岩波書店から発行されている月刊誌「世界」(11月号)に、『海洋プラスチック汚染とは何か(上)――二一世紀最悪の環境問題の一つ,深刻化するその状況』と題したエダヒロの執筆が掲載されています。
注目の海洋プラスチック問題について、2回に渡り解説していきます。
ぜひお手にとってご覧ください。
ーーー岩波書店のサイトよりーーー
海洋プラスチック汚染とは何か(上)――二一世紀最悪の環境問題の一つ,深刻化するその状況
日本でも急に盛り上がってきた「海洋プラスチック汚染」.今春のG7サミットで米国と共に「海洋プラスチック憲章」に署名しなかった日本は,批判の矢面に立たされ,来年のG20議長国として,何らかのビジョンを打ち出さなくてはならない.
しかし,そもそもプラスチックごみ問題とは何か? なぜこれほど大きく扱われるようになってきたのか?
世界各地でストロー配布の取りやめやレジ袋禁止令が出されている.今の時代,どんな人も企業も,プラスチックを使わずに過ごすことはほぼ不可能だ.つまり,プラ問題は,プラ業界だけの問題ではなく,あらゆる企業にとっての問題なのだ.世界の企業がいち早く動き出したのは,「競争優位性の次の戦場」だと考えているからだろう.
残念ながら,日本の動きは,政府も業界・企業も,まだ遅いといわざるをえない.海洋プラ汚染問題の本質を伝え,世論と具体的な動きを喚起できたらと願う.(枝廣淳子)