東京都世田谷区社会福祉協議会の支援を受けオープンした「こども食堂・からすやま」で、熊本県上益城郡・水増集落のお米をつかった食事の提供がはじまっています。
このたび水増集落から72キロの五分搗き米が「こども食堂・からすやま」に贈られました。このお米は、2016年6月に東京都市大の枝廣研と幸せ経済社会研究所も力を合わせて行った「水増こども食堂」で調理を担当された「おとこの台所」の皆さんが世田谷区社会福祉協議会、子育てサロン「ポレポレ」とともに運営されている「こども食堂・からすやま」 のほか、「さんさん食堂」「こども食堂・まつばら」で提供されます。
「こども食堂・からすやま」は烏山地区にある世田谷区社会福祉協議会の「南烏山ふれあいの家」という施設を利用し隔週火曜日に行われています。調理を担当するのは「おとこの台所」に所属するメンバーの5人とボランティアの近所のおかあさんたち。16時にあつまりごはんを作りはじめます。メンバーが食事を作るあいだ、徐々にあつまり始めたこどもたちは食堂となりの広い和室でおにごっこをしたり、トランプなどで遊びながらごはんを待ちます。こどもたちの遊び相手として、近隣の大学生のボランティアが常時2名ほど参加しています。
18時からはじまる食事のころには、こどもが約20名、調理・お世話役の大人も合わせると40名ほどがあつまりました。この日の献立はキャベツときゅうりの塩もみ、豚汁、水増集落のお米を使ったきのこの炊き込みご飯でした。こどもたちは「おいしい」と声をあげながら、わいわいとみなでごはんをたべていました。
現在参加者は登録制とされています。こどもならみな歓迎する、とオープンに運営されているこども食堂もあるそうですが、「こども食堂・からすやま」では登録制で運営をはじめることにしました。親御さんたちに登録書の記入をお願いし、その際にアレルギー歴などもたずねています。事前に登録メンバーにメールを送って出欠の連絡を促し、名簿を用意して施設の入口で受付をし、めいめいに名札をつけてもらっています。また、父兄は20時までに施設にこどもを迎えにくることも登録の条件としています。
個人の善意で運営されていることも多いこども食堂ですが、個人では善意にも資金にも限界があります。そういった各地のこども食堂をつなぐネットワークを構築し、助け合って運営することができる仕組みをつくることが、こども食堂の関係者たちの次のステップになるだろうと「こども食堂・からすやま」のみなさんは考えています。
*水増集落と枝廣研究室のこれまでの関わり*
2015、2016 枝廣研究室、水増集落での夏合宿
http://www.es-inc.jp/insight/2016/ist_id008205.html (2015)
http://www.es-inc.jp/edablog/2016/eda_id008576.html (2016)
2016.6.11 東京都市大学・横浜祭+オープンキャンパスで水増集落をアピール
http://www.es-inc.jp/edablog/2016/eda_id008462.html
2016.6.21 一日限定の「水増こども食堂」を開催
http://www.es-inc.jp/diary/2016/dir_id008520.html