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東洋思想から"新たな視点"を得る
講師の枝廣は、20年以上にわたって環境問題に取り組む中で、「西洋近代思想の行き詰まりが環境や社会の問題の根底にあるのではないか。その打開のヒントは東洋思想にあるのではないか」と考えるようになり、10年ほど前から、東洋思想の第一人者である田口佳史先生に弟子入りして、東洋思想を学んできました。環境・社会問題の根本への働きかけを考えるうえでも、またひとりひとりの人生にとっても、東洋思想の教えは非常に有益だと実感しています。そして、組織のリーダーシップ育成にも、中国古典を中心とする東洋思想は、他からは得られない重要な教えと実践を提供してくれると痛感しています。
VUCA時代にあって、今や事業環境の激変の真っただ中にありますが、そのような時代におけるリーダーにとって重要なのことは、「時代の変化に左右されない軸」をもつこと、「普遍的に重要な価値」を認識することだといえるでしょう。そのために重要なのが、時代を超えて読まれる古典を読むこと。とりわけ、物質価値に偏った西洋近代思想のもたらす問題に対して有用な視座を与えてくれるのが東洋思想です。
儒教のリーダーシップ論の根幹を成す「書経」から学ぶ
今回は「四書五経」の「五経」の1つ、「書経」をとりあげ、リーダーシップについて考えを深めていきます。
儒家の思想といえば、やはり「四書五経」ですが、そのなかでも「論語」「大学」「中庸」「孟子」という「四書」のほうが馴染みがある方も多いでしょう。この「四書」を支える重要な土台・背景となっているのが、今回取り上げる「書経」です。「論語」にも「大学」にも「中庸」にも「孟子」にも、「書経」に出てくる重要人物やその言葉などが引用されています。「書経」のポイントを押さえておくと、「論語」をはじめとする四書も理解しやすくなります。
四書によく登場する「堯」、「舜」、「禹」とはどのような君主だったのか? なぜ理想の聖人とされているのか? 「桀王」、「紂王」とは? 私たちが学べることは何か?
また、「論語」に、このような箇所があります。
子曰く、甚だしいかな、吾が衰えたるや。久しいかな、吾れまた夢に周公を見ず。
(孔子言う、私もずいぶん年とって衰えたものだなあ。とんと久しい間、周公を夢に見なくなったなあ......)
孔子は周公という人を理想として、このような人となり、このような仕事をなそうとしていたことがわかります。聖人・孔子の理想の人、周公とはどういう人だったのでしょうか? 何が素晴らしかったのでしょうか?
その答えも「書経」に中にあります。
「書経」は、古代の政治における君臣の言行の模範とすべきものを集めたもので、私の東洋思想の師である田口佳史先生は、
「まきに人間が陥りがちな間違いから、その克服の仕方、政治や維営の在り方までを実にいきいきと描いています。古代の歴史上の帝王とその人を取りまく臣下とのリアル極まりないやり取りを、あたかもその場に居合わせたかのように描いています。人生書にして経営書、歴史書にして政治書、リーダーシップ論にしてフォロワー論、まさに「人間学」の教科書であります」
「『書経』は読んでみると、実はこれほどわかりやすい本はないのです。更に面白い。大スケールの壮大な歴史映画の一コマでも見ているような、心躍る場面が次々と現れるような面白さがあります」
と言います。
儒教のリーダーシップ論の根幹を成している「書経」。かなりのボリュームがありますので、その中から、リーダーシップを考える上で重要な部分、また、「論語」をはじめとする「四書」の理解に資する部分を厳選して、解説しながら、自分たちのリーダーシップを考えていきます。「論語」などのセミナーは多く開催されていますが、「書経」をじっくり読み解く機会はそれほど多くありません。ぜひこの機会をご活用ください。
内省をうながし学びあいリーダーとしての「あり方(being)」を磨く
リーダーとして「何を行うか」(doing)は、その人のリーダーとしての「あり方」(being)にしっかりと根ざしていない限り、効果を発揮し得ません。本セミナーは、知識やハウツー、単なるスキルよりも、土台である being (あり方)を培い、鍛えることをめざします。個人で内省する他、参加者同士の対話で実践的で多様な視点取り入れながら自身の思考を深め学びや気づきを促したい方、リーダーとしてのネクストステップにつなげたい方におすすめです。
