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エダヒロ・ライブラリー環境メールニュース

2022年04月18日

未来創造ユースチーム第1期の第1回ゼミが開催されました

新しいあり方へ
 

4月17日、未来創造ユースチーム第1期の第1回ゼミが開催されました。

熱海会場に14名、オンラインで40名弱、8才から29才まで、北海道から沖縄まで、海外からも参加を得て、開催することができました。

小グループでの自己紹介タイムのあと、ユースチームの目的や進め方について説明し、さっそく内容に入りました。

第1回ゼミのテーマは、「バックキャスティングでビジョンをつくる」。講師の枝廣から、ビジョンの役割やつくり方をレクチャーし、さっそく自分の活動についてビジョン・目的(つくり出したい変化や状況)を考えてみます。だれでも考えやすいように、差分法というやり方を紹介。さらに、そこから展開することで、究極の目的を考える作業も行いました。

途中で、小グループで共有したり、聞き手と話し手を交代しながら、お互いに考えを深める手伝いをしたり、全体で共有・質疑応答を行って、さらに深めました。最後に、メンバーの活動紹介、「本日の力をくれる言葉」を紹介。振り返りをして、次回への確認を行って、記念撮影をして、あっという間の2時間を終えました。

ちなみに、「本日の力をくれる言葉」は、佐藤一斎のこの言葉を紹介しました。きっとみんなの力になってくれると思います。

  一灯を下げて暗夜を行く。
  暗夜を憂うなかれ。
  ただ一灯を頼め。
    (佐藤一斎)


講師役としては、8才から29才までのユースに語りかける言葉や説明の仕方がチャレンジでしたが、おかげさまで事後レポートを見ると、満足度が高く、届けたかったことがしっかり届いていることにほっとしました。

と同時に、こんなに思いややる気のあるユースがいること、「学校や家でもこういう話ができないから、この場があってうれしい」というメンバーも少なからずいたことに、これからもしっかり続けていかなくては、という思いを新たにしています。

特別サポーターのパタゴニア日本支社、サポーターの株式会社Green Guardian、ひとしずく株式会社、個人のあしながサポーターのおかげで、高校生以下および奨学生は事務管理料も無料で参加いただくことができています。サポーターには、奨学生のレポートをお届けしますので、どうぞお楽しみに(サポーターは継続して募集中です!)
https://www.miraisozo-youth.com/

