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エダヒロ・ライブラリー環境メールニュース

2018年03月17日

エネルギー情勢懇談会・第6回レポ! (2018.03.17)

エネルギー危機
新しいあり方へ
 

2050年に向けての日本のエネルギーの方向性を考えるエネルギー情勢懇談会は、年度末のとりまとめに向かっていますが、その情勢懇の議論の様子やデータを伝えるために立ち上げた「情勢懇レポ!」のサイトも、がんばって情報をアップしていきたいと思います。

先日メールニュースでお伝えした「第5回情勢懇レポ!」、ウェブにもアップしました。

第5回(その2)
https://www.es-inc.jp/energysituation/report/2018/009416.html

今日は、第6回のようすをお伝えします。ウェブにもアップしてありますので、グラフはこちらからどうぞ。

第6回情勢懇レポ!
https://www.es-inc.jp/energysituation/report/2018/009424.html

~~~~~~~~~~~~~ここから引用~~~~~~~~~~~~~~~~~~

第6回【エダヒロの振り返り】印象に残った発言と考えたこと

2月19日に開催された第6回情勢懇では、体調不良で欠席となってドイツの知見を得ることができなかった第3回のフォローアップとして、フェリックス・マッティス氏(ドイツエコ研究所、欧州委エネルギー総局委員)をゲスト・スピーカーに、「地球温暖化対策とエネルギー政策」についてのプレゼンを聞き、質疑応答を行いました。

欧州委員会のエネルギー総局に所属し、2050年までの欧州全体のエネルギーロードマップの策定にも関わっている方で、ドイツのみならず欧州全般を視野にお話をいただきました。

そのあと、「技術・イノベーション」の1回目として、リチャード・ボルト氏(オーストラリア・ビクトリア州 経済開発・雇用・運輸・資源省次官)と、今回唯一の国内からのゲスト・スピーカーの内山田竹志氏(トヨタ自動車 代表取締役会長)のプレゼンを聞き、質疑応答を行いました。

当日の資料、動画はこちらにあります。
http://www.enecho.meti.go.jp/committee/studygroup/ene_situation/006/

ここでは、マッティス氏のセッションで、(1)特に重要だと思った点、(2)事務局資料から、ドイツの状況についての概要、(3)マッティス氏のプレゼンおよび質疑応答から特に大事だと思った点を抜粋してお伝えします。

(1)3つの重要な点
マッティス氏のセッションで、日本の2050年に向けてのエネルギー政策が参考にすべきと思った点が3つありました。

1つめは、「地域のエネルギーを!」と主張し続けている私自身の最大の関心事に重なるドイツの「シュタットベルケ」についてです。

シュタットベルケは、ドイツ各地で、電力事業(発電・配電・小売)やガス供給といった地域エネルギー事業と、水道、交通などの生活インフラの整備・運営を担う小規模の地域密着型事業体で、現在ドイツ全体で約900社存在し、ドイツの電力小売市場の約20%のシェアを有するそうです。

マッティス氏は、「ドイツで再エネがこれほどうまく展開した理由を述べると、その4割はFIT(固定価格買取制度)、3割は、アンバンドリングによってグリッドへのアクセスが平等になり、新しい投資家が参入するようになったこと。残りの3割は、シュタットベルケなど市町村や協同組合が発電をやっていたこと」と説明されています。参考になります!

2つめは、「再エネの割合が30%を超えてくると、"ベースロード"の果たす役割が小さくなってくる。50~55%を超えると、"ベースロード"という概念自体が消える」という指摘です。

日本では、「ベースロード電源としての原発の重要性」が語られることがよくあります。「再エネは変動するから、ベースロード電源とはなりえない」と言われるのですが、再エネが十分に入ってきて、需要や発電量の予測の精度が高まり、瞬時に需給ギャップを調整できる技術が入ってくれば、「ベースロード」という概念そのものがなくなるでしょう。欧州では「ベースロード」という言葉をあまり使わなくなってきていると聞いたこともあります。

