開催日 | 2013/11/11 |
---|---|
対象 | ・イーズ未来共創フォーラムの企業(団体)パートナーの皆さま ・オブザーバーでのご参加希望の皆さま |
ゲスト | |
ファシリテーター | 枝廣 淳子 |
参加人数 | 6社・団体14名 |
※エダヒロの共創日記にも今回のフォーラムについて、報告しておりますので、ぜひご覧下さい。※
大阪でのパートナーフォーラムの開催は今回で2回目です。今回は『企業価値につながる環境・CSRコミュニケーション』について、ワークを中心に自社・自団体の環境・CSRコミュニケーションについて進めていきました。
自社・自団体の環境コミュニケーションの振り返りや課題の共有をし、枝廣からは企業価値を高めるコミュニケーションのあり方についてのヒントや考え方、事例や取り組みなどをお伝えし、また、グループディスカションで深めていきました。
今回は公開フォーラムのため、はじめにイーズ未来共創フォーラムの異業種勉強会についての説明、対話・共創するための作法について共有しました。
まず、やりたいコミュニケーションの内容について、「だれに、何を、伝える」(手段)活動なのか、また、それは「何につながっていて、何がどうなってほしいのか」(目的)について個人ワークをし、そのあとで、この作業で気づいたことをグループ・全体共有しました。
コミュニケーションを高めていくうえで、だいじな点が二つあります。一つは手段を目的に近づける"推敲スキル"をあげていくこと。二つ目は、対象別の目的よりもさらに上位(究極)の目標は何かを考え、手段の目的性(目的にどれだけ手段があっているのか)についても考え抜いてみることです。
これは、レバレッジ・ポイント(小さい力で大きなものをうごかす力)はどこか判断するうえで、だいじなポイントです。この作業は一見遠回りにみえても、結果、早く目的に近づくことができるので、しっかり時間をとって考え抜くことをおすすめします。
個人・グループワーク(1)をもとに、「だれに(対象)」の部分で分類し、2点のポイントで個人ワークを進めました。
1)何がどうなってほしいのか。指標について考える。
2)障壁は何か?何をどうすれば先に進めると思うか。
(ただし、どうやっても力が及ばないところ(時代のながれなど)については考えなくてよい。)
その後、グループを変えて、考えた内容をひとり2分で発表します。残り5分で、発表内容に対し、質問・発言をおこないます。その際の注意点としては、単にアドバイスを一方的にする、というよりも、発表者がより柔軟に、より広く色んな解決策を考えられるよう、問いを立ててあげることです。これにより、発表者は新たなヒントや気づきを得ることができます。また、同時に聞く側にとっても、問いを立てる力のトレーニングにもなります。
伝えたいモノ/コトを一つのメッセージや媒体で、全員に伝えるのは当然限界があります。まずは、伝え手自身が伝える力をスキルアップし、相手にそった多様な伝え方ができるようになること、もう一つは、自分のタイプと違う人を伝え手に迎えると、新しい視点でアプローチができるようになり、届ける手段に厚みが出ます。
また、はたらきかける相手が今現在どこにいて、どこへ「お連れする」のがベストなのかをわかったうえで、アプローチを変えていくことがポイントになります。
また、行動の変化が起こる条件として、「ギルマンの方程式」を使って説明しました。新しい方法の価値が、古い方法の価値以上と受け手に認められたときはじめて、行動の変化が起こります。これを認知された変換コストと言います。また、広がりをつくりだす5つの要因(・相対的な利点 ・わかりやすさ ・試しやすさ ・観測しやすさ ・両立しやすさ)についても解説・共有しました。
懇親会のようす
次回フォーラムは、2014年1月末開催予定です。ただいま調整中ですので、決まり次第ご連絡いたします。
また、国内につづき、NGO ジャパン・フォー・サステナビリティ/KPMGあずさサステナビリティ株式会社/有限会社イーズ共催で、2014年1月16日に「企業価値を高める海外発信セミナー(仮)」を開催します(※今回はパートナー・フォーラムでの開催ではありません)。
国内向けのコミュニケーションを単に「英訳」するのでは、不十分なだけでなく、ときに誤解も招きます。はじめから海外にターゲットを絞ったコミュニケーションのあり方についてご一緒に考えましょう。詳細は決まり次第ご案内いたします。
参加された方の声から
異業種の方とお話することが、これまでほとんどなかったので、興味があり参加しました。異業種であっても自分と同じ環境部門の方は同じような悩みを持っておられることがわかりました。一方、異なる部門の方には、異なる視点があるのを知ることができためになりました。最後の枝廣先生のまとめには今後のコミュニケーションの進め方に大いにヒントになりました。
もっといろんな方と話したかった。(業種)東京も時間があえば参加したい。
今までのPR方法,PR対象を本当は広げないといけなかったことに気づいた。
今日は自分が一番悩んでることについて考え、相談することができ、とても嬉しいです。
今までにない勉強会だった。レバレッジポイントを考えることをまず実行したい。
普段、見失いがちになる「環境コミュニケーション」の究極の目的など見つめ直すいい機会となった。
非常に参考になりました。自分の考えが一方通行になっていることに自覚できました。自分の準備が不足していたため、フォーラム全体も満足度が不足しました。
枝廣さんのレクチャーを聴けて有意義でした。やるべきポイントが明確でよかったです。
異業種の方の意見を伺うことができて大変参考になりました。
「誰に何を伝えたいのか?」問題提起し、それを徐々に掘り下げていくプロセスがよかったと思います。社内でも簡単にできそうな感じがしたので機会をみてぜひ取り組みたい。
オブザーバー参加でしたが、ワーキングに参加できたこと。他分野の方々と知り合いになれたこと。
コミュニケーションについて改めて考え直す時間を得たこと。
ESRのことも少し聞きたかったです。コミュニケーションにおける指標の効果、説得力など。
<今後に役立てたいこと>
問題意識の共有のための方法がほしい。伝え方の具体的なスキルアップ。
身近なところ、すぐ実践できるところで、展示会でのコミュニケーションを変えようと思います。
明日にでも社員と話し合いたいです。
自身の話を少なく、相手の話を聞くことによってコミュニケーションを図っていきたい。
自分たちだけでつたえようとするのでしゃなく、「伝え手」をふやしていくというアプローチが有効。
伝え方についてはまだまだ努力・工夫が足りない。手を変え品を変え、伝えていくスキルを高めていきたい。
自分が障壁と考えていることと、その解決案を検討できたので、取り組みたいと思います。また(社員)中間層を先進的な層にしていくことが全体的な環境意識につながるといった枝廣さんのお話が面白かったので具体的な取り組みをさらに聞きたいと思いました。
社員教育に活用し、本業でも実際に活用したいと思います。
考えぬくことの大切さ、レバレッジポイント、障壁を使っていきたいと思います。(コミュニケーションを深めるために)
都内のCSRチームに共有し、CSRレポート作成になたり、目的・手法の共有をはかって行きたいと思います。
海外向けCSRを大阪でも開催していただけたらと思っています。(環境分野の中小・中堅企業のアジア進出は関西でも~?)