします。
この国際専門家作業グループは、ブータン王国が昨年提案した国連決議65/309「幸福:発展への全体的なアプローチに向けて(Happiness: Towards aHolistic Approach to Development)」(2011年7月19日に全会一致で採択)とともに始まった国際的な取り組みを発展させ、国民総幸福(GNH:GrossNational Happiness)に着想を得た「豊かさと幸福:新しい発展のパラダイム」という取り組みを進めるために、幅広い専門知識をもつ経済学者や科学者、哲学者など世界の専門家50〜60人をメンバーとして、立ち上げられたものです。ジグメ・ティンレー首相が委員長を務める運営委員会が運営にあたります。
2013年には、国連に対し、この新しい発展のパラダイムの究極の目標、目的、状況としての豊かさと幸福についてまとめた報告書(第1部)を発表し、2014年には同パラダイムの総合的な成果についての報告書(第2部)を発表する予定です。国際専門家作業グループは、その目標を達成するために必要な主要条件(持続可能性を評価するのに必要な測定と会計のシステム、適切なガバナンスのシステム、そのような発展モデルに必要な資源、金融、通商、規制に関する政策およびメカニズムなど)に重点を置いて研究します。
「社会や経済を不安定にすることなく、どう地球の限界と折り合いをつけ、真に幸せな経済や社会を築いていくか」という課題に取り組む弊研究所および枝廣淳子は、日本からの調査研究や情報発信、対話やネットワークづくりといった活動を通じて、国際専門家作業グループの取り組みに貢献し、同国および世界全体の目標である「豊かさと幸福」の実現に尽力してまいります。同時に、この国際専門家作業グループの研究の進展や成果を日本に伝えることで、日本での取り組みも促進していきたいと考えています。
【本件に関するお問い合わせ】
「幸せ経済社会研究所」事務局 (有限会社イーズ内)
〒 156-0055 東京都世田谷区船橋1-11-12 産興ビル3F
TEL: 03-5426-1128 FAX:03-6413-3762
(受付時間:9:00〜17:00 土、日、祝日を除く)
HP:http://www.ishes.org/
E-mail:info@es-inc.jp
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この国際専門家作業グループのメンバーリストを見て、うなっています。この分野に関わる第一人者の研究者や実践家、幸せ研の読書会で教材として用いてきた書籍の著者たちがずらりと並んでいます。
ポジティブ心理学のマーティン・セリグマン、「幸福の政治経済学」のブルーノ・フライ、環境経済学の草分けであるロバート・コスタンザ、「持続可能な発展の経済」のハーマン・E・デイリー、「ディープエコノミー〜生命を育む経済へ」のビル・マッキベン、エコロジカル・フットプリントのマティス・ワケナゲル、「成長なき繁栄」のティム ジャクソン、「ファクター4」のエルンスト・フォン・ヴァイツゼッカーとハンター ロビンス、カナダの国民的英雄とも言われるデヴィッド・スズキなど(敬称略)。
環境、経済学、社会学、心理学、哲学など学際的な研究をしている人々の学際的グループになっていて、とても楽しみです。せっかくよい機会をいただいたので、一生懸命勉強しようと思います。
メンバーは世界各国から集められていますが、日本からは私のほかに関西学院大学の高坂健次先生のお名前があります。「幸福の社会理論」などお書きになっているとのこと、国内でも勉強します〜!
ところで、幸せ・経済・社会すべての基盤である「地球」の状況が非常に悪化しているのは、残念ながらご存じのとおりです。どういう構造があるために、ほとんど全員が改善を望みながらも、悪化が止まらないのでしょうか? 「成長の限界」を超えてしまった世界の中で、どうしていけばよいのでしょうか?
デニス・メドウズ氏の考えを(インターフェイスである私を介して)聞きながら、考えることができる勉強会、第1回は今週木曜です。よろしければぜひご参加下さい。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ここからご案内〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『デニス・メドウズ氏との対話〜「成長の限界」から40年たって』勉強会
●日時:
(第1回)9月13日(木)18:20〜20:50 (18:10〜受付開始)
(第2回)10月4日(木)18:20〜21:00 (18:05〜受付開始)
●会場:
(第1回) 日本青年館 502号室 (地下鉄銀座線外苑駅前より徒歩7分)
〒160-0013 東京都新宿区霞ヶ丘7番1号
TEL:03-3401-0101 FAX:03-3404-0611
(第2回) 日本財団 2F会議室 (地下鉄銀座線虎ノ門駅より徒歩5分
/地下鉄銀座線・南北線溜池山王駅より徒歩5分)
〒107-8404 東京都港区赤坂1-2-2 日本財団ビル
TEL 03-6229-5111/ FAX 03-6229-5110
●プログラム(予定):
(第1回)
18:20 開始
『成長の限界』についての解説
19:30 参加者による問題意識の共有
デニスへの質問出し
20:50 終了
(第2回)
18:20 開始
デニスからの答えの共有・解説
20:00 今後に向けてのディスカション
20:50 共催者挨拶、終了
●講師:
枝廣淳子(幸せ経済社会研究所 所長)
小田理一郎(有限会社チェンジ・エージェント 代表取締役)
●主催:幸せ経済社会研究所、有限会社イーズ
●共催:有限会社チェンジ・エージェント、ジャパン・フォー・サステナビリティ、公益財団法人日本財団
●定員:
教室受講 約50名(先着順)
音声受講 定員なし
※音声受講者には毎回、音声ファイルと資料をお送りします。
※教室受講者で当日不参加の場合、音声ファイルと資料をお送りします。
●参加費
1回 3,000円 (第1回、第2回とも参加される場合は 6,000円)
●お申込み:
以下のフォームよりお申込みください。
http://bit.ly/PIPLHk
※セキュリティの関係でフォームをご利用頂けない場合は、
事務局までメールにて以下情報をお知らせくださいませ。
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・お名前(ふりがな)
・ご所属
・メールアドレス
・ご連絡先電話番号
・受講形態(教室受講/音声受講)
・受講回数(第1回のみ/第2回のみ/2回とも受講)
・備考
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●お問い合わせ
有限会社イーズ「幸せ経済社会研究所」事務局(担当:岩下、田中)
Email: info@es-inc.jp
TEL:03-5426-1128/FAX:03-6413-3762
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ご案内ここまで〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
※有限会社イーズは、2017年12月25日に移転いたしました。
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