3つめは、火力発電所などから分離・回収したCO2を地中に貯留する CCS(二酸化炭素回収・貯留)について。欧州ではCCSプロジェクトのほとんどが止まっていると指摘し、その3つの理由を説明してくれました。

日本でも、「CO2削減の奥の手」「火力発電を続けるための条件」として、CCSへの期待の声を聞くことも多く、苫小牧では大規模実証試験実験が行われています。でも、今回、欧州ではCCSが社会から受容されていないため、受け容れる地域がないという問題を聞くと、核廃棄物と同じ問題だなあと思います。

地震国・日本で、大量のCO2を地下に貯留することの可能性と現実性がどれほどあるのかわからない状況で、「あとでCCSをつけるから」と火力発電を進めてはならないという思いを改めて強くしたのでした。

(2)ドイツの状況
・温室効果ガスの削減目標は1990年比80%~95%
・再エネは、15年の29%から、50年には80%へ拡大する
・省エネは、2050年に2005年比半減する・電化率を2015年の20%から、2050年には30%程度に引き上げる
・再エネを拡大しているが、原発を低減しており、石炭を含む火力発電は横ばいか微減
・CO2排出量は、2010年から15年にかけて、ほぼ横ばい
・CO2排出係数は、450g-CO2/kWhで、日本(540)よりは低いが、スウェーデン(11)、フランス(46)、デンマーク(174)、スペイン(293)、EU平均(315)より高い。これは、石炭火力が44%と多いため。
・変動再エネの比率は18%、調整力での海外とのやりとりは4割を占めている
・先んじてFIT(固定価格買取制度)を導入している

(3)フェリックス・マッティス氏のプレゼン、質疑応答(抜粋)

・今後、気候変動対策について、設定された目標はすべて、法的拘束力を持たせる方向でやっていくことになっている。

・排出量を80%減らすことについていえば、向こう20年、30年の間で必要な技術はもうそろっている、もしくはパイプラインに仕込んでいる。これはもう技術的な問題ではない。

・ドイツでも、ヨーロッパでも、モデリングの結果を見ると、結果は同じで、「エネルギー源をどのように選択しようと、コストはだいたい同じになる」。リスクや炭素排出量は違うが、だいたいにおいてコストは変わらないということ。

・ということは、真のチャレンジは、技術的なものでも、経済性でもなく、構造変化のマネジメントにある。

・構造的な変化には、4つの側面がある。第1に、技術の性向が分散型へと変わってきている。第2に、コストが変わっている。現在の制度は資本コストが高かったが、今後限界コストがゼロに近づいていく中で、どうしてやっていくか。

・第3は、プレーヤーの激増。ドイツの電力市場でも、かつては300ぐらいの発電ユニットがあったが、今は昨年現在で120万の発電ユニットがある。今後は1,000万という規模で発電ユニットが出てくる。どうやって調整するのかという市場設計の問題。また、モノへの投資から消費への投資にエネルギーシステムの一部がシフトしていく大きな変化だ。

・第4の重要な点は、空間構造の変化・つまり、ほかのインフラも必要になってくるということ。電力インフラ、暖房インフラ、ITインフラも全てがつながりあうようになる。

・再エネの報酬メカニズムの未来が重要。ドイツは、再エネ促進のために大きな投資をしてきた。そのおかげで、コストが下がってきた。暫定的な段階としては、FITが不要になるかもしれないが、中長期的には、再エネの報酬体系を考え直すことが必要になってくるかもしれない。風況がいい、太陽がさんさんと照っているという場合、限界費用はとても安くなる。そうなった場合でも、きちんと投資が報われるように、回収できるようにしていかなくてはならない。

・ドイツは、ヨーロッパの中で系統連系が大変進んでいる。これはメリットでもあり、負担でもある。ドイツでは、原発分を補うために再エネを大量に導入しているが、輸出オプションがあるため、発電量の9%を輸出している。石炭火力でつくった電力を近隣諸国に輸出している。輸出がなければ国内の削減計画の目標を満たすことができるのだが、電力を輸出しているために、今でも炭素排出があるということになっている。

・今後重要になってくる点は、再エネが大きくなると、ベースロードとミディアムロードというのは、ほとんどなくなってしまうということ。ギャップを埋める必要がなくなるということだ。かつては、ガス火力を使ったりして柔軟に調整してきた。過去も、今もそういだが、昔と今の違いは、ドイツの政府が80%の削減ではなく、95%削減するとことになるのなら、長期的には天然ガスを燃やすことができなくなる。そうすると、もっと多くの電池やフレキシビリティーが必要になってくる。

