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エダヒロ・ライブラリー環境メールニュース

2025年02月04日

「2024年を振り返って~持続可能性に関わるアンケート」の結果

大切なこと
 

昨年末にご協力をお願いした「2024年を振り返って~持続可能性に関わるアンケート」の結果がまとまりましたので、ご報告します。有効回答71件でした。みなさんの感覚やお考えと、ぜひ比べてみて下さい。

~~~~~~~~~~~~ここから引用~~~~~~~~~~~~~

(1)2024年を振り返って、以下のそれぞれについて、どのように感じていますか?それぞれ選び、そう思った理由をいくつでも挙げてください。

a.地球環境

少し良くなった:1%
変わらない:3%
少し悪化した:17%
悪化した:79%

○「悪化した・少し悪化した」と思う理由
地球温暖化の影響(夏の暑さ、極端気象など)(41人)
戦争や紛争の拡大(9人)

b.世界の持続可能性への取り組み

少し良くなった:14%
変わらない:24%
少し悪化した:20%
悪化した:42%

○「少し良くなった・良くなった」と思う理由
企業の取り組み(4人)
人びとの意識の高まり(3人)

○「悪化した・少し悪化した」と思う理由
戦争や紛争の拡大(18人)
トランプ氏再選(6人)

c.日本の持続可能性への取り組み

良くなった:1%
少し良くなった:25%
変わらない:31%
少し悪化した:16%
悪化した:27%

○「少し良くなった・良くなった」と思う理由
SDGs/サステナビリティの拡がり(2人)
カーボンニュートラルへの対応(2人)
人びとの意識の高まり(2人)

○「悪化した・少し悪化した」と思う理由
原発回帰(10人)
夏の高温など地球温暖化の影響(3人)

(2)2024年の「持続可能性に関わる10大ニュース」を選ぶとしたら、どのようなものが挙げられるでしょうか?
※挙げられた順位に関わりなくカウントしました

地球温暖化の影響(記録的な猛暑、世界の平均気温上昇が1.5℃を上回る、特に能登などでの豪雨災害など)(47人)
ロシアのウクライナ侵攻、イスラエルとパレスチナの戦争など(27人)
トランプ氏再選(18人)
能登地震関連(10人)
原発回帰(10人)
COP29関連(8人)
漁業や農業、食料関連(8人)
再エネの進展(7人)
TNFDなど生物多様性関連(6人)
AIの普及(6人)

(3)2025年、持続可能性に関わるどのような動向に注目しますか?

戦争や紛争の行方(20人)
トランプ政権の政策(18人)
再エネ推進の動き(17人)
地球温暖化、自然災害(15人)
脱炭素、気候変動対策など(14人)
国際情勢(11人)
エネ基、NDCなどエネルギー政策(11人)
漁業や農業、食料関連(11人)
EVの動向(10人)
プラスチックなどゴミ削減(10人)
原発関連(9人)

(参考:回答者の属性)
男性:69%
女性:28%
回答しない:3%

20代:1%
30代:3%
40代:16%
50代:24%
60代:35%
70代:14%
80代:7%

北海道:6%
東北:3%
関東:59%
中部:13%
近畿:8%
中国:1%
四国:3%
九州:7%

~~~~~~~~~~~~引用ここまで~~~~~~~~~~~~~

ご協力いただいたみなさま、ありがとうございました!

