1月の「エネ女の集い」に続き、10~20代の若者と3月17日に「若者の視点でエネルギーを考える~エネ若(ルビ:ヤン)の集い」を開催しました。
日本の人口のうち 60 歳以上の占める割合は約 30%、39 歳以下は約40%ですが、基本問題委員会の25 人の委員は、60 歳以上が64%、39 歳以下はゼロ。年長者の経験や知恵を活かせるメリットはあるものの、2030 年に社会の中心を担っている若者の声も反映すべきと考えたからです。
高校生 12 人、大学生・大学院生 17 人、10~20 代の社会人5人がグループに分かれ、3時間にわたって、「エネルギーについて考えることはなぜ大事なのか?」「これからの日本のエネルギーはどうあるべきか?その理由は?」「2030 年という先を考えたとき特に大事なのは何か?」などを議論し、全体で共有しました。
基本問題委員会の事務局からも6人ほど参加し、「日本はどれぐらい発展すべきなのか」「幸せと経済成長はどういう関係なのか」といった高校生の議論などに耳を傾けていました。
最後に、若者たちから枝野大臣と基本問題委員会あてへの手紙を書いてもらいました。
「私たちの世代が受け継ぐことができるエネルギーを考えてほしい」「そもそも日本がどういった社会を今後求めていくのか、何を国民の幸せとするのか、それがエネルギーを考える上で一番大事なのではないか」「持続可能性を考えて、100年先まで使えるシステムをつくってほしい。目先の成長は止まるかもしれないけれど、その後50年、100年先の人たちにとって良い、真の成長ができるようなことを今考えていってほしい」「エネルギーを選択できる社会を」「化石燃料や核燃料など、将来に禍根を残さない政策を」等、エネルギー供給の議論ではなく、「どういう社会をつくりたいか」から始めてほしいという声が相次ぎました。
基本問題委員会ではすぐに「原発○%、自然エネ△%、化石燃料□%」と数字を議論したがりますが、それ以前に、めざす社会像やエネルギーに対する基本的な考え方(選択の度合いや分散型か集中型かなど)を考えるべきだし、考えてほしいという思いに、強く共感しました。
終了後には「同世代と熱く未来について話し合えたすばらしい機会となった。また、多くのオブザーバー、特に日本の政策策定をしている人々が立ち会い、私たちの考えに耳を傾けてくれたことは、この会が一過性のものではない、価値あるものであるように思えた」「日本のエネルギー政策策定に若い年代の人たちの意見も反映してもらいたい」「今回のような対話の場づくりを希望します!」といった感想が寄せられました。
こうした声や思いが今後の国民的議論や建設的なエネルギー政策策定につながることを切に願っています。(幸せ経済社会研究所のHPで当日の模様を動画公開中。)