定員20人の少人数式セミナーとなっております。不安定、不確実、不透明の時代において、自らの手綱を握るリーダー、あるいは現場、組織、ネットワーク、コミュニティのリーダーとして、源につながったぶれない軸を築きたい方、確かめたい方はぜひご活用ください。
お申込みは こちら (※有限会社チェンジ・エージェントのサイトに移動します)
< 募集要項 >
日時
2023年2月8日(水) 13:30-17:00
場所
オンライン アクセスのためのURLを参加者にご案内します(ZOOM予定)
アクセスのための環境条件
セミナー名
変革リーダーセミナー「東洋思想からの学び:リーダーとしての自分を磨く(「書経」編)」
募集人数
20人
価格
1.一般 27,500円(税込)
2.NPO割引 19,250円(税込) ※1
3.追加受講割引 22,000円(税込) ※2
割引の併用不可
※1「NPO職員の方」(フルタイム職員の方にかぎります)は参加費の30%割引制度がございます。割引きには事前審査がございます。NPO割引は特定非営利活動法人またはそれに準ずる方が対象となります。ご利用に際しては、必要書類をご案内しますので、お申し込みフォームよりご入力ください。
※2 過去2年に東洋思想からの学びシリーズ「論語編」「大学編」「重職心得箇条編」「貞観政要編」「中庸編」「老子編」「言志四録編」「孫子篇」「孟子」などいずれか受講済で、「書経編」を追加でお申し込みの方
1. お申込みいただいた方のなかで、希望される方と接続テスト、操作の確認の日時をご案内します。(会議ツールのZOOMに慣れていない方向け)
2. アクセス用のURLをご案内いたしますので、開催当日開始時間前の入室をお願いいたします(ZOOM使用予定)
3. 当日は資料に基づき、内省とディスカッションで学びと気づきを深めます。
< 講師>
枝廣淳子(えだひろじゅんこ)
大学院大学至善館教授、(有)イーズ代表取締役・幸せ社会経済研究所所長、(有)チェンジ・エージェント会長
映画『不都合な真実2』(アル・ゴア氏著)の著書翻訳をはじめ、環境・エネルギー問題に関する講演、執筆、CSRコンサルティングや異業種勉強会等の活動を通じて、地球環境の現状や国内外の動き、新しい経済や社会のあり方、幸福度、レジリエンス(しなやかな強さ)を高めるための考え方や事例を伝え、変化の担い手を育む。
島根県隠岐諸島の海士町や北海道下川町、熊本県南小国町、徳島県上勝町等、意志ある未来を描く地域のプロジェクトにアドバイザーとしてかかわり、「つながり」と「対話」でしなやかに強く、幸せな未来の共創をめざす。
東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会 街づくり・持続可能性委員会委員、パリ協定長期成長戦略懇談会メンバー(~2019年4月)、プラスチック資源循環戦略小委員会委員(~2019年3月)、日本学術会議 連携会員。
主な著訳書
『ぶれない軸をつくる東洋思想の力』(2018年12月 光文社新書 田口佳史共著)
『学習する組織―システム思考で未来を創造する』(2011年、英治出版)
『人生のピークを90代にもっていく!~折り返し地点から「死ぬまでハッピーな人生」をつくる』(2018年11月 大和書房)
『プラスチック汚染とは何か』(2019年6月 岩波書店(岩波ブックレット))
『地元経済を創りなおす-分析・診断・対策』(2018年2月 岩波新書)
『レジリエンスとは何か-何があっても折れないこころ、暮らし、地域、社会をつくる』(2015年、東洋経済新報社)
『不都合な真実2』『不都合な真実』(2017年 実業之日本社、2006年 ランダムハウス講談社)
『成長の限界 人類の選択』(2005年、ダイヤモンド社)
有限会社チェンジ・エージェント
下記募集ページより詳細情報をご確認いただきお申込みください(有限会社チェンジ・エージェント社のページに移動します)
https://www.change-agent.jp/events/001515.html
有限会社チェンジ・エージェント 担当:岩下
seminar@change-agent.jp/03-5846-9660
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