前号でも書いたように、世界の情勢が望ましくない方向に向かっていく中でも(だからこそ)、希望が持てる動きや取り組みに注目していきたいと思っています。

さて、2つご案内です。1つは、こういう落ち着かない時代だからこそ、根っこを大事に育みたい、と思って取り組んでいる東洋思想。もう1つは、今月の読書会で取り上げる「なぜ多様性が大事か」の論拠と具体的な取り組みやアドバイス満載の「なぜ多様な意見は正しいのか」です。心と頭の栄養素としてぜひどうぞ~!

~~~~~~~~~~~~ここからご案内~~~~~~~~~~~~~

2月10日(月)19:00〜20:30
大学院大学至善館 MBA OPEN CLASS
VUCAの時代にぶれない軸をつくる「東洋思想にみるリーダーシップ」入門

なぜ、東洋思想がリーダーシップ教育に必要なのでしょうか?
幕末の思想家・佐久間象山は、「東洋道徳、西洋芸」と言いました。ここでいう「芸」とは、アート、つまり、技術だと考えて良いでしょう。「西洋には技術はある。しかし、その技術を使いこなすための人間の心=道徳は東洋にある」という意味です。

これまで西洋近代思想が世界を席巻してきました。西洋近代思想の、要素還元主義、理性万能主義、計数至上主義、主体としての人間の理性と客体として対象となる存在を分ける二元論などが、グローバルガバナンスの機能不全を引き起こし、環境問題や様々な社会課題をつくりだし、人間と文明と地球のサステナビリティを危うくしているのではないでしょうか。

そのとき、様々なものを全体として捉え、主客一致、見えないものを見ながら、根本に還る東洋思想の果たすべき役割があるのではないか、と考えます。

中国古典を中心とする東洋思想は、かつては日本人の教養の根幹でした。江戸時代末期の人材養成機関であった藩校や2,000あったと言われる私塾で教えられていたのは、儒学を中心とする東洋思想でした。

人間とは何か。人間性とは何か。人としてあるべき姿とはどのようなものか。宇宙とは何か。宇宙はどうやって成り立っているのか。そういった問いを深く深く掘り下げ、自己修養を通じて、あるべき姿に近づいていこうという、生きた人間学・リーダーシップ育成論がここにあるのです。

このような問題意識を持っている方は、ぜひご参加ください。
 ・ 東洋思想とはどのようなもので、なぜリーダーに必要とされるのか?
 ・ 今、求められているリーダーシップとは?
 ・ 東洋思想の教える組織運営や人材登用の本質的なポイントとは?

大学院大学至善館は、西洋と東洋の橋渡しをし、西洋近代思想が行き詰まる現代において、持続可能で包摂的な未来を実現するための新たなリーダーシップ教育を発信しています。至善館のMBAプログラムには、東洋思想を学ぶクラスがあり、これまでの西洋のリーダーシップ教育にはない視点からリーダー育成に挑戦しています。

お申し込みはこちらから(無料です)
https://shizenkan.ac.jp/event/toyo_oc202502/

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(2月20日)「幸せと経済と社会について考えるオンライン読書会」
『「多様な意見」はなぜ正しいのか』を読む 

【第154回】
 日 時:2025年2月20日(木)18:30~20:30(開場18:15) 
 会 場:オンライン(Zoom使用予定)
   (申し込みされた方にURLをご案内いたします) 
 課題書:『「多様な意見」はなぜ正しいのか』
      (著:スコット・ペイジ)
 参加費:1回 2,200円(税込) 
         お申し込み:こちらからどうぞ(外部サイトへ移動します)
https://peatix.com/event/4272301/view 

2月は、スコット・ペイジ氏の書籍、『「多様な意見」はなぜ正しいのか』を、課題書に取り上げます。

「多様性」の重要性について、最近特に言われるようになっています。多様性のあるグループのほうがよりよい解決策を作る可能性が高い、それはなぜなのでしょうか。私自身もさらに深く知りたいと思い、課題書にしました。

多様性とあわせて、さまざまな人を巻き込んで進めていくにあたっては、ネガティブ・ケイパビリティや対話なども必要な要素となってくると思います。そういった観点も持ちながら、「答えのない複雑な問い」の多い現代において、よりよい解決策を見つけ出すためのポイントについて、一緒に考えましょう。

課題書を読んで感じたことや、考えたことをお互いに持ち寄り、話すことで、より理解が深まることと思います。
ぜひ多様な視点から一緒に学びませんか。みなさんのご参加をお待ちしております。

枝廣淳子

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