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エダヒロ・ライブラリー環境メールニュース

2014年01月11日

英国ガーディアン紙「人々の幸福を保つために自然を守るべきである」~パタゴニアと幸せ経済社会研究所の共創勉強会のご案内 (2014.01.11)

新しいあり方へ
 

─●1月13日(月・祝)開催●[翻訳道場]──────────────
1日じっくりと翻訳三昧で上達のコツや仕事へのヒントを持って帰れます。残席わずかです。勉強法を改善したい方もプロへの道を志向する方も、ぜひどうぞ!
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何人からお問い合わせをいただきましたが、先日ご案内したEテレの番組、オンデマンドでも観ていただけるそうです。

NHKオンデマンド「東北発☆未来塾」のページ

会員登録(無料)が必要です。番組視聴には105円(税込)かかりますが放送後1週間ほどはいつでも好きな時間に見ることができます。

《購入方法はこちらをご参照ください》
https://www.nhk-ondemand.jp/share/purchase/#single

【NHK Eテレ】「東北発☆未来塾」~エネルギーのチカラ講師役:枝廣淳子1月9日(木)午後11時~11時20分 第1週「コンセントの先にあるものって何?」1月16日(木)午後11時~11時20分 第2週「みんなで学ぼう!エネルギーのメリット・デメリット」1月23日(木)午後11時~11時20分 第3週「日本列島は宝の山」1月30日(木)午後11時~11時20分 第4週「2030年 エネルギー未来予想図」

再放送:毎週土曜 午前11時20分~11時40分☆番組のウェブサイトはこちらです

さて、昨年夏に、英国ガーディアン紙に興味深い記事が載っていました。「人々の幸福を保つために自然を守るべきである」というものです。

イギリスの環境活動家であり、国際環境NGO「Friend ofEarth(地球の友)」の前理事であるトニー・ジュニパー氏は「自然と人々の健康・幸せの関係」についての研究の紹介でした。

「緑地」が幸福感を高め、ストレスを減らし、健康を促進するということが、ますます多くの研究からわかってきた、とのこと。

これまでは、環境問題といえば「人々から自然を守ること」が目的でしたが、「人々の幸福を保つために自然を守る」という考え方が出てきたのです。

例として、1972年から1981年に米国ペンシルベニア州の病院で集められたデータが載っています。「手術後、ベッドから緑の木々を見ることができた患者はより早く回復する」ことがわかったそうです。25万人の一般市民を対象にした最近のオランダの研究でも、緑地と健康・幸福に関して同様の結果が得られているとのこと。

興味深いのは、英国北部の研究で、都会で自然区域を利用する人々の間では、「種の多様性のレベルと人々の心理的利益の間にポジティブな関係が見られた」とのこと。生物多様性が人の幸せに影響を与えているのですね!

ほかにも、「自然の中にいることがストレスを減らし、仕事の業績を上げる」、自然とのふれあいが「囚人の体調不良の減少」「都心の少女たちの自制力向上」「老人の死亡率低下」と関連しているという論文もあるそうです。

またまた興味深いのは、「こうした研究の多くについて言えることは、所得が低く、社会的に恵まれない人々の間で、その効果が最もはっきり見られる」ということです。

自然とのふれあいは、個人だけではなく、社会にもプラスを生むという研究結果もたくさんあるそうです。「より多くの木々があれば、地域社会の団結が強まる」ということです。米国シカゴの研究では、緑の多い場所に住む人々はコンクリートに囲まれて暮らす人々よりも近隣との交流が多く、また家庭内暴力も少ないこがわかったとのこと。

ガーディアンの記事はこのように結んでいます。「ますます高齢化社会になり、慢性的な疾病がさらに広がる一方、精神的健康の問題も増えている。同時に、ヘルスケアの面でも需要が増え、定年を迎える人が増えて納税者が減るといった人口統計上の問題と、公共財政の逼迫から深刻な予算制約が生じている。こういった根本的な問題を踏まえれば、自然が人々の健康をいかに向上させるかは、財政を管理する人々を含め、さまざまな意思決定者にとって非常に興味を引くはずだ」。日本でも同じですね!

日本にも、「自然と人々の健康や幸せとの関連」の研究、ありそうですね?もしご存じでしたら、ぜひ教えてください~!

そして、自然保護を提唱し、自ら実行してきている衣料メーカーのパタゴニアと、幸せ経済社会研究所が新たな試みを始めることになりました。昨日出したプレスリリースをご紹介します。

