６月に入りましたね。 今月の15日、６月15日は「世界風力の日」。現在世界の75ヶ国で風力発電が行われています。「世界風力の日」はヨーロッパで2007年に始まり、2009年からは世界規模で開催されています。昨年は40ヶ国で230を超えるイベントが開催されたとのこと。今年はもっと大きくなりそうですね！ http://www.globalwindday.org/ 世界の風力発電の先陣を切って走っているのはデンマークですが、どこをめざして走っているか、ご存じですか? 「2050年までに再生可能エネルギー100％を目指すデンマークは、2012年末までに30％を達成」という情報のとりまとめを、「スマートプロジェクト」代表の加藤敏春さんが送って下さいました。ご快諾をいただき、ご紹介します。 ～～～～～～～～～～～～～ここから引用～～～～～～～～～～～～～～～～～～ 【要約】デンマーク政府は2050年までにエネルギー供給の100％を再生可能エネルギー（RE）で賄う目標を掲げています。REの中でも風力発電は、2012年末で国内の全電力消費量の30％を賄うまでに成長しました。 デンマークの風力発電に対する国を挙げての取り組みを参考にしようと、国外からの視察の要望が増え、視察ツアーを手配する風力発電施設や企業もあります。 【ポイント】１デンマーク政府は2012年3月、エネルギー供給の100％を2050年までにREで賄うという目標を掲げる長期エネルギー計画を発表しました。REの中でも風力発電については、2020年までに総電力消費量の50％を賄うという目標を掲げています。 ２デンマーク風力発電連盟の1月31日の発表によると、2012年末で風力発電は国内の総電力消費量の30％を賄うまでに成長し、2011年比で2％増となりました。 エネルギー庁のデータによると、これらは陸上風力発電の170メガワット（MW）の増設と洋上風力発電の50MWの新設によるもので、その中には、コペンハーゲンの北西約110キロの海岸沿いにあるカルンボー市に新設された36MW規模の陸上風力発電施設や、2013年に全面開業予定のアンホルト洋上風力発電パーク（400MW）からの電力が含まれています。 2017～2020年には、さらに400MWおよび600MW規模の大型洋上風力発電パークの運用開始が見込まれることなどから、風力発電量の拡大が期待されています。これらの洋上風力発電パークの新設や既存のパークでの増設が順調に進めば、2020年に総電力消費量の50％を風力発電で賄うという目標を達成する見込みです。 ３デンマークは早くから風力発電を導入し、ベスタスなどの世界有数の風力発電企業が生まれたこともあり、注目を集めてきました。 公共団体や産業界だけでなく、市民が共同出資して風力発電機を設置するといった草の根の風力発電普及活動が広く行われており、国全体で風力発電導入に取り組んできました。 近年では、そのような社会全体での風力発電への取り組みに対して、視察したいという要望が増えています。 視察ツアーを手配する公的団体ステーツオブグリーンの発表によると、2008年から延べ250の視察団、4,100人の訪問者があったということです。 デンマークの風力発電機は近年、洋上風力が中心となってきており、視察は簡単ではありません。しかし、ステーツオブグリーンのほか、視察を手配する施設や団体が複数ある。主なものは以下のとおり。 （1）ステーツオブグリーン（State of Green） <http://www.stateofgreen.com/en/Tours> コペンハーゲンから直近の洋上風力発電所、ミデルグルン発電所訪問などの視察の手配を実施している公的団体で、これまでにも日本の政治家、企業、メディアの訪問を受け入れた実績があるという。 （2）ミデルグルン洋上風力発電所 <http://www.middelgrunden.dk/> プロジェクトの始まりと経過の解説、船の視察の手配を、英語もしくはデンマーク語で行っている。 （3）ニューステッド洋上風力発電所 <http://www.dongenergy.com/nysted/da/Pages/Index.aspx> 風力発電の仕組みなどを学べるアクティビティーセンターを夏期（5月15日～9月15日）だけ公開。 （4）サムソ・エネルギー・アカデミー <http://energiakademiet.dk/> サムソ島は人口4,000人ほどの島で、風力発電を中心に、島内の電気および暖房のエネルギー源を全てREで賄っている。2008年に設立された同アカデミーは、同島のエネルギー政策に関する講義や風力発電施設 <http://www.samsohavvind.dk/>の視察などのサービスを行っている。 ～～～～～～～～～～～～～引用ここまで～～～～～～～～～～～～～～～～～～ 再生可能エネルギーが産業にも、観光資源にも、市民力の強化にもつながっていることを感じます。日本でも、単なるエネルギー源としてだけではなく、持続可能な経済や社会、人々の幸せにつながる再生可能エネルギーがどんどん増えていきますように～！