年末に、米国サンディエゴ市議会が「20年以内に再生可能エネルギー100%の都市になる!」という目標を全会一致で採択し、大きなニュースになっていました。
また、2014年に世界中で新しく導入された地熱発電のうち、半分以上を占めていた国はどこだと思いますか? ケニアなのです!
先進国でも途上国でも、化石燃料→再エネへのエネルギー転換がすさまじい勢いで進んでいます。でも、その全容はなかなか日本に伝わっていない気がします。そして、日本の中でも着実に進んでいるエネルギー転換の現状も......。
世界と日本のエネルギー転換の勢いや方向性を多くの方々に知ってほしいとの思いで、準備をしてきたレスター・ブラウンと共著の岩波ブックレットが、本日書店に並びます。
『データでわかる 世界と日本のエネルギー大転換』
レスター・R.ブラウン,枝廣 淳子
A5判・80頁・ 670円(税込)という手頃でさくっと見ていただけるブックレットで、世界と日本のエネルギー大転換の状況をデータをいっぱい載せて伝える本です。中学・高校・大学などでの授業の副教材にも使っていただけたらと思って作りました。ぜひお手にとっていただけたらうれしいです。
目次と「はじめに」より、ご紹介します。
●目次
はじめに
加速するエネルギー大転換
古いエネルギー経済の衰退――石油、石炭、原子力
新しいエネルギー経済の隆盛――ソーラー、風力、地熱
勢いを増す世界、遅れをとる日本
●「はじめに」より
世界全体から見れば,日本のエネルギー動向は,かなりの後発組と言えるほど,世界のエネルギー大転換はすさまじい勢いで進んでいるのです.
この世界のエポックメーキングなエネルギー大転換(人類史上,記録に残る時代となることは間違いありません!)を日本の方々にも知ってほしい,日本のエネルギー転換を加速したい!という思いで,レスター・ブラウンら著の『大転換――新しいエネルギー経済のかたち』(岩波書店)を翻訳出版しました.温暖化がコントロール不能になってしまうまえに,エネルギー大転換を行うことしか,人類が生き残れる道はない――レスターの熱いメッセージが伝わってくる本です.
同書は多くの読者を得て,「このように,世界の情勢をまとめてわかりやすく読める本を待っていた」など高い評価をいただいています.同時に,「授業の副教材に使いたいので,グラフなどを入れて,もう少しコンパクトにならないか」「日本の状況についても知りたい」といった声もたくさんいただいていました.
そこで,レスターらの快諾と応援を得て,『大転換』をベースに,「古いエネルギー」から「新しいエネルギー」への転換がわかりやすいように構成を変え,日本の状況と課題についての章を追加して,このブックレットを作成しました。(本書「はじめに」より)
80頁・670円のブックレット、ぜひお手元に1冊置いていただけたらと思います~!
『データでわかる 世界と日本のエネルギー大転換』
レスター・R.ブラウン,枝廣 淳子