今月から丸の内にあるパタゴニアのお店で「幸せと経済成長」をテーマとした3回の勉強会を開催します。お勤め帰りに、ぜひご参加下さい!

~~~~~~~~~~~~ここから引用~~~~~~~~~~~~~~

パタゴニアと共創で考える 経済成長を前提としない幸せのあり方とは~幸せ経済社会研究会@パタゴニア 東京・丸の内開催~

幸せ経済社会研究所(東京都世田谷区・有限会社イーズ内、所長:枝廣淳子 http://www.ishes.org/)は、アウトドアメーカーのパタゴニアと共創し、レスポンシブル・エコノミー(責任ある経済)を考える幸せ経済社会研究会を東京・丸の内で開催いたします。

2011年1月に設立された幸せ経済社会研究所では、温暖化をはじめとする環境問題、エネルギー問題、人口減少・高齢化社会、経済成長に頼らざるを得ない現在の経済と社会、社会的弱者の苦境、地域のあり方、政策の決め方や進め方など、多くの面で「このままではいけない」「何とかしなくては」と感じている方々と共に、真に幸せで持続可能な社会をつくる取り組みを進めるため、これまで計63回にわたる勉強会を行ってきました。

しかし私たちは、いまなお、地球1.5個分の資源を消費し、地球温暖化、生物多様性の危機、エネルギー問題など、多くの問題に直面しています。こういった「問題」は、実は、より根本的な問題の「症状」のひとつであり、多くの問題を引き起こしている根本的な問題構造は、「有限の地球のうえで、無限の経済成長を求める」経済と社会ではないかと弊研究所では考えています。

一方、これまでさまざまな環境活動・社会活動に取り組んできたパタゴニアでは、「繁栄とは成長と消費の拡大に基づいた経済のことである」という前提に疑問を投げかける新しい環境キャンペーン「レスポンシブル・エコノミー(責任ある経済)」がスタート。http://www.patagonia.com/japan/responsibleeconomy

このキャンペーンでは、地域社会が栄え、有意義な仕事を生み出し、地球が補充できる分だけを自然界から減じて使う、より責任ある経済とはどのようなものかを検証していきます。そして、これからの2年間、こうした疑問について掘り下げ、責任ある経済のためのストーリー、解決策、前例、新しいリーダーたちを探っていくことになりました。

そこで今回、弊研究所とパタゴニアでは共創、これらの問題を考え、探る場として、東京丸の内で特別編となる研究会を開催し、皆さんと一緒に思考を共有し議論を深めていきたいと考えています。

破滅的な結果になる前に、どうしたらこのような悪化を逆行させることができるのでしょうか。そして、どのようにしたら、健全な社会を育み、有意義な雇用を生み、地球が再生可能な自然資源だけを利用する経済、すなわち「責任ある経済」を実現することができるのでしょうか。これらの問題にはまだ明確な答えがありませんが、ないからといって私たちは何もせず見過ごしてしまっていいのでしょうか。

経済成長を前提としない幸せのあり方を模索するさまざまな取り組みが内外に広がりつつあるいま、ぜひ世論のきっかけづくりにお力をお借りできればと思います。

なお、この勉強会を皮切りに、パタゴニアと幸せ経済社会研究所では1月に社員研修を、3月にシンポジウムを開催する予定でおり、共創の取り組みを進めてまいります。

=幸せ経済社会研究会 @パタゴニア 東京・丸の内 (要予約)=

今回の連続講座では深い思索につながる毎回の課題図書について、講師が解説して本質的な問いを出し、参加者による思考と共有、議論によって深めていくプロセスで行います。当日の議論に関連する課題図書の内容は講師がレクチャーしますので、「当日までに課題図書を読む時間がとれなかった」という方もどうぞ安心してご参加下さい。(課題図書は各自でご用意ください)

開催日:
第1回  1月14日(火) 20:30~22:00 
     課題図書:『成長なき繁栄-地球生態系内での持続的繁栄のために』 
           ティム・ジャクソン著 (一灯舎)
第2回  2月13日(木) 20:30~22:00 
     課題図書:『スモール・イズ・ビューティフル』 
           F・アーンスト・シューマッハー著 (講談社学術文庫)
第3回  3月7日(金) 20:30~22:00 
     課題図書:『里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く』 
           藻谷浩介/NHK広島取材班著 (角川oneテーマ21)

会 場:パタゴニア 東京・丸の内ストア(東京都千代田区丸の内3-1-1 国際ビル1F)
講 師:枝廣 淳子 (幸せ経済社会研究所所長)
参加費:1,000円/各回
定 員:約20名

※全3回のご参加を推奨いたしますが、1回のみの参加も可能です
※当日の録音、カメラ、ビデオ撮影等はご遠慮ください
※ご予約は「パタゴニア 東京・丸の内」までお電話をお願いいたします
   パタゴニア 東京・丸の内 (営業時間:月~日 11:00~20:00)
   TEL: 03-3214-2101  FAX: 03-3214-2102

※イベント紹介は以下のウェブサイトをご覧ください
http://www.patagonia.com/jp/patagonia.go?assetid=8236#ishes

=講師プロフィール=
枝廣 淳子(えだひろ じゅんこ)
幸せ経済社会研究所所長、環境ジャーナリスト。
環境問題に関する講演、執筆、企業コンサルティング、異業種勉強会等の活動を通じて、「伝えること」で変化を創り、「つながり」と「対話」で、しなやかに強く、幸せな未来の共創をめざす。経済成長を前提としない幸せのあり方や持続可能性をベースにした新しい社会のシステムについて学び、考え、対話する研究会を主宰。ブータン王国国王陛下の勅令により設立された「豊かさと幸福」の実現を考える国際専門家作業グループでは世界の専門家と研究を進めている。主な著訳書に、『不都合な真実』、『私たちの選択』、『GDP追求型成長から幸せ創造へ』など多数。


【本リリースに関するお問い合わせはこちらまで】
 「幸せ経済社会研究所」事務局 (有限会社イーズ内)
   東京都世田谷区船橋1-11-12 産興ビル3F
   TEL:03-5426-1128   FAX:03-6413-3762
   (受付時間:9:00~17:00 土、日、祝日を除く)
   HP:http://www.ishes.org/
   E-mail:info(@)es-inc.jp
   ※迷惑メール対策のため、お手数ですが(@)を@に変更してお送り下さい。


※有限会社イーズは、2017年12月25日に移転いたしました。
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