地球および自社の持続可能性へ向けての企業の取り組みがさまざま進められています。
後段で、幸せ研ニュースより、いくつかご紹介したいと思いますが、そのまえに「ぜひ!」一緒に考えてみたい、読書会のご案内をさせてください。
幸せ研読書会 6月18日(火)開催
『レスポンシブル・カンパニーの未来 パタゴニアが50年かけて学んだこと』を読む
本書の「はじめに」には、このように述べられています。
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『レスポンシブル・カンパニー パタゴニアが40年かけて学んだ企業の資任とは」を書いてから10年、世界もパタゴニアも大きく変化した。だから、その変化を反映した新版を創業50周年という節目に出すことにした。
ただし刊行の目的は前回と同じだ。すなわち、「いまの産業モデルは250年も前のもので、環境的にも社会的にも経済的にも持続不可能になっているが、なんであれ仕事をしていれば、産業モデルの現状から逃れることはできない。そういう現代における事業責任と
いうものを、あらためて整理しよう」である。
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パタゴニアという企業は、この資本主義経済の土俵の上で戦いながら、その土俵自体を変えようとしている企業だ、と思っています。他社にはなかなかできないことです。
パタゴニアではなぜ可能になっているのか? それはどれほどの効果や影響力を有しているのか?
創業から50年たった今、パタゴニアはどこに向かおうとしているのか? 是非一緒に学び、考え、話し合ってみませんか。
また、本書にはパタゴニアの示す考え方や行動指針をはじめ、サプライヤーや地域社会との関係づくり、環境へ負荷をかけない商品へのデザイン改良など、業種が異なっていても企業や団体として自分たちの取り組みに活かし、実践できることがたくさん紹介されています。一個人としても、消費行動が環境問題に与える影響を知り、私たちができることについても考えるきっかけとなるでしょう。
巻末には、各章での取り組みを整理したチェックリストも掲載されているので、ぜひご自身の取り組みに当てはめて振り返り、チェックしてみると、新たな気づきが出てくることと思います。
今回は、パタゴニアから出版する書籍のご担当されている奥谷陽子さんにもご参加いただけることとなりました!パタゴニアの想いや考えについて直接お伺いできる貴重な機会です。
みなさんのご参加をお待ちしております。
詳細とお申し込みはこちらからご覧下さい。
https://www.ishes.org/news/2024/inws_id003530.html
では幸せ研ニュースよりいくつか、ご紹介します。
~~~~~~~~~~~~~ここから引用~~~~~~~~~~~~~~~
世界で最も持続可能な企業100社 トップは循環型企業 日本からは3社が選ばれる
世界でどのような企業がグリーン・トランジションの実現に貢献しているのでしょうか。メディア・投資調査会社コーポレート・ナイツが2024年1月17日に発表した「The Global 100(世界で最も持続可能な企業100 社)」を見てみましょう。
20回目の発表となった2024年版では、売上高が10億ドル以上の上場企業6733社を対象に、持続可能な収益率と投資率、炭素生産性、人種やジェンダーの多様性など計25の指標でのパフォーマンスを評価し、ランキングしています。
今回の1位はオーストラリアのシムズ(金属スクラップのリサイクル)、2位もオーストラリアのブランブルス(再利用可能なパレットとコンテナを提供するサプライチェーン・ロジスティックス)、3位はデンマークのベスタス・ウィンド・システムズ(風力発電設備)でした。シムズとブランブルスが、廃棄物をリサイクルし、新しい製品・サービスをつくり出す循環型経済に関連する企業という点に注目したいところです。
100位内の企業が持続可能なプロジェクトに投資する割合は55%で、前年の47%から上昇しました。「こうした企業が持続可能な資本的支出や研究開発への投資を増やしていることは、近い将来、持続可能な収益のさらなる増加が期待できるということだ」とコーポレート・ナイツ調査マネージャーのマシュー・マリンスキー氏は述べています。
日本企業では、エーザイ(35位)、リコー(72位)、シスメックス(100位)がランクインしています。
(佐々 とも)
The 2024 Global 100について詳しくはこちら(英語)
https://www.corporateknights.com/rankings/global-100-rankings/2024-global-100-rankings/the-20th-annual-global-100/"
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東洋経済「CSR企業ランキング 2024年版」を発表 総合ランキング1位は三井物産
2024年2月5日 、株式会社東洋経済新報社は、第18回「CSR企業ランキング」の結果を発表しました。
「CSR企業ランキング」は『CSR企業総覧(雇用・人材活用編)(ESG編)』2024年版に掲載されている1714社を対象として、CSR分野の「人材活用」「環境」「企業統治+社会性」と、「財務」(収益性、安全性、規模)を合わせて評価を行うものです。