・気候変動の目標については、2020年の目標を達するのはかなり厳しそう。電力を輸出しているため。

・しかし、これがきっかけとなって、気候目標について法的な拘束力を持たせようということになっている。

・もう一つ、2020年目標が達成できないのは、運輸部門の問題もある。90年来、温室効果ガス削減に対して、運輸部門がほとんど貢献していない。それは、政府に勇気がなかったから。厳しい決断をせずに来てしまったからだ。本当は老朽化したディーゼル車を段階的に廃止しなくてはならなかったが、だめだった。まずはディーゼル車を導入して、温室効果ガスを減らそうと思ったが、うまくいかなかった。

・しかし、心強い動きが出てきている。昨年、EVの売上が倍増した。2018年、ドイツは、中国、アメリカに次いで、第3位のEV市場になると言われている。

・ドイツで一番大きなギャップが残っている分野として、高炭素で持続不可能なキャピタルストックは、出口を見つけて退出させなくてはならない。石炭火力は段階的に廃止していかなくてはならない。連立協約の中に、これが盛り込まれている。委員会が最終決定をして、どういう経路で石炭を段階的に廃止していくか、今後決めることになっている。

・必要なインフラの調整を促すということも重要。十分なリードタイムもとる必要がある。ほかのネットワーク、スマートなネットワークも重要だし、既存のネットワークはアップグレードしなくてはならない。電力だけではなく、暖房、ガスも含むすべてのインフラなので、厳しい決断も必要になってくるだろう。ドイツでは、インフラの調整には、15年くらいのリードタイムがかかる。ということは、向こう15年、20年と、より長期の計画をつくる必要がある。そして、その間にインフラの正しい決定を下していかなくてはならない。

・手おくれになる前に、必要なイノベーションを実施することが必要。イノベーションは不可欠だが、そのイノベーションのニーズは段階ごとに違う。最初の30%、40%の排出削減のために必要なイノベーションと、5割、6割減らすためのイノベーションは違う。どのイノベーションがどの段階で、重要な役割を果たすのか、はっきりと特定しなくてはならない。

・ドイツのエネルギー会議では、いろいろなイノベーションのポートフォリオがプレゼンされる。「これだけありますよ、今後出ますよ」と。それはよいことだが、政策策定者はときに、トランプのジョーカーだけに目を奪われてしまってごちゃごちゃにしてしまうので気をつけないといけない。

・ドイツでは今、非常に厳しい議論をやっている。2020年の温暖化目標がだめなら、2040年のターゲットはぜひ満たしたいということで。

・以上、学んだ教訓を共有した。何しろ走りながら学んできたというのが現状だ。

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以下、質疑応答から、抜粋してお伝えします。

▼飯島委員

ドイツの場合、石炭火力の発電比率が高いので、石炭の観点か質問したい。

今後石炭火力を縮小していくとき、ドイツ及びEUの石炭産業の雇用はどうなるのか。直接雇用だけでも、ポーランドをはじめとして、ヨーロッパでは18万5,000人ぐらい、ドイツでも2万5,000人ぐらいの雇用がある。

ヨーロッパでは、CCSの取り組みが若干遅れているという報告を受けているが、技術的に取り組みがおくれているのか、それともCO2を貯留する適地がないという問題なのか。

▼マッティス氏

ヨーロッパ全体で 石炭は段階的に廃止していく。ヨーロッパ全体の電気事業者組合でも「石炭は使わない」と言っている。ギリシャとポーランのド2か国だけサインしていないが、そのほかのEU諸国では政府としても電力会社としても、石炭は段階的に廃止していくことになっている。

ドイツとしては、残っている石炭火力発電所について考えなくてはならない。まずは老朽化した発電所に着目して何とかしなくてはならない。過去10年間で新造された設備もあるので、その格差が大きいと、報酬も分けて考えなくてはならない。

排出の4割を発電が占めており、電力からの排出の8割は石炭なので、今後、石炭には大きく依存するわけにはいかない。

