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第28回『温暖化最前線~IPCC 第5次評価報告書の解説と、世界の企業の動向について』(1/27(月)開催)

2013月12月16日 更新
開催終了レポート
 
開催日 2014月1月27日
対象

イーズ未来共創フォーラム企業・団体パートナーさま、オブザーバーでのご参加希望のみなさま(先着5社・団体さま)

ゲスト

国立環境研究所 地球環境研究センター 気候変動リスク評価研究室長 江守 正多 氏

ファシリテーター

枝廣淳子

参加人数

20社(団体)25名

開催レポート

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日本政府は昨年11月のCOP19で、温室効果ガスを「2020年に90年比3.1%増」という「増加目標」を発表して批判を浴びました。一方で世界の企業は、温暖化への取り組みを次の競争力の源泉と認識し、煮え切らない政府や国際交渉の現状とは一線を画した、真剣な取り組みを展開しています。

 そこで今回のフォーラムでは、国立環境研究所の江守正多氏をお迎えして、IPCC(国連気候変動に関する政府間パネル)第5次評価報告書の解説を中心に、温暖化問題の最前線についてお聞きしました。それぞれの企業・団体がいま何を考え、取り組むべきかを深める機会になったと思います。

<プレゼンテーション(1)>

「温暖化最前線~IPCC第5次評価報告書」

国立環境研究所 地球環境研究センター 気候変動リスク評価研究室長 江守正多氏

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 IPCCでは温暖化にまつわるさまざまな事象を3つの作業部会ごとに検討しますが、そのうち、自然科学的根拠について論じる第1作業部会の第5次評価報告書が2013年9月に公表されました。2007年の第4次報告書から6年ぶりの発表です。第4次では、温暖化の主因が人間の活動である可能性は「90%以上」とされていましたが、今回の報告書ではその可能性を「極めて高い」と表現し、実に95%は人為起源の要因によると述べています。

 江守さんは、この評価報告書の執筆者の一人です。その視点から、報告書の大事なポイントを解説いただくと同時に、温暖化などの「リスク」を私たちがどうとらえるべきかについても、非常に示唆に富んだ指摘をいただきました。温暖化や原発問題については、しばしば議論がかみ合わず、歯がゆい思いをした経験を多くの方がお持ちでしょう。そもそも問題のとらえ方が共有できていないことが一因です。それを江守さんは「フレーミングのずれ」と呼び、解決の糸口を示していただきました。

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<共有タイム>

「海外企業の動向~温暖化対策を中心に」  枝廣淳子

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海外企業は今、どんなうごきをしているのか?温暖化対策を中心に、政府や業界団体へのはたらきかけ、自主的な目標設定、NGOとのコラボレーションなどについてご紹介しました。

<事務局よりお知らせ>

「未来共創フォーラム」では、持続可能性に取り組む海外企業の動向の中から、日本企業に有益な情報をわかりやすくまとめてメール配信する有償サービスを検討中です。よろしければ、このサービス案についてのフィードバックをいただけませんか。別添サンプルをご覧の上、「こうした情報は役立ちそうか?」「購読料として妥当な額はどれくらいか?」という視点で、ご意見・ご感想をお寄せいただければ幸いです(なお、別添資料は内容面のサンプルとお考えください。実際にサービスを開始する場合、レイアウトなどのデザインは、読みやすく洗練されたものにします)。

 

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懇親会のようす

参加された方の声から

☆本日参加して、よかった点、よくなかった点を含め、何でもご自由にコメントください☆

温暖化の専門家のお話を直接伺えたことはとてもよかった。改めて現状がよくわかり、自分たちの活動に動機付けができた。

最新の情報が聞けたこと。

江守さんの、誰がリスクを判断するか、環境への取り組みの基本的なスタンス(理想的な)の話が聞けたこと。

色々な立場の方とお話ができた点。IPCCという難しそうな話をわかりやすく解説いただけたこと。

気温変化シミュレーションモデルについての理解を深めることができた。

IPCC報告はたいへん参考になり、理解できた。

ディスカッションの時間が短く、十分な話し合いができなかった。

江守さんの話を直接聞けてよかった。静かな熱意を感じました。

IPCC第5次評価報告書の解説については以前、気象研究所の方から伺ったことがありましたが、今回、江守さんのお話がずっとわかりやすかったです。とくに最後の「誰が責任を取るのか(リスクを判断するのか、どんなビジョンを持つのか)」について行政の末端に籍を置く者として、死ぬまで肝に銘じます。

江守さんの視点が中立で、科学的知識に裏付けられたものであったため、信用できた。

大きな視点で温暖化問題について話を聞けたのがとてもよかった。いつももっと部分的なことでみていた。

IPCC第5次評価報告書の内容を聞け、それに伴う問題点(誰がリスクを判断するのか?)を議論できたこと。その議論から色々な視点に気づかされました。

江守先生の話をうまく分けていただいたので、頭に入りやすかったです。

☆今日学んだことを、どのように活用したいと考えていますか。また、さらに学びたいことなどもありましたらご記入ください☆

後半、フレーミングの理論から専門家までの一連の話は、企業のかかえる問題、課題にも共通する課題。

グループの仲間に伝えたい。また、自らの活動に反映させる方法を考えたい。

次の人に伝えるための方法。一般の人にもわかりやすく、社内にも広げるために。CCSについては、もう少し掘り下げて学び活用を考えていきたい。

企業の範囲のみならず、大きな視点から考えることが必要と感じた。各国、各企業の動きを学んでみたい。

まずは部内、さらに社内に伝えていきたい。企業人だって一市民として考えるべきところもあると思うので。

リスク判断の前提としての「徹底した情報共有」。これを少しでも前に進めようとしても行政はかなりハードルが高いのです。でも頑張ります。

各関連部署への情報共有。先のわからないテーマだけに、みんなで考えてみるテーマとして本日のフォーラムのような場を設けてみたい。

世界企業の動向に加えて、世界政治の動向についてCOPやODA政策を交えて解説いただきたい。

環境に関する知識が不足していることを感じた。海外も含めた全体的な情勢を学びたい。

ビジョンの重要性を改めて認識しました。ビジョンを描きたいと思います。

30年、50年先のことを考える機会を持ちつつ、あきらめずに希望をもって、足元の取り組みを進めていきたい。

会社に戻ってメンバーに共有します。

次回のイベント・フォーラムの予定

日程・内容が決まりしだい、ご連絡します。

 

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