エダヒロ・ライブラリー執筆・連載

2010年04月06日

「翻訳者のたまごさん」のための「トラたま」コミュニティ、オープンします!

 

3ヶ月か4ヶ月まえのこのコラムで、アル・ゴアさんの『私たちの選択』を訳しながらのツイッターの引用をご紹介したことがあります。

===

いま翻訳しながら思ったけど、ツイッターを使って、リアルタイムで翻訳トレーニングをすることができるね。私と受講者が同じものを訳していく。受講生の訳を見ながら、なぜその訳語を選んだのか、どこに気をつけているのか、自分が翻訳しているときに頭の中で起こっていることをツイッターで中継。

===

その思いを温め続けていましたが、この4月についに実現することになりました。
(ツイッター中継ではないですが、メーリングリストでおこないます。)

今回はそのご紹介と、このトレーニング・プログラムを展開するための「場」のご紹介をさせてください。

この春、翻訳者さんのたまごさんたち(及び翻訳者として活躍中の元たまごさんたち)のコミュニティ、「トラたまコミュニティ」をオープンすることにしました。

翻訳という仕事は、年齢に関係なく女性も男性も活躍できる専門職です。家事や育児とも両立できるワークスタイル、そうでなければつながらなかったコミュニケーションの架け橋になれるやりがい、技を磨き続ける自己の研鑽と成長など、さまざまな魅力がみなさんのような多くの方々を惹きつけています。

でも、ご存じのように、「仕事につながる翻訳力」は一朝一夕に身につくものではありません。「翻訳者になりたい!」という思いとのギャップをどうやって埋めることができるのか、ずっと考えてきました。その中で、単発のトレーニングではなく、継続的にやる気をもって関わり、自己研鑽・仲間との切磋琢磨ができる場が大事だと思うようになってきたのです。

そこで「トラたまコミュニティ」を開設することにしたのです。これまで数々の翻訳者をめざす方向けのセミナーや道場、通信講座、メール講座などを開催してきた経験と成功体験からの学びをベースとした、「安心して試せる場」「次につながる機会」「カツを入れてくれる刺激」を提供します。

メンバーになっていただいた方には、トラたまメンバーだけが参加できる期間限定の翻訳トレーニングに実費でご参加いただけます。年間を通して、「初心者向け」「初級者向け」「中級者向け」「上級者向け」の翻訳トレーニングのメニュー(1〜3ヵ月)を展開していきます。メールベースでのオンライン・トレーニングも、道場や教室形式のオフライン・トレーニングもあります。

トラたまコミュニティのメンバーは、ほかにもイーズが主催する翻訳関連セミナーや道場に10%offのメンバー価格で参加いただけるほか、トラたまコミュニティが主催する翻訳コンテストや翻訳トライアルに参加できます。

勉強法の情報を交換したり、翻訳や仕事上の悩みを相談したり、「元たまごさん」に効果的なトレーニング法や最初の仕事のゲット方法を聞いたりできる「トラたまカフェ」を年に数回開催します。エダヒロも参加する回にはぜひ日ごろの疑問などをぶつけていただくことができます。

スタート時のトレーニングが「アル・ゴア氏出版並走トレ」です。2010年4月中旬〜6月上旬にかけて、6月頃に訳書が出版される予定のアル・ゴア氏の著書を課題として、エダヒロの実際の翻訳と並走する形で訳していき、参加メンバー同士で疑問点を議論したり、エダヒロが「なぜ自分はそのように訳したか」をコメントしたりすることで、実践型の翻訳力を身につけていきます。これがまさにツイッターで書いていたトレーニングです。

具体的には、4月19日より6週間、アル・ゴア氏の著書 「Our Choice Young Readers' Edition」を使って、「正確にわかりやすく」訳していきます。参加者が全員一斉にスタートして、同じ課題に取り組み、同時に終了しますが、終了前であれば、どこからでもご参加いただけます。

課題は300〜500words程度で、1週間その課題にじっくりと取り組んで、練り上げた訳文と振り返りを提出していただきます。次の週に、その部分のその時点でのエダヒロ訳を配布します。自分の訳文と突き合わせて、さらに考えていきます。疑問点は参加者が参加するメーリングリストで意見交換をして理解を深めていきます。私もメーリングリストに参加して、随時コメントする予定です。

このサイクルを3回繰り返します。6週間、アル・ゴア氏が若者向けにわかりやすい英語で書いた短めの文章を課題文として、ペースメーカー付きのトレーニングをする、というプログラムなのです。

「通信講座やメール講座は終わったけれど、この先どうやってトレーニングをしようか」「どうしても誤訳がなくならない。どうやったらひとりで効果的にトレーニングを続けられるだろうか」「今は量をこなすよりも、じっくりと原文に向き合う必要がありそう」「細かい意味も落とさず、正確に理解できるようになりたい」と感じている方、よろしければご一緒にいかが?

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「トラたまコミュニティ」の詳細はこちらからご覧いただけます。

 

このページの先頭へ

このページの先頭へ