イーズ未来共創サイトの「データのつながりを読む」に、「GDPが大きくなっても、貧困問題は解決していない」をアップしました。
http://www.es-inc.jp/
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このコーナーの07では、「先進国30ヶ国中、貧困率が4番目に高い日本」という情報をお届けしました。「日本は豊かな国だから貧困とは無縁」と思っている方にはショックなデータだったのではないでしょうか。
http://www.es-inc.jp/graphs/2013/grh_id004288.html
07で使われている貧困率は、先進国の貧困を論じる際によく使われる「相対的貧困率」です。これは、国民の所得の中央値(所得の低い額から順番に並べたときにちょうど真ん中の額)の半分未満の所得しかない人々の割合を示します(詳しくはこちらを参考にしてください)。
さて今回は、この相対的貧困率とGDPの推移をグラフに表しました。1985年と2009年とを比べると、相対的貧困率は12%から16%へと上昇していることが分かります。GDPは1985年から1991年にかけて拡大し、その後は停滞しています
両者の関係はどうでしょうか?
まず全体的な傾向を把握するために、グラフの始まりと終わり、つまり1985年と2009年の数値だけを比較すると、相対的貧困率もGDPも上昇しています。ただし、その間の期間については「GDPも相対的貧困率も上昇している」時期もあれば、「GDPは増えていないけれども、相対的貧困率は上昇している」時期、また短いですが「GDPも相対的貧困率も減っている」時期もあることがわかります。
このように、相対的貧困率とGDPとの関係は少し複雑です。ただ、よく考えられているような「GDPが成長すれば、貧困は減少する」という関係になっていないことは明らかです
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パタゴニアとの共同プロジェクトでも、「経済成長について考える」インタビューなどを行っています。
http://ishes.org/project/responsible_econ/enquete/
経済の専門家などではない、一般の市民の方々にもいろいろイメージを聞いているのですが、何となく、
「GDPが成長すれば、給料が上がる」
「GDPが成長すれば、みんな豊かになって、良い社会になる」
「GDPが成長すれば、幸せになれる」
と思っている方も多くいらっしゃるようです。
かつてはそうだったかもしれない、でも、今はどうなのだろうか? 実際のデータをできるだけ明らかにしつつ、多くの方々と考えていけたら、と思っています。