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エダヒロ・ライブラリー環境メールニュース

2024年07月06日

ソーラー発電をめぐる世界のビックニュースより

温暖化
 

The Business of Doing Better"を掲げるウェブサイト「Triple Pundit」から、「2024年、新たな高みに到達するソーラー発電:ビッグニュースを見逃しているかも?!」という記事が届きました! 世界のソーラー発電をめぐる新しい動きやユニークな取り組みなどが読めます。

「これはぜひ多くの方に知ってほしい!」と思い、編集部の許可を得ましたので、お知らせのあと、日本語でご紹介します。

~~~~~~~~~~ここからお知らせ~~~~~~~~~~~~

■7月12日(金)19:00-21:00 翻訳集中トレをやります! 
事前の準備なし、当日の2時間、集中力を上げながら、今回はDeepLなどのAI翻訳を使いながら翻訳のスピードと質をアップするトレを行います。どなたでも参加できますので、翻訳のプロをめざす方も初めての方も、お気軽にご参加下さい。

詳細とお申し込みはこちらをご覧下さい。
https://www.es-inc.jp/seminar/2024/smn_id013068.html 

■7月17日(水)13:00~14:00 60分間オンラインセミナ-「農業が温暖化を解決するとは? リジェネラティブな農業とは?」

講師:枝廣淳子(幸せ経済社会研究所、大学院大学至善館、株式会社未来創造部)
参加費:1,100円(税込)
主催:有限会社イーズ、共催:株式会社未来創造部
お申し込み:以下URLよりお申し込みください(外部サイトに移動します)
https://es-inc.stores.jp/items/667a2ba18feb7801b2178d81 

■7月18日(木)18:30~20:30 幸せ研読書会のご案内
「ジェレミー・リフキン氏の『レジリエンスの時代 再野生化する地球で、人類が生き抜くための大転換』を課題書に取り上げます。
本書の冒頭、リフキン氏はこう述べます。

―――

ウイルスが次々に現れる。 気候は温暖化を続ける。 そして、地球は刻々と再野生化している(訳注:本書で著者は「再野生化」という言業を、主に、「人間の制御が及ばなくなり、猛威を振るう」といった意味で使っている)。

私たちは長い間、自然界をヒトという種に無理やり適応させることができると考えてきた。 それが今や、ヒトのほうが、予測不可能な自然界に適応せざるをえないという、不名脊な運命に直面している。 周囲で起こっている大混乱に対して、私たちはなす術もない。
(中略)

「レジリエンス」という言業が、無数の場所で繰り返し聞かれる新しい決まり文句になった。

この言業は、目前に迫った危うい未来を生き抜くキーワードとなりつつある。「進歩の時代」は「レジリエンスの時代」に道を譲った。私たちの種の本質と、地上におけるその居場所を考え直すことが、新しい旅の出発点であり、その旅では、自然が教室だ。
「進歩の時代」から「レジリエンスの時代」への大変革は、私たちの種が周囲の世界を認識する方法の、大規模な哲学的・心理的再調整を、すでに引き起こしている。

―――

本書は400ページ超の骨太の書籍ですが、私の中でもしっかり読んでおきたい1冊でした。今回、読書会では重要なポイントや、一緒に考えを深めたいポイントを紹介しながら、考えていきたいと思います。

私たちはどのようにして、「レジリエンスの時代」へ転換することができるのでしょうか。じっくりと一緒に考えることができたらと思います。みなさんのご参加をお待ちしております。

お申し込みはこちらからお願いします。
https://peatix.com/event/4020062/view

~~~~~~~~~~ご案内ここまで~~~~~~~~~~~~~~~

「2024年、新たな高みに到達するソーラー発電:ビッグニュースを見逃しているかも?!」

原文と写真などはこちらからご覧下さい。
https://www.triplepundit.com/story/2024/big-solar-energy-developments/804071

再エネの開発業者たちは、化石燃料部門に負けないコストをめざして何十年も努力を重ねてきた。今日、再エネ技術はほとんどのシナリオで、石油やガスよりも低い価格になっている。

その結果、再エネのプロジェクトは世界各地で活況を呈しており、2024年の再エネへの投資は、化石燃料への投資の2倍になる見込みだ。特にソーラーエネルギー部門では大きな成長が見られ、多くの大規模プロジェクトが始動し、この業界にさらなる革命をもたらす可能性を秘めた新しい発見が生まれている。

これはとても嬉しいニュースだ! というのも、調査研究によると、世界の電力需要の4分の1をソーラーで賄えば、気候変動との闘いで気温上昇を1.5℃に抑えるために必要な排出削減への道のりの5分の1近くまで到達できる可能性があるからだ。

2024年上半期に見逃してしまったかもしれないソーラーに関するビッグニュースをいくつか紹介しよう!