事後レポートをすぐに送ってくれたメンバーのコメント(使用許可あり)を抜粋してお届けします。どんな体験だったのか、ご覧いただけたらと思います。


~~~~~~~~~~~~~ここから引用~~~~~~~~~~~~~~


○第1回のゼミでは、バックキャスティングから作り出したい変化を考える方法や、作り出したい変化の前後の変化を考えること、明確な目的を持ち手段を実践していくことなど、活動を始めるにあたり、根本となる自分の課題感や目的などをはっきりと意識させてくれる手法を学ぶことができました。

○参加されているメンバーの方々はそれぞれ違う課題感を持ってはいるものの、最終的に目指すところは似ていて、この横のつながりができたら大きな力になるのではないかと感じました。また、異なる課題であってもそれらの課題は全て繋がっているものだと思うので、グループワークでのメンバーの方々とのお話は、新しい価値観や考えを与えてくれてとてもワクワクしました。

○私は、今後活動をして活きたいと考えているのですが、その際に必要な考え方を講義で教えていただくことで、今まで抽象的だった考えや思考が整理されて、目的をもう一度考えて明確にしていこうと思いました。

○想像を上回る学びの数々にとても感激しています。来月が楽しみです。すでに参加を決めてよかったと実感しています。1人で考えるには限界があるので、枝廣さんや他のメンバーの話がとても刺激的で頭が活性化されています。

○バックキャスティングのありたい未来について"それは何のため?"と問いを立てていく作業で自分の思考がよりクリアになり、ビジョンが明確になる事に近づいた気がします。中でも差分方がとてもためになりました。

またイベントやプロジェクト、活動は手段であり目的ではないということもしっかり据えておきたいと思いました。手段がうまくいかなくてもまた別の手段を考えればいいということを念頭に置き、ビジョンや未来を描いていきたいです。こういった作業は自分との対話であり、思考や動機を掘り下げていくことでさらに自分を知ることができると思います。メンタルヘルスを維持したり、より長期的な視野で持続可能な活動していくにも大切な過程だと感じました。

○今回学んだことは、興味関心がない人の巻き込み方です。人それぞれ面白いと思うことが異なるというのは当たり前だという視点に立って、環境問題以外の入り口で引き込んでいくやり方はとても新鮮で面白かったです。

○ビジョンの作り方として、バックスキャンディング、フォーキャスティングという2種類があることが分かった。また、バックスキャンディングの構造から、作り出したい変化が何のためか、それは何のためかと追及することで見えてくる目的があると知った。

○自分の活動は手段であり、その手段を介してどんな世界を実現したいのか、目的があるのかという構造を理解することが出来た。

○バックキャスティングを行うことで自分は何をどう変えるために活動して行くのかを分析することができました。また、活動することは一つの手段であり、最終的なゴールではないということを頭に入れておこうと思いました。

○今回学んだのは、ビジョンのつくり方と具体的な問いの立て方。また、同じような変化を起こしたいと想いを持つ仲間と出会い、その想いに少しだけ触れられることができました。

○今回学んだのは、私たちは少数派であることです。私は今まで比較的同じような課題意識や価値観を持った人と過ごすことが多かったため、社会課題に意識を高く持つことは当然なことだと思っていました。しかし、本日色々な人の話を聞いて実際はそうではないことを知り、これから情報発信を積極的に行わなければいけないという責任感を感じました。

○バックキャスティングという方法で自分が最終的に目指していることが何かを見つけることは大切だと学んだ。

○自分が漠然とやりたいと思っていることが何のためになるのかを段階的に考えていくことで、大きな目的を意識できて、大きな目的が分かると、実際にやりたいことを実現させるために自分の身近で起こす行動の優先順位が自然と決まってくることを学んだ。

○今回、バックキャスティングを通して自分が大切にしたい価値観・描きたい景色をより明確にすることができました。自分の身近な対話を意識しながら、前向きな対話を増やしていきたいと思います。

○同じ世界観を持った人たちが集まる空間で、決められた時間内に一気に書き出し発表することの重要性を実感しました。

バックキャスティングやシステム思考については何度か勉強したことはあり、今回のワークの内容もきっとやろうと思えば休日にでも出来たことなのかもしれませんが、実際にそれをやっていないというのが現状でした。

今回短時間でたくさんの言語化ができたのは、
・環境問題に関わる講義内容の中で自分が考えるべきことが絞られていたこと
・同じ世界観や価値観を持った仲間がいる空間で考えられたこと
・「3分で発表する」などの条件で良い緊張感を持つことができたこと
などのお陰だと思い、こういった空間に身を置くことの大切さを実感しました。

○自分のアイデアを周りに共有することで改めてそのアイデアの概要を頭の中で整理することができたと思います。アイデアを考えるのは自分であっても、客観的な視点からのアドバイスやフィードバックも定期的にもらうことは自分のアイデアの改良につながると感じました。したがって、実際に行動を起こしたことのある人に今の段階のプランへのフィードバックを定期的にもらうようにしたいと思いました。

○ゼミ内では自分だけで考える時間、グループワークの時間が交互にあり話すことも考えることもしやすかった。今できることを考えがちなので、バックキャスティングが有効な時はきちんと活用できるようにしたいと思う

○やりたいこと、ステージ、活動分野は違えど、全国を見ると同じ方向を向いているユースが多くいることに驚きました。

○私が現在考えている活動はまだまだ詰めが甘いところが多いと感じたのでバックキャスティングという考え方を用いて、そのためにどうすればよいのか?を繰り返し問うて、より明確な自分の目的を持てればと思います。

○全国各地の同じ志を持った方達との6ヶ月間が非常に楽しみです。今後ともよろしくお願いいたします。


~~~~~~~~~~~~~引用ここまで~~~~~~~~~~~~~~


このあとは、以下の予定で進めていきます。

5月:「システム思考」でつながりから構造を考える
6月:創り出したい変化の連鎖をデザインする(変化の理論)
7月:プロジェクトを進めるための効果的なコミュニケーション
8月:社会的合意形成の進め方
9月:振り返りと今後に向けて

今後の展開、私もとっても楽しみです!

そして、このようなユースが悩んだり行き詰まったりしたときに、ふらりと立ち寄って、翼を休め、次へのエネルギーをリチャージできるような場になりたい、と思っています。

 

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