雇用の話について、ドイツの石炭産業は、既に主要な転換をやった。40年前には、ドイツの石炭産業は50万人も雇用していた。あと2万人が残っているが、今年最後の大型石炭鉱山が閉鎖される。

雇用の数だけが問題ではなく、ホットスポットの問題。褐炭の産出地は、全てではないが、貧困地域に集中している。だから考えながら、無理のない形でフェーズアウトを図っていかなくてはならない。しかし、いずれ、石炭は段階的に廃止される。遅目よりは早目に。

CCSについては、技術的な進展については、パイロットプログラムの結果も心強いが、EUでは3つの理由があって、CCSのほとんどのプロジェクトが止まっている。

第1に、再エネが大きく進捗したので、代替策になったということ。CCSの対象は、電力部門では柔軟性に欠ける大型発電所、また、ケミカルプラントだが、再エネに比べて、図体が大き過ぎ、小回りがきかない。なので、CCSは本当に良いアイデアなのかを、もう一回考えなくてはならない。

第2の理由は、PA(Public Acceptance)、社会的受容性。どこに貯留するかという場所の問題。そして、より重要なのは輸送の問題。CO2のパイプラインなど新しいインフラが必要になってくる。

ほぼすべてのEU諸国では、全然PAを得ることができていない。イギリスのプロジェクトに大きな資金を出すと言ったが、失敗した。対象となったイギリスの地域が賛成しなかったため。ということで、現段階では、CCSについて主要な進展は起こっていない。

個人的には、鉄鋼やセメント産業といった大型産業では、余りオプションが残っていないため、CCSが使えるのではないかと思っている。

ドイツのエネルギー政策でうまくいかなかった点は、CCSの議論を石炭産業に結びつけてしまったこと。そうすると、「CCSを入れると、結局、石炭火力発電所の寿命が延びてしまう」ということになってしまう。しかし、温室効果ガス削減の目標をもっと厳しくしていくなら、やはりCCSは必要になってくると思う。

▼枝廣委員

ドイツから学べることはたくさんあると思うが、ぜひ地域のエネルギーについて聞かせてほしい。ドイツの話では、「シュタットベルケ」がよく出る。大規模に発電してそれぞれに配電するというのではなく、それぞれの地域でエネルギーを、自分たちで生産して使っていく。そのシュタットベルケのような形で、自治体もしくは地域が、自分たちのエネルギーをつくって管理していくというのが、今後の日本にとっても必要な道ではないかと思っている。

2点目の質問は、「ベースロードという考え方が消えていく」という非常に興味深い指摘について。日本は今は「ベースロード」という考え方がまだあるが、再生可能エネルギーがもっと大きく入ってくると、ベースロードという考え方からシフトしていく必要があると思う。実際に再エネの割合が、どれぐらいまで来ると、ベースロードという考え方がなくなってくるのか。そして、そういう時代が来ることを日本として見越したときに、どのような制度もしくは技術を今から考えておく必要があるのか。

最後の質問は、話の最後に、「フェーズによって必要なイノベーションが違ってくるので区別することが大事だ」と指摘していた。ドイツやEUでは、「最初のフェーズではどういうイノベーション、次は、最後は」と、そのようなイノベーションのグループ分けを、もう既にしているのか。

▼マッティス氏

ドイツは、長きにわたって分散化した電源でやってきた国だ。

グラフを見ていただくとわかるように、再エネの設置容量のうち、4大発電会社が持っているのは5%、シュタットベルケも7%しかない。残りの88%は、従来型ではない投資家がつくったもの。個人や農家、企業、銀行などさまざまなプレーヤーが多い。

(図:グラフ)
https://www.es-inc.jp/energysituation/report/2018/009424.html

ということで、特に第1段階においては、まず競争を平等化することが大切だった。その段階においては、FITはよいメカニズムだった。少しやり過ぎた感もあるが。入札の制度を入れた。前倒しにしたほうがよかったと思うが。やはりしっかりした報酬メカニズムをつくらなくてはいけない。十分魅力的で、新しいプレーヤーも入ってこられるようにしなくてはいけない。

