エダヒロ・ライブラリー執筆・連載

2012年03月06日

「エネ女の集い」、熱く盛り上がる! (2012年2月8日掲載)

 

 前回宣言?しました「エネルギーを女性の視点から考える~エネ女の集い」を1月31日に開催しました。

 この夏のエネルギー基本計画の策定に向けて、総合資源エネルギー調査会の基本問題委員会が毎週のように開催されていますが、委員25人のうち女性は4人。世代的にも偏っており、女性や若者の声があまり反映されない構成になっています。
 今後の日本のエネルギーをどうするかは、産業界のみならずあらゆる人に影響を及ぼすことです。広い国民的議論を政策に反映すべきとの思いで、まずは女性たちがエネルギーに関する意見や思いをざっくばらんに語り合う会を開催したものです。

 どのくらい集まってくれるかなあ?と思いながら、「専門家による専門的な会議ではありません。ごく一般的な市民の声や思いを集めて、政府に伝えたいと思っています」と呼びかけたところ、「こういう機会を待っていました!」という声とともに多くの申し込みが寄せられ、130人を超える登録がありました。
 「地方でもやってほしい」「エネ男(?) の集いもやってほしい」などの声も。メディアの関心も高く、主要日刊紙、業界紙、テレビ、ラジオなど10を超えるメディアの取材が入りました。

 当日は女性委員の委員会報告のあと、「エネルギー基本計画の作り方」にならって、①今後のGDP成長率を考える、②そのとき必要な電力の供給を考える、原子力発電の今後を考える、③省エネも含め、電源内訳を考える、という作業をしながら、「エネルギーを考える際に重視する観点は何か」「考えるために何を知る必要があるか」を各自で考え、小グループで議論し、全体で共有しました。

 従来の政策づくりでは「コスト」「経済性」「国際競争力」などの観点が主流ですが、ここでは「命」「未来世代」「選択」「幸せ」などの観点が多くのグループから出されたことが特徴的でした。
 また、政策策定プロセスに対しても「委員会の委員は男女・年代など人口比で選ぶべき」「2030年に社会の中枢にいる人たちが参加できるよう、委員の年齢制限(上限)を設けるべき」「地域にもっと主導権をもたせるやり方にすべき」などの意見も出て、同感の声が上がっていました。

 オブザーバーとして参加した資源エネルギー庁の担当者も、多くの女性たちが真剣にエネルギーについて考え、議論しているようすに「圧倒されました」「これまでの産業界中心では聞かれない視点が得られました」とのこと。

 今回出された意見はとりまとめて基本問題委員会に伝えていくとともに、必要な情報・データとして挙げられたものについてはできるだけ回答をアップしていき、今後の「国民的議論」の一助になればと願っています。
 次は若者版を!と考え中です。

 

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