外部からの衝撃に対して、ぽきっと折れるのではなく、しなやかに立ち直る力、「レジリエンス」。
そうでなくても、不安定な経済、先の読めない市場、急激に変わりつつある消費者や社会のニーズへの対応に苦労していたところに、コロナ禍による破壊的なかく乱に翻弄されている企業にとって、その重要性が今ほど痛感される時はないことでしょう。特に、大企業に比べると財政基盤も弱く、人やリソースも不足しがちな中小企業にとってはなおさらだと思います。
ところで、「レジリエンス」が重要とはいえ、つねに「元通りに戻ること」が望ましいわけでもありません。場合によっては、根本的な変化・シフトこそが生き残る道であることもあります。
レジリエンスの研究分野では、トランスフォーメーション(transformation)という言葉を使います。レジリエンス研究の世界の第一人者であるブライアン・ウォーカー氏は、「環境・経済・社会的な状況下で現在のシステムがもたなくなったときに、根本的に新しいシステムを創り出すこと」としています。
コロナ禍での企業・事業者の少なからぬ割合にとって、「衝撃をしのいで元に戻る」という意味でのレジリエンスではなく、この衝撃を糧に、次の次元へ、新たなあり方やビジネスモデルへの転換を図る「トランスフォーメーション」が求められているのだと思います。
さて、その「トランスフォーメーション」を、どのように進めたらよいのでしょうか?
オルソンという研究者は、トランスフォーメーションには3つのフェーズがある、としています。
(1)変化への準備を行う
(2)移行の舵取りをする
(3)新たな発展に向けてのレジリエンスを構築する
また、ウェストレイという研究者は、「トランスフォーメーションにおいては、シャドー・ネットワーク(組織図などに明示されていない人々のつながり)とリーダーの役割が極めて重要」と指摘しています。
日本では、コロナ禍の中小企業に向けて、この衝撃を糧に、次の次元へ、新たなあり方やビジネスモデルへの転換を図る「トランスフォーメーション」を進めよう! それを支援するよ!という「事業再構築補助金」が1兆円以上予算化されていることをご存じでしたか?
4月19日、19~21時、この補助金を企画された経産省中小企業庁の村上敬亮氏をお迎えして、この補助金制度に込めた思いや狙い、その詳細や採択の基準などをうかがう勉強会を行います。熱海・未来創造部の毎月の勉強会<未来創造サロン>として行いますが、オンライン配信を行うので、全国・全世界のどこからでもご参加いただけます。
政府の企業支援・今後の産業政策の方向性などもお聞きするつもりなので、中小企業のみならず、大企業の方々にもきっとお役に立つと思います。めったいにない機会、ぜひご参加下さい。
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4月19日開催【オンライン】第2回未来創造サロン「中小企業よ、より強く立ち直ろう! 中小企業庁経営支援部長の語る企業復活の道筋」
<ZOOMによるオンライン開催です>
■開催日時:4月19日(月)19~21時(Zoom開場は18時45分頃を予定)■
■参加費:1100円(税込)
参加者の方には前日までにオンライン参加のURLをお送りします
第2回の未来創造サロンでは、経済産業省 中小企業庁 経営支援部長の村上敬亮氏をお招きして、お話をうかがいます。
村上さんは、2014年より内閣官房・内閣府で、地方創生業務に従事し、2020年7月より現職、今年1月28日に成立した第3次補正予算で、新型コロナウイルスの感染拡大防止策や経済回復に向けた取り組みなどを加速するための「事業再構築補助金」約1兆円を企画した張本人でもあります。
これは、新型コロナウイルスの感染拡大に伴って事業モデルの転換や感染防止に取り組む中小企業が、本業から事業を再構築する場合、それにかかる費用の2/3までの補助を限度に、最大6000万円を支援するというもの。4月頃から公募を始めて、2か月に1回くらいずつ4~5回公募し、補助金が決まったら1年以内くらいで使うというものだそうです。
「業態転換支援の総予算は1兆1,485億円が確保されており、持続化給付金が赤字補填という守り型の給付金に対して、こちらの補助金は新たな取り組みを行う設備投資などを補助する攻めの補助金といえます」とのこと。
村上さんは、「是非これを使って新しいことやいろんなチャレンジをしてほしい。想像力が強い人にとっては、コロナ禍は、大チャンスです。行政官としては軽々と言っちゃいけないセリフですけど、コロナは新しいことを始めるには大きなチャンスです」と言います。
事業再構築のための予算なので、今までと全く同じやり方に対しては補助金は出ません。新しい技術や設備を入れるとか、、今までとは違う考え方を入れて新しくやってみることが必要条件です。おそらく二度とはないチャンスかも! 今回のサロンでは、「事業再構築補助金」の詳細、実務や採択の基準などについてお話しいただきながら、中小企業庁経営支援部長として、中小企業復活の足がかりやヒントもうかがおうと思っています。
実は村上さんは、私が呼びかけて2010年11月に発足した「エコエコファンランチーム」という駅伝チームのメンバーでもあり、一緒に走ったり乾杯したり、エネ庁時代にも勉強会に来ていただいたり、長年にわたってお世話になっている方です。今回特別に熱海まで来てくださるとのこと、いろいろと突っ込んだ話も聞かせてもらえることを楽しみにしています! めったにない機会です、どうぞご一緒に。
お申し込みはこちらから。
https://bit.ly/3mn4Bfn
※当日は、熱海・未来創造部のマリンスクエア2Fに村上さんをお迎えする予定です。会場でのリアル参加とオンライン参加のハイブリッド型で運営します。会場でのリアル参加は三密を避けるため、少人数の定員制です。
※STORESのサイトからのお手続きが難しい場合は、以下のメールまたはお電話で弊社までご連絡ください。
株式会社未来創造部
(営業時間:午前9時~午後6時)
メール:info(@)mirai-sozo.work
※迷惑メール対策のため、お手数ですが(@)を@に変更してお送り下さい
電話:0557-48-7898
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村上さんに最初に私たちの勉強会に来ていただいたのは、2011年12月のことでした。当時は、資源エネルギー庁の新エネルギー対策課長でいらっしゃいました。それから、政府の委員会などところどころで接点があり、また、何度かタスキをつないで駅伝を走ったり・・・。
村上さんと久しぶりにお会いできること、いろいろお話をうかがえること、私自身もとっても楽しみです。みなさんもどうぞお楽しみに!
https://bit.ly/3mn4Bfn