最初の質問の答えとしては、シュタットベルケは第1段階においては、果たす役割が少なかった。今、市町村ベースのユーティリティーが急増している。というのは、配電ネットワークも市町村のユーティリティーが所有しているので、彼らがフレキシビリティーの重要な担い手になっているからだ。

報酬メカニズムのほかにも1つ、成功した点があるので紹介したい。土俵を平らにして、グリッドへのアクセス権を平等化したこと。「アンバンドリング」、分離の話だ。

「なぜ再エネがこんなにうまく展開したのか」と聞かれたら、理由の40%はFITのおかげ。ちょっとやり過ぎた、ちょっとお金がかかり過ぎたかなとは思うが、払う価値はあった。残りの30%は、アンバンドリング。分離して、各投資家がきちんとグリッドのアクセスを認められた。これによって競争条件が平等になった。だから新しい投資家が入ってきた。そして、残りの30%は、市町村や協同組合が発電をやっていたからだ。この3つの要素がそろってここまで来た。

再エネ比率が20~25%以上になると、いろいろなチャレンジが出てくる。私たちもまだ解は得ていない。今も悩んでいる最中だ。ただ、一つは、まず、広範な参加ができるようなものにする。そして広範に経済主体がかかわれるようにするということを目標にするということ。これが重要な市場設計のポイントになる。

ベースロードについては、モデリングの結果を見ると、おそらくドイツの場合は、2030年ごろまでにはベースロードは消滅しているだろう。再エネが30%を超えると、ベースロードの役割はすごく限定的になる。50%を超えると、ミディアムロードもほとんど消滅してしまうということになる。

3番目のノベーションについて。ドイツは、第1段階からやっと第2段階に移った段階なので、やはりフレキシビリティーは必要。発電自体についてのフレキシビリティーも必要。エネルギー部門でも、モジュール化が大きなトレンドになっている。運輸部門におけるコンテナ化と同じ。

例えば、アルミ精錬は柔軟性のない産業だが、アルミ精錬産業の人たちが今、小型化してモジュールして製錬をやろうとしている。コンスタントにエネルギーを消費するが、小型化したモジュールで精算することで、より柔軟にスイッチを入れたり切ったりすることができる。以前は「規模の経済」でやってきたが、今は「モジュール化」が非常に流行している。

長期的な課題では、これまでなかったような新規性に富んだ燃料系。水素や、液体ベースのもの、メタネーションによるメタン。しかしこれは目標をどこに置くかによって変わってくる。8割削減だったいいけれども、100%削減ということになったら、水素も必要だし、ほかにももっと斬新な燃料源が必要になる。あと15年の時限でいろいろ考えなくてはならない。

他方、この新規性に富んだ燃料源の大半は、輸入になると思っている。とすると、市場独占の問題をどうするという話にもなる。水素を供給するのが、1社、2社だとすると、独占の問題が出てくる。

新しいタイプの技術を国際的にどう扱っていくかということは、エネルギー政策というよりも外交政策に入ってくる。

~~~~~~~~~~~~~引用ここまで~~~~~~~~~~~~~~~~~~

その次の回、第7回エネルギー情勢懇談会は、2月27日に開催されました。プレゼン資料や事務局資料、当日の動画へのリンクはこちらにあります。
http://www.enecho.meti.go.jp/committee/studygroup/ene_situation/007/

議事要旨はこちらにあります。
http://www.enecho.meti.go.jp/committee/studygroup/ene_situation/007/pdf/007_015.pdf

私も10分ほどプレゼンさせてもらいました。要旨になると、本当に箇条書きのポイントだけしか伝わらないですね。

私がお話しさせていただいた「2050年の日本のエネルギーを考える上での9つのポイント」はこちらにあります。
https://www.es-inc.jp/energysituation/report/2018/009405.html

ほかの方のプレゼンについても、「小型原子力発電」や「デジタル自動化によるエネルギーシステム」など、今後を考える上でぜひ知っておきたい内容でしたので、もう少し詳しくお伝えしたいと考えています。少々お待ちください~。

 

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