岩波書店から発行されている月刊誌「世界」(10月号)に、レスター・ブラウンの論稿「ピーク・ウォーターという危機──井戸が干上がる時、何が起こるのか?──」が掲載されています。
こちらは、エダヒロが翻訳を担当させていただきました。
世界がピーク・ウォーターに直面することがあるのか? もしくは、すでにピークに達してしまったのだろうか? その先にあるものはー。
ぜひお手にとってご覧ください。
【岩波書店 ウェブサイトより】
農家が灌漑用水として地下の水源を利用したおかげで、世界の食料生産は拡大したが、穀物需要が増え続けるにつれ、汲み上げる水の量も増え続けた。最終的には、降雨によって帯水層に補充される量よりも多くの水を汲み上げるようになり、地下水位が低下し始めた。そうして、井戸が干上がり始めたのだ。
今日、世界人口の半分を抱える約18カ国が帯水層からの過剰な汲み上げを行っている。この中には大穀物生産国である3カ国──中国、インド、米国──のほか、イラン、パキスタン、メキシコといった人口の大きな国々のいくつかが含まれている。この数十年間、こういった国々のいくつかは、「ピーク・ウォーター」を超えただけではなく、「穀物生産量のピーク」をも超えてしまった可能性がある。 人類の将来にとっての真の脅威である「ピーク・ウォーター」について警鐘を鳴らす論稿。