総合ランキングでは、三井物産が商社として初の1位となりました。同社は2021年に「サステナビリティ基本方針」を策定し、5つのマテリアリティを軸に取り組みを進めています。2位はJT、3位は日本電信電話(NTT)でした。
今回の調査では、「男女間賃金格差(従業員の男女間における賃金格差の有無)」について、「あり」と回答した企業の割合が20.9%と、前回から13.1ポイント上昇しました。この質問への回答社数が増加した結果、格差が生じている状況がより明確となりました。
また「気候変動に関するシナリオ分析」については、「行っている」と回答した企業が62.3%となり、前回から11.3ポイント上昇しました。いずれも有価証券報告書での開示項目と関連しています。
(新津尚子)
このニュースについて詳しくはこちら(日本語)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000179.000004767.html"
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KLMオランダ航空は2024年2月6日、機内食の食品廃棄物対策にAIを活用し、1便当たりの廃棄削減量が63%に達したと発表しました。
同社では、予約客数がそのまま搭乗客数になるわけではなく、客室クラスにもよりますが、搭乗口に現れない予約客の割合は3~5%になります。AIモデルを活用し、実際に搭乗する予約客数をより正確に予測することで必要な機内食数を計算できるようになりました。
利用しているのは、オランダのキックスタートAI社がKLM航空の機内食ケータリング用に開発したAIモデルです。過去のデータに基づいて搭乗客数を予測し、便ごとに客室クラス別の予測搭乗客数データが機内食業務用のシステムに送られます。
AIモデルによる予測は、出発の17日前から出発の20分前まで継続的に行なわれます。つまり、食材の調達から積み込みまで、機内食ケータリングの全工程において、可能な限り正確な搭乗客数が予測されるため、機内食が余るのを減らせるのです。
同社で3カ月間分析したところ、1便当たりの廃棄量は、予約客数分の機内食を用意した場合と比べて63%減となりました。最も改善されたのはアムステルダム・スキポール空港発の大陸間便で、1便あたりの廃棄量で2.5食分(1.3キログラム)削減できました。これを年間ベースに換算すると、同空港で搭載されたKLM全便の機内食で111トン相当の廃棄を減らせることになります。
(たんげ ようこ)
この記事の原文はこちら(英語)
https://news.klm.com/klm-deploys-artificial-intelligence-to-combat-food-waste/"
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世界的に高まる水への需要:半数の大企業がサプライチェーンでの「水リスク」に配慮
企業や政府に環境影響情報を提供する英国の非政府組織CDPは、2024年3月、報告書『供給源での責任:サプライチェーン全体での水に関する取り組みの推進??』を発表しました。この報告書は、世界の大企業3,163社への調査結果を元にしたものです。
現在、食料やエネルギーなどへの需要を満たす必要から、水資源への負担が増えています。国連によれば、世界の水需要は2050年までに最大30%増加します。この影響を、世界のサプライチェーンは直に受けます。
本調査では50%(1,542社)が、「サプライチェーンにおける水リスクの問題に向かい合っている」と回答しました。具体的には、サプライヤーとの契約に水に関する要求事項を盛り込む、水に関するデータを収集するなどです。多くの企業が水リスクを考慮していることがわかります。
さらに、623社は、実質的な財務的・戦略的影響を与えかねないサプライチェーンリスクに直面しています。これらのリスクは金額にして、総額770億米ドルに上ると推定されます。79社は、緊急の水不足、洪水、規制、風評リスクにより、総額70億米ドルが差し迫ったリスクに直面しています。
すでに取り組みを進めている企業もあります。14%(443社)は、サプライ・チェーンの水管理を改善するためのインセンティブを取締役会を含めた幹部層に提供しています。調達・購買責任者に金銭的インセンティブを提供している企業も4%(118社)あります。日本企業の花王株式会社もこの中に含まれています。
(新津 尚子)
この記事の原文はこちら(英語)
https://www.cdp.net/en/articles/media/water-now-a-major-risk-for-worlds-supply-chains-reports-cdp
~~~~~~~~~~~~~引用ここまで~~~~~~~~~~~~~~~
地球環境の悪化などの時代の変化とともに、企業への社会からの要請も変化してきています。企業はどのように取り組めばよいのでしょうか? 社会からの要請がなかったころからしっかり取り組んできたパタゴニアから学べることはたくさんあります。ぜひご一緒に!
幸せ研読書会 6月18日(火)開催
『レスポンシブル・カンパニーの未来 パタゴニアが50年かけて学んだこと』を読む