●折りたたみ式のソーラーエネルギー設備で、建設がこれまでよりも簡単に

通常、ソーラーパネルは1つ1つ設置されるため、数千世帯に電力を供給できるような大規模なエネルギー設備の建設には、時間と労力がかかる。オーストラリアのスタートアップ企業の5Bは、ソーラーの建設にかかる時間を数週間から数日に短縮できる折りたたみ式のデザインによって、この状況を変えようとしている。

このスタートアップ企業は、90枚のソーラーパネルを折りたたみ式に配線する方法を考案し、開発現場で広げて所定の位置にはめ込むことができるようにした。「オーストラリアでは2023年、このシステムによって8人の作業員チームが、たった1日でサッカー場1面分のスペースに2,000枚以上のソーラーパネルを設置することができた」と、米国のビジネスメディアであるファスト・カンパニーは報じている。

「これまでソーラーファームの建設は、数百万ピースのパズルのように行われてきた......しばしば、酷暑の中で」と、5BのCEOであるDavid Griffinはファスト・カンパニーに語った。「ソーラーファームの規模がさらに大きくなり、遠隔地が増えるにつれて、コストもリスクも高くなり、費用効率よく規模を拡大するのはますます難しくなっている」。

オーストラリア本土だけでなく、同国のティウィ諸島の遠隔地コミュニティに電力を供給するために、5Bのソーラー設備がサイクロンに強いソーラー・エネルギー・システムに採用され、2024年初めに電力供給が開始された。

2024年5月、5Bはプエルトリコで新しいソーラーエネルギーと蓄電システムに関する大型契約も結んだ。これは、プエルトリコが化石燃料に依存した高価な電力網から、再エネのさらなる使用への移行を目指す重要な一歩となった。

●一国の電力を賄える世界最大のソーラー・エネルギー・ファーム

2024年6月初旬中国で、世界最大のソーラーファームが稼働した。米ニューヨーク市とほぼ同じ面積を有する。米国の平均的なソーラーファームの発電量は約5メガワットで、およそ1万世帯分の電力に相当する。

「これに比べて、中国の新しい大規模ソーラーファームはその1,000倍の5ギガワットを発電することができ、ルクセンブルクほどの小さな国の電力を賄える規模だ」と英国のインディペンデント紙は伝えている。

この巨大なシステムは、2023年にソーラーエネルギー容量を50%以上増加させた中国で、最近導入された多くのシステムのうちの一つである。

この設備は、再エネの観点から見れば歴史的な偉業だが、一部の人権監視団体は中国のソーラーブームを懸念している。調査によると、同国のソーラー産業は、中国政府はそ否定しているものの、疎外されているウイグル族の強制労働と「深くかかわっている」可能性が高い。

●墓地をスペイン最大の都市型ソーラーファームに変えようとしている都市

スペインのバルセロナから南へ約200マイル(350キロメートル)先の西海岸に位置するバレンシア市は、追悼の場をソーラーエネルギーを生み育てる場にしようという斬新な構想を抱いている。Requiem in Power(RIP)(仮訳:レクイエム・イン・パワー)というぴったりの名を付けられたこのプロジェクトは、2024年6月、6,500枚以上のソーラーパネルの第一弾を同市内の市民墓地に設置することでスタートした。

設備が完成した暁には、年間発電量は約440メガワットとなり、スペイン最大の都市型ソーラーファームとなる。欧州のニュース専門テレビ局であるユーロニュースの報道によれば、「このエネルギーの約1/4は1,000世帯の低所得者世帯に供給され、残りは自治体の建物に使用される」という。

●科学者たちがソーラー発電で高熱を発生させる新たな方法を発見

今日のソーラーパネルは、地域の家庭と企業に電力を供給するためのエネルギーを生み出しているが、この電力網は化石燃料から脱却する必要のあるエネルギーシステム全体の一部に過ぎない。

熱に依存する工業プロセスを考えてみると、ガラス製造、製鉄、アルミニウム製錬などがあり、世界のエネルギーの約1/4を消費している。既存のソーラー技術は、一般的に1,000℃を超える高熱用途にはあまり適していないが、新たな概念実証研究によって、この限界を突破することができるかもしれない。

スイス連邦工科大学チューリッヒ校の研究者たちは、合成石英と水から作られたフィルターを使って太陽からの赤外線放射を吸収し、熱の吸収を最大化した。「さらなる研究が必要ではあるが、テストした石英と水のシステムは、『より高い効率で目標温度に到達する』ことができ、将来的に産業用の高熱用途でソーラー発電に道が開ける可能性がある」と研究者たちは学術誌『仮邦題:デバイス』(Device)に記している。

●米国では関税免除期間が終了、ソーラーブームがさらに勢いを増す可能性も

米国は中国から輸入するソーラーパネルに関税を課している。その理由には、強制労働の懸念があることや、ソーラーの世界市場における中国の優位性に待ったをかけることが挙げられる。

米国政府当局によると、中国のソーラー企業はこうした手数料から逃れるために、カンボジアやマレーシアなどの東南アジア諸国に事業を移していったが、2024年6月に東南アジアから輸入されるパネルに対する関税が施行されたという。

それは、米国のソーラー開発業者が東南アジア諸国から手数料無料でパネルを調達できた2年間の関税免除期間が終了する、ということである。開発業者はその2年間で推定35ギガワット分の輸入ソーラーパネルを備蓄しており、これは2023年に米国全体で追加されたソーラーエネルギー容量よりも多い。

こうした開発業者は今、わずか180日以内にパネルを使用しなければ、遡ってそれらの関税を支払わなければならなくなる。ロイター通信は、「この時間的制約により、2024年は『すでに熱い注目を集めている米国のソーラー設備のちょっとしたブーム』が起こる可能性がある」と伝えている。

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今後も世界からのニュースや動向をお伝えしますね。どうぞお楽